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漢検を大解説!例題やアプリを使った学習方法も

資格・検定特集

漢検を大解説!例題やアプリを使った学習方法も
この記事では「日本の資格・検定」編集部が「日本漢字能力検定」を主催する公益財団法人日本漢字能力検定協会を取材。人気の理由や学習の方法をお伝えしています。

毎年約150万人が受検する日本漢字能力検定(漢検)。「漢検」は、「英検」「数検」と並んで『日本三大・入試に役立つ検定』の一角を成すメガ検定であり、人生で初めて受検した検定が漢検、という人もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

みなさんも知っての通り、漢字は日本語を構成する文字の一つです。小学校1年生から始まる漢字の学習は、読み方・書き方・使い方・他の漢字との組み合わせとその意味を「覚えなければならない」、義務教育における最初の試練でもあります。

毎日宿題の漢字帳でひたすら練習したり、漢字のテストの前には脳みそが容量オーバーになるまで必死に覚えたり・・・辛く苦しい経験だったという印象があるかもしれませんが、実はその経験が、学習習慣の土台形成に大いに役立っています。

漢検というと、一般常識クイズや漢字マニア向けの特集などで取り上げられ、漢字の知識習得の面にばかりスポットライトを当てられることが多いのですが、実は、漢検受検までの「コツコツ学習して受検する」という積み重ねで得られる学習意欲の向上・学習習慣の定着にも、非常に貢献しているのです。

「日々コツコツと学習する」って、習慣化してないと大人になっても結構苦労しますよね。業務で必要な知識の習得、資格取得に英会話など、仕事の忙しさに追われながらコツコツ勉強するのは、慣れていないと至難の業です。学生時代にもっときちんと机に向かっていれば、なんて後悔している人は少なくないでしょう。

そんな大人になって後悔する人を少しでも減らすべく、今回の特集記事では、漢字の知識習得だけではない漢検の魅力と併せて学習意欲を向上させる秘訣や、漢検が入試で支持される理由を(公財)日本漢字能力検定協会の山田乃理子さんに伺ってきました!

Q1 日本漢字能力検定(漢検)で継続的な学習習慣が身に付く理由とは?

これは周知の事実だと思いますが、すべての分野において学習はコツコツ地道に行わなければ身に付きません。しかしながら毎日コツコツ継続して取り組むというのは、三日坊主という言葉もあるように、容易なことではありません。子供に限らず大人であっても「効果の実感」や「達成感」が得られなければ途中でリタイヤしてしまうでしょう。コツコツ努力することの大切さを実感し、学習習慣を身に付けるためには「成功体験」が必要不可欠なのです。

その「成功体験」の第一歩としておススメなのが漢検です。ニュースや新聞、教科書・参考書に本やマンガまで全ての文章で使われる漢字は、私たちにとって最も親しみやすい学習対象の一つです。日本にはさまざまな資格・検定試験がありますが、毎日目に触れる漢字を取り扱う漢検は最も身近でチャレンジしやすく、漢検学習後すぐに日常生活で知識を活かすことができる、学習効果を実感しやすい検定の一つだと思います。

また、漢検は10級~1級まで12段階に分かれていますので、自分のレベルにあった級から始められ、自分のペースで無理なくステップアップして「達成感」を味わうことができます。

漢検の学習で身近な漢字のおもしろさを知り、楽しみながら学習習慣を自然と身に付け、コツコツと努力を積み重ねることで「合格」を手に入れ「自信」「やる気」「挑戦心」が芽生える―「漢検」に取り組むことで、生涯に渡って役立つ学習習慣が身に付くでしょう。

Q2 漢検はどんな検定ですか?

漢検こと、「日本漢字能力検定」は公益財団法人 日本漢字能力検定協会が運営する漢字能力を測定する検定です。漢字を「読む」「書く」という知識量のみならず、漢字の意味を理解し、文章の中で適切に使える能力も測ります。漢検の2020年度の年間志願者数は約140万人で、国内では最大規模の検定の一つとなっています。

また、漢検を運営している日本漢字能力検定協会は、もともと日本語の学びを支えるべく、日本語・漢字に関する「普及啓発・支援活動」「調査・研究活動」「日本語能力育成活動」を3つの柱に据えて、社会生活に必要な日本語・漢字の能力の向上と、広く日本語・漢字に対する尊重の念と認識を高める様々な活動を行っています。

もちろん漢検もその一環ですが、その他にも毎年ニュースにもなる「今年の漢字」の公募・発表や、2016年6月京都・祇園に完成した日本初となる「漢字ミュージアム」の企画・運営など、より多くの方に日本語・漢字の魅力を伝えるべくさまざまな普及啓発活動を進めています。

Q3 実際に漢検はどのように評価されていますか?

漢検は、小学生・中学生・高校生の志願者が多く、高・大学入試においても漢検取得が評価されています。

高等学校 活用校数

高等学校 活用の種類別 活用校数

大学・短大 活用校数

大学・短大 活用の種類別 活用校数

具体的に、漢検のどのような点が入試で評価されているのかについては、下の表を参考にしてください。

高等学校が「漢検」を評価する理由

大学・短大が「漢検」を評価する理由

ご覧の通り、漢検を評価材料として用いるのは、直接的な漢字の知識というよりも、「学習意欲」「学習習慣」を測る指標や、すべての教科の基礎である漢字能力を通して「基礎学力」の定着を図る指標として活用できるためであるとわかります。

もちろん、就職活動においても「基礎学力」や「学習習慣」「言語能力」をアピールする資格として漢検を有効に活用することができるでしょう。

また、教員や保育士といった、正しい語彙を手書きで連絡帳・黒板等に書く必要がある職種や、お客様へお礼状・お詫び状等を書くサービス業では、漢検がより実践的なスキルとして求められているようです。

Q3 実際に漢検はどのように評価されていますか?

社会人レベルの目安となる漢検2級と、小学4年生におススメの漢検7級では、このような問題が出題されます。

他の級の問題や、受検級の目安を測りたい方は、こちらの漢検公式ホームページの目安チェックもご活用ください。

また、お子様がひとりで受検するのではなく、ご兄弟や祖父母の方といった、ご家族が一緒に漢検を受検できる家族受検制度もあります。全員で漢検に合格すると連名の『家族合格表彰状』を贈呈していますので、ぜひ家族全員で漢検という一つの目標に取り組んでみたい方は、それぞれご自分にぴったりの級を見つけて、家族受検制度に挑戦してみてくださいね。

Q5 漢検のおススメの学習方法を教えてください。

小学生のお子様におススメなのは、『いちまるとはじめよう!わくわく漢検」です。1日10分で手軽に取り組める問題集で、学習前のクイズや迷路など、楽しい仕掛けも満載です。

※ちなみに、いちまるは宇宙から漢字を学びにきた地球外生命体です。

また、社会人の方におススメなのは、漢検公式アプリ「漢検スタート」です。通勤時間や昼休みなどの隙間時間に手軽に漢検対策に取り組めるアプリとなっているのでぜひお試しください。

漢検公式アプリ「漢検スタート」のダウンロードはこちらから

他にも公式問題集や過去問集、参考書などありますので、ご自分にあった教材を見つけて学習してください。


いかがでしたでしょうか。

漢検って、漢字の知識力が評価される検定だと思いきや、身近な漢字を楽しみながら学んでコツコツ学習力が手に入る、学習習慣定着の手段でもあったのです。

お子様がいる方は、基礎学力アップはもちろん、小さいうちからコツコツ学習力を習得させ、大人になって後悔しない学習習慣を身に付けさせてみてはいかがでしょうか。

もう大きくなっちゃったよ...という大人の方は、社会人になっても漢字能力はコミュニケーションや交渉における重要なスキルの一つですので、漢検に取り組んで語彙力のあるスマートな出来る大人を目指してみては?※もちろん一夜漬けは厳禁です。

2017年7月より「漢検CBT(※)」を全国47都道府県にて配信開始。 最寄りの試験会場で、1年を通じて受験が可能となりました。

紙での漢検(個人受検)は年3回実施していますが、「漢検CBT」は、全国すべての都道府県および主要都市で1年を通して漢検を受検することができます(試験会場により開催日時は異なります)。「漢検CBT」は、タブレットやキーボード操作に慣れている若い世代から、利便性の高い資格取得の方法として注目を集め、志願者数が年々増加しています。夏休みのような長期休暇の学習目標や家族イベントとしてなど、受検者の幅広いニーズに応える「新しい漢検のカタチ」です。

※【漢検CBT(Computer Based Testing)とは】
漢検CBTは、漢検CBT会場でコンピューターを使って漢検( 2級・ 準2級・3級・4級・5級・6級・7級)を受検するシステムです 。

※【全国の試験会場はこちら】


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