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ニーズが高まる賃貸住宅。「賃貸住宅メンテナンス主任者」は守る・持つ・住むのすべてに役立つ新資格

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ニーズが高まる賃貸住宅。「賃貸住宅メンテナンス主任者」は守る・持つ・住むのすべてに役立つ新資格

ライフスタイルの多様性でニーズが高まる賃貸住宅。近年は法整備も進み、管理・運用業務が再注目されるようになっています。

そこで今回は、賃貸管理を学べる新資格「賃貸住宅メンテナンス主任者」をご紹介。

試験の内容や勉強方法、資格の活かし方について、試験の主催団体である公益財団法人日本賃貸住宅管理協会に伺いました。

「賃貸住宅メンテナンス主任者」はどんな資格?

「賃貸住宅メンテナンス主任者」は、賃貸住宅管理業に従事されている人たちに向けて、知識と対応力を習得できるよう設立した資格です。

資格取得後は、オーナーや入居者から建物や設備の維持・保全に関する問い合わせを受けた際に、初診判断(一次対応)するための基本的な知識と提案力が身につきます。

そのため、賃貸住宅管理業への第一歩を踏み出した方や、賃貸住宅の原状回復工事に従事されている方、賃貸住宅の入居者から問い合わせを受けるコールセンターでオペレーターに従事する方にも役立つ資格です。

 

「賃貸住宅メンテナンス主任者」ではどんなことを学べる?

試験内容は大きく分けて10のカリキュラムから構成され、学べる内容が幅広いのが特徴。

国家資格である宅建士や賃貸不動産経営管理士などが、法律に基づいた内容を学ぶのに対して、こちらはより具体的な実務に関する内容を学びます。

扱う範囲は重複するものの、さらに深掘りして「こんなときはこの対応をする!」といった実務を学ぶのが「賃貸住宅メンテナンス主任者」、とイメージしていただくと良いでしょう。

例えば、入居者から「トイレの水が止まらない……」「急に電気がつかなくなった!」といった不具合の問い合わせがあるとします。

現場にとっては一大事のシーンも、この資格を取得していればどのように対応すべきかスムーズな判断が可能です。

 

資格が豊富な不動産業界で新資格を作った理由は?

令和3年6月に賃貸住宅管理業法が施行され、「建物の維持保全」が「管理業務」として定義されました。これにより、賃貸住宅管理業者は自分たちで建物をメンテナンスしなければならないことに。

賃貸住宅管理業者は、入居者の管理や家賃の収納代行・退去手続きなどソフト面の管理は得意なのですが、建物や設備の修繕などハード面の管理は外注していることが多く、知識にやや疎いところがあります。

「借地・借家でも構わない、又は借地・借家が望ましい」と考える人は年々増加傾向に。(国土交通省「令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の概要について」より)

「法律を守るために」ということはもちろんですが、オーナーの資産を守ることや、入居者に快適な住まいを届けることは、賃貸住宅管理業者の使命。

築古ブームやリノベーションの増加など、社会情勢としても賃貸住宅の重要性が増し、管理業がより複雑になっている中で、これまで不足していた知識を横断的に学ぶ機会を増やしたいと考えたのが、この資格を作ったきっかけです。

 

勉強した内容はどんな場面で活かせる?

建物や設備の修繕などハード面の知識を得ることで、設備の不具合に直面した時に「入居者やオーナー自身で解消できるのか、専門業者を呼ばないと解消できないか」が判断できるように。

不要な外注をなくしたり、修繕費を抑えることができれば、オーナーの負荷が軽減することにも繋がります。他にも、予防メンテナンスにより建物の健康寿命を延ばすことも可能です。

物件のオーナーという立場で勉強する場合も、建物の理解が深まるのはもちろん、管理業者の提案を自身の知識で判断し、要望をきちんと伝えられるようになるでしょう。

また、実は賃貸住宅以外にも「マンションを買う」「戸建て住宅を買う」など、マイホームを視野に入れている方にも「賃貸住宅メンテナンス主任者」の勉強はおススメ。

住宅の設備について基本的な内容が学べるので、マイホームを長く大切に使うための知識付けとしても活かせます。

さらに、メンテナンス主任者として学ぶ知識は、複数の専門分野の基礎情報が集合しているようなもの。他の資格の取得やスキルアップのステップとして活用していただくのも良いかもしれません。

建物の構造の基礎を学んでから建築士を目指すことも、電気設備の基礎を学んでから電気工事士を目指すこともできる、広がりのある資格なんです。

 

「賃貸住宅メンテナンス主任者」の勉強方法は?

テキストと動画教材の2種類で学習できます。

写真と図が多数掲載されているテキストは、全ページフルカラー仕様。動画教材は、5分から10分程度の短い動画で構成されていて、スキマ時間で見られるように。

公式テキストでは表や図、写真で詳しく解説。

いずれも、現場の経験者が自らの体験を通して、困ったことや解決したいことを皆で共有しようと考案された内容なので、とても分かりやすい作りになっている点が特徴です。

実際の試験では、テキストの1編〜10編の内容を軸に、100問の正誤問題を出題。時間と場所の制限を受けずにオンラインで受験が可能です。

試験後に問題が開示されるので、スコアレポートと自分の解答を照らし合わせて、知識が不足している分野が分かります。

試験というと合否ばかりが気になってしまいがちですが、「知識の定着に重きをおいた試験」として、とにかく学びやすさと受験しやすさにこだわっています。

 

「賃貸住宅メンテナンス主任者」は賃貸管理・設備管理の登竜門になる?

「賃貸住宅メンテナンス主任者」は、建物や設備の修繕などハード面の知識不足を課題視して作り出した資格です。内容自体も、賃貸住宅の管理業者にとっては基礎中の基礎といえます。

現在の受験者層は業界の中堅の方が中心ですが、「後輩にもおススメしたい」「同じ会社の若い世代にも受験してもらいたい」という声もあり、基礎力アップを狙う若い世代の受験率も上昇中。

また、今後は企業単位での団体受験もスタートする方針ですので、よりメジャーな資格になっていくはずです。

業界全体の知識の底上げと、より深い知識を得るためのサポーター的な役割を担う資格なので、賃貸住宅管理業に従事する方はもちろん、異業界の方々もぜひチャレンジしてみてください!


「賃貸住宅メンテナンス主任者」の受験者は、2024年4月時点で1万7000人を超えているそう。私たちの暮らしに身近な賃貸住宅だけに、今後はさらにこの資格の重要性が高まることが予想できます。

多様化するライフスタイルに順応し、快適な毎日を送るために、周囲に先駆けていち早くチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

文=倉持 佑次

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