【簿記二級】異世界転生で役立つ資格って?【とってみた】
突然ですが、
みなさんは『異世界転生』って聞いたことありますか?
(画像は具なしラーメンのイラストです)
異世界転生。今やラノベ界の一大ジャンル、まさに覇権。
ボクシング界で言う具志堅用高ですよね。
『平凡なOL が異世界転生して、国民全員から愛される美少女お姫さまになっちゃった!?』
『ふつうの大学生こと俺が異世界転生したら、超チート級の魔力をもつ魔導士だった件』
社会の荒波にもまれ、不条理と不浄にまみれた汚い輪廻のなか、言いたいことも言えないこんな世の中で生きる現代人なら、誰もが
「ファンタジーな異世界に転生して、強くてニューゲームした~~い!」
と思うことでしょう。Poison。
わたしも異世界転生できたら、
『ごくふつうの生まれだが、国家間で奪い合いが起きるほどの特殊な能力をもっていて、ついでに超絶イケメンの王子たちからも言い寄られる少女(じつは亡国の姫)』になりたいです。
え? そんなこと絶対ありえないって?
うるせ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
夢くらい見させろや!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
はい。
というわけで、万が一わたしがチート主人公に転生したときのために備えて、今日は実際に異世界転生をした方にお話を伺ってみようと思います。
エリザ「こんにちは。異世界転生してきました、エルフのエリザです」
エリザ=フォン=ヴォルフスブルク
この世界とは逆位相に位置する世界『エターナル・アトランティス』でエルフとして生まれ、そのままエルフとして現代日本に転生してきた。現在は会社員として、株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズで働いている。
「本日はお忙しいなか、ありがとうございます。
いきなりですが、エリザさんは本当にエルフなんですか……?」
エリザ「はい、エルフです。耳、見ますか?」
「うわ、尖ってる! 本物だ~」
エリザ「触ってもいいですよ~」
「ええ~っ、いいんですか! あ、意外とかたい……エリザさん、サービス精神旺盛ですね……!」
エリザ「まあ、この世界ではよく言われることですから。もう慣れちゃいました」
「ってことは、こっちに転生してきてから、けっこう時間が経ってらっしゃるんですか?」
エリザ「はい。といっても、まだ2~3年くらいですけどね」
「異世界での2~3年は長いですよ……」
エリザ「たしかに、最初はいろいろ大変なことも多かったので、そのぶん長く感じたかもしれません」
「そうですよね。なにが大変だったのか、詳しくお聞きしたいです」
エリザ「やっぱり、なんといっても仕事探しですね! 生きるためには、どうしても必要なので……」
「うおお、思いのほかリアルな悩みだ……!」
エリザ「転生したばかりの頃は、ほんとうに右も左もわからなくて……。エタランティスでは服飾の仕事をしていたので、とりあえずアパレル系の企業に応募したものの、どれも不採用続き。お祈りメールを見るたび辛かったです」
「(エタランティスって略すんだ……) エリザさんはお洋服を作られてたんですね! ちなみに、どんな服を……」
エリザ「服のえりのところに入ってる切れ込みにヒモを通して、バッテンにする仕事です」
「よく村人Aとかが着てるやつだ」
異世界転生もラクじゃない
「異世界転生してから仕事探しのため、前職の経験をいかせるアパレル系を志望したものの、なかなか内定できなかった、と。でもエリザさんは、今ではキチンと就職されてらっしゃいますよね」
エリザ「はい! ありがたいことに、株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズさんから内定をいただくことができました」
「ふむふむ。株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズさんといえば、古今東西ありとあらゆる資格試験の運営委託をひきうけ、オンライン試験のシステム開発なども手掛けてらっしゃる、ハイパーでグローバルな、もっともトレンディ―な企業じゃないですか!」
エリザ「そうなんです。『教育』と『IT』のふたつの面で社会貢献を目指す、トレンディ―な企業なんです!」
「そんなすごい企業に、異世界転生してきたばかりのエリザさんが就職できた秘訣をお伺いしても……?」
エリザ「ふふ……それは『資格』です!」
「資格?」
エリザ「やっぱり異世界転生のデメリットって、自分の武器がゼロの状態からスタートしなきゃいけないことだと思うんです」
「うぐっ……。まあ、たいていの場合はそうですよね」
エリザ「そうなったら、またイチから武器を増やさなきゃ企業エルフとしてこのコンクリートジャングルを生き抜くことはできません。その武器としてわたしが注目したのが『資格』だった、というワケです!」
「なるほど! たしかに就職戦線において、資格取得は内定への近道って感じしますね。ちなみにエリザさんは、なんの資格を取得されたんですか?」
エリザ「わたしは日商簿記二級を取得しました」
「どんな業種でもやくだつ、心強い資格ですね。でも、勉強とか結構むずかしかったんじゃないですか?」
エリザ「そうですね。例年ですと合格率は20%を切るときもありますし、きちんと勉強しないと合格できないですね」
「しかも、試験実施日は年3回……。もし不合格だった場合は、つぎの試験までけっこう待たなきゃいけないじゃないですか!」
エリザ「ふふ、それは『ネット試験導入前』の話ですよ!」
「えっ、ネット試験??」
エリザ「従来のペーパー試験なら次の試験まで待たないといけません。でもネット試験なら、テストセンターが開いている日であれば、いつでも受けられるんです!」
「えっ!! でも、そのテストセンターってどこにあるんですか? まさか東京にしかないとかじゃ……」
エリザ「全国各地に業務委託されたテストセンターがあるので、お近くの会場を選んで試験を受けていただくことが可能です!」
「ええっ!!! ネット試験ってそんなに便利なんですかあ!?!?!?」
エリザ「しかも試験の日時まで指定して申し込めるので、自分が受けたいタイミングで受験できるんですよ」
「さすがですね!」
エリザ「ありがとうございます。日商簿記以外にもいろんな試験を受けられますから、資格取得の際はぜひご検討お願いします」
「ダイレクトマーケティングだ。でも、いつでもどこでも受けられるっていうのは確かに便利ですね。わたしも資格とるときに活用しよっと」
「あ。ちなみにエリザさんが勉強するとき、なにかこだわっていたことってありますか?」
エリザ「YouTubeでたき火動画を流しながら勉強すると、集中できます。ふるさとの村のことを思い出せるので……」
「(あっ、これ以上聞いちゃいけないやつだ……)」
エルフの村では火気厳禁です
「それではエリザさん! 本日は、ほんとうにありがとうございました」
エリザ「いえいえ、こちらこそ。わたしの話が、異世界転生した他のエルフの方の参考になるといいんですけど……」
帰り際、エリザさんは「つまらないものですが……」と言って、木のつるで編まれたなんかよくわからんけどすごそうな工芸品をくれました。
「編んでいると村での生活を思い出して落ち着く」らしいです。
異世界転生もラクじゃないんだな……。
わたしもエリザさんを見習って、資格とるぞー!
(画像は6本腕のサラリーマンです)
注意:この記事はフィクションです。実在の団体とは一切関係ありません。