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秘書検定とは?就活に使える?受験のメリットやおススメの勉強方法も

資格・検定特集

秘書検定とは?就活に使える?受験のメリットやおススメの勉強方法も
★この企画では、読者のみなさまに代わって日本の資格・検定編集部が資格・検定試験の運営団体にインタビューを行い、その魅力をお伝えしていきます!
今回は、「秘書検定」を主催する公益財団法人実務技能検定協会を取材しました。

近年、企業の新卒採用において巻き起こっている「コミュニケーション力」ブーム。
採用担当が学生に求める能力のランキングでは、常に上位にランクインしています。

確かに、SNSが普及しコミュニケーションが以前よりも簡素化された現代、「コミュニケーション力」を備えていることは重要なポイントといえるでしょう。

しかしながら、1時間程度の就職面接での「コミュニケーション力」で、学生の素質を判断することは難しいのが現実です。加えて、実際のビジネスシーンでは「コミュニケーション力」だけで乗り切ることができない局面があふれています。

では、一体どんな力を基準に学生は就職活動を、企業は採用活動を行えばよいのか。
そこで、ぜひ注目していただきたいのが「人間力」です。

「人間力」は比較的新しい言葉です。2003年4月に内閣府が発表した「人間力戦略研究会報告書」という資料では、「人間力」とは”社会を構成し運営するとともに、自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力”とあります。具体的には知的能力的要素、社会・対人関係的要素、自己制御的要素から構成されています。

とはいうものの、あいまいで、かつ複数の要素を含んでいる「人間力」はいったいどうやったら身につくのか?今回の特集記事では、半世紀に渡って「人柄」の育成に取り組んできた秘書検定に注目しました。

秘書検定は、おそらく知らない人はほとんどいないメジャーな資格です。累計780万人の方が受験している、就活では大定番の資格ですが、「人柄」を意識する人は少ないのではないでしょうか。

そんな秘書検定の魅力と、「人間力」との関係について、秘書検定を主催する公益財団法人実務技能検定協会の保坂恭世理事長に伺ってきました!

Q1 これからの時代に必要な「人間力」とは?

ビジネスの現場は時代ごと移り変わり、それに応じて重視される力も変化します。
1954年から1973年、日本経済が急速に成長した高度経済成長期は、基礎学力が重視されていました。その後は、グローバル化やIT化が進み、学力だけでは測ることのできない要素(例えばコミュニケーション力や創造性など)が重視されるようになっています。

そして人口知能やロボットの技術が日々進歩していく中で、これまで人間が担っていた労働が、近い将来それらに取って代わられようとしています。特に、比較的単純な労働が多い事務系の職種は、人工知能の進歩によって代替される可能性が高いと言われています。

このように、新しい技術が台頭していく中で、わたしたちが生き残っていくためには「人間力」が必要となるのです。

「人間力」とは、周囲の人に対する気遣いや集団の中での身の処し方、社会の中で働いていく上で根幹に備えなければならない人柄、人間性です。相手の様子を見て先取りし、気配りする。場の空気を読んだうえで行動する、これらは人と人との良い関係づくりに繋がるだけでなく、すべて人間にしかできないことです。

自らがこれまでに得た知識や考え方、物事の進め方、周囲との関係性、それらを総合的に活用した、人間しかもっていない「人間力」というプラスアルファの部分こそが、大きな価値を生み出す時代になっていくのです。

時代の流れに応じて、必要なスキルも変化していきますが、かつてから存在し根本的に変わっていないが、学力の影に隠れて今まであまり注目を浴びてこなかった「人間力」が生き残るための鍵となっていく時代なのです。

Q2 秘書検定とは、どんな検定ですか?

秘書検定は、高度経済成長期の昭和47年、女性の社会進出に目が向けられ始めた時代に誕生しました。世の中が変化し、経営者が効率よく仕事をするためには秘書が必要だという機運が出てきました。そこに女性の働き方の変化も出始め、学校を卒業したら就職するという動きが徐々に出てきたのです。そのビジネスの教育目標として秘書の機能が目標になるのではないかと言うことで支持を集め広まってきたということです。

ちなみにこれは余談ですが、昭和47年は「OL」という言葉がちょうど定着してきた時期でもあり、「秘書検定」ではなく「OL検定」という検定名案も出ていました。(笑)

秘書検定は、誕生当初から今日に至るまで、「きちんと、丁寧に」を根底に、活動・普及を行っています。秘書Aをモデルに、ビジネスの現場、上司のサポートを行う上で必要となる知識、考え方、仕事の進め方を問うており、現場の常識が詰まっているビジネス系検定です。学力・偏差値だけでは測ることのできない「人間力」「生きる力」を培うための検定、人間性を測るモノサシの役割も果たしています。

Q3 検定ではどんな内容が出題されますか?

秘書検定は、以下5つの領域から構成されています。

1 必要とされる資質(秘書としての資質、ビジネスシーンでの対応力、判断力)
2 職務知識(秘書特有の仕事の仕方)
3 一般知識(ビジネス、経済、社会の一般常識)
4 マナー・接遇(ビジネスマナー)
5 技能(文書、ファイリング、事務用品、会議等、またオフィス環境の初歩的な知識、用語)

秘書検定の問題は、知識はもちろん問題文から「状況」を読み取り判断する力が必要です。

みなさん答えはわかりましたか?
正解は 2)です。

このような「状況判断」を問う問題を作成することは簡単ではありませんし、もちろん受験者の方にとっても難しい問題だと思います。しかしながら、基本的なビジネスマナーを手法に、場を読み解く力、相手のことを考える力を身に付けることが「人間力」を培うのです。

そして、準1級、1級では筆記、面接の試験があります。「きちんとしてるか」「丁寧であるか」「明るく生き生きしているか」の観点から、上級秘書のレベルに達しているか審査されます。

Q4 どんな人におススメですか?

「秘書検定」というと、受験者=秘書、または秘書を目指す人、と思われることもありますが、実際はそうではありません。大学生や高校生などが、就職活動に備えて受験しているケースが多いです。

秘書検定は、ビジネスシーン全般で活用できる基本的なスキルが身につく検定です。
秘書検定の問題を通じて、ビジネスの場に触れ理解することができるので、社会への第一歩として受験されることをおススメします。
また、秘書検定は企業の採用担当者の間でもメジャーな資格ですので、就職活動で取得をアピールすることができるでしょう。

また、就活生以外でも、仕事の仕方や能力の再確認や見直し、今後転職するうえで一つの武器となるでしょう。

Q5 おススメの学習方法を教えてください。

公式の参考書での学習をおススメいたします。また、筆記・面接試験についてはスクール等で講座を行っているのでお役立てください。

学習する際のポイントとしては、
1)秘書Aになりきって、秘書検定が求めているものを理解して解答する。
2)繰り返し『実問題集』を解き、理論領域の知識をつける。
です。ぜひご参考にしてください。


いかがでしたでしょうか。

高齢化、グローバル化、IT化...
今、私たちが生きている社会は、様々な時代の波を乗り越えていかなければなりません。

これからの時代を生き抜くためには、人間しか持ちえない「人間力」を培う。
考え方はシンプルですが、実際に行動に移そうとすると、戸惑ってしまいます。

「人間力」のレベルアップに取り組むことができる秘書検定を受験して、時代の変化に流されない、しなやかなビジネスパーソンを目指してみませんか。

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