建築物環境衛生管理技術者受験体験記

　私が、建築物環境衛生管理技術者免状を取得したのは、平成２５年１２月です。

①建築物環境衛生管理技術者とは

　建築物環境衛生管理技術者とは、建築物における衛生的環境の確保に関する法律に基づき、一定規模以上の特定建築物（学校、ホテル、百貨店、店舗、公民館、事務所等）の維持管理業務の監督をする為の資格です。

これらの特定建築物には、建築物環境衛生管理技術者の選任が義務付けられています。

　因みに、同資格は、ビルメン業界では、電験と双璧をなす責任者資格として広く認識されています。

その為、ビルメン業界での転職活動時、同資格は非常に強力な武器になります。

②受験資格

　特定建築物での環境衛生上の維持管理に関する実務に、業として２年以上従事した経験者です。

要するに、ビルメン業界で２年以上、これらの業務に従事していればＯＫということです。

尚、この実務経験年数は、実務従事証明書の証明日現在で2年以上が必要です。

③試験概要

　試験は、マークシート方式です。

午前中９：３０～１２：３０（建築物衛生行政概論、建築物の環境衛生、空気環境の調整）９０問、午後１３：３０～１６：３０（建築物の構造概論、給水及び排水の管理、清掃、ねずみ、昆虫等の防除）９０問の、合計１８０問です。

私は、大体、午前、午後共、２時間程度で退出しましたが、問題数が多い為、結構、疲れました。

　試験問題自体は、考えなければ解けない応用問題は少なく、大部分は知識さえあれば解ける基本問題です。

その為、記憶力が良く暗記が得意な人なら、比較的簡単に合格する事が可能だと思います。

　しかし、実際に試験勉強を始めて見たら、覚えなければいけない知識が広範囲かつ非常に多く、予想以上に大変で苦労しました。

特に、私みたいな中高年で、若い頃に比べ記憶力の衰えが著しい人は、苦労する可能性が高いです。

④受験会場

　全国主要都市です。

私は、勝手知ったる慶應大学の三田キャンパスで受験しました。

⑤合格基準

　各科目満点の４０％以上で、かつ、全科目で６５％以上、正解することです。

⑥合格率

　私が受験した年は、前年の合格率が高過ぎた為、その反動で合格率が低下するということが試験前から言われていました。

その為、或る程度、問題の難化は覚悟していましたが、実際に蓋を開けてみたら、受験者９，４４１名に対し、合格者１，０００名で合格率は１０．６％でした。

　※２０２３年７月９日現在の合格率は、『過去５１回の平均は１８．５％です。』（※公益財団法人日本建築衛生管理教育センターHP「国家試験Q&A国家試験について」「合格率はどのくらいですか？」引用、2023.7.9.９：22最終閲覧）。

⑦受験者層

　私が受験した会場の受験者層は、中高年が多く、若者は少なく、女性は数名見かけた程度でした。

⑧試験対策

　基本は、過去問を繰り返しやるのが最適です。

更に余裕が有れば、過去問には無い新しい問題もやっておけば、合格する確率が高くなります。

　因みに、私は、オーム社の過去１０年分（１８００題）の過去問題集と、オーム社『設備と管理』のミニテスト（模擬テスト）３回分を繰り返しやりました。

以上