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月5,000円未満が7割超!「損したくない」大人たちの、学びとお金のホンネ【まなびインサイト】

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月5,000円未満が7割超!「損したくない」大人たちの、学びとお金のホンネ【まなびインサイト】

資格の勉強を始めようとするとき、悩みのタネになりがちなのが“学びにかかる費用”。教材費に受験料、通信講座やスクールの受講料などが重なれば、総額が数十万になることも。では、世の学びビトたちは実際にどれほどのコストをかけているのでしょうか。

1,701人のアンケートから見えてきたのは「節約志向」という言葉だけでは片付けられない、大人たちのリアルな本音でした。

【調査概要】
調査期間:2025/09/01~10/15
調査方法:インターネット調査
調査対象:10~60代の男女
有効回答数:1,701

7割超が月5,000円未満。現代の学びは「低予算」がスタンダード?

まずは「毎月の学習予算」を見ていきましょう。1,701人を対象とした調査によると、毎月の学習費用はかなり抑えられている傾向が見られました。

~5,000円未満 … 748人(44.0%)
 全く・ほとんどお金をかけていない … 547人(32.2%)
5,000円~10,000円未満 … 212人(12.5%)
10,000円~30,000円未満 … 89人(5.2%)
不定期で大きな出費をする(月額換算しづらい) … 83人(4.9%)
30,000円以上 … 22人(1.3%)</a></div>

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もっとも多かったのは「5,000円未満(約44%)」。次いで「全く・ほとんどお金をかけていない(32.2%)」という結果に。なんと全体の約76%が、月5,000円未満、あるいはほぼ無料という極めてコンパクトな予算で、スキルアップに挑んでいます。

一方で、「30,000円以上」のコストを費やしている人はわずか1.3%。「10,000円〜30,000円未満」も5.2%にとどまり、高額な費用を投じるケースは少数派であることが判明しました。

一見すると「節約のために、あまり費用をかけずに勉強したいのかも?」と考えてしまう数字ですが、その背景を掘り下げると、別の見え方が出てきました。

「学習にお金をかけない」人が多い理由とは

多くの人が学習にかける出費を安価に抑えている理由は、節約のためはもちろん、気軽に試してみたい、独学で十分など、さまざまあります。ただ、その背景には、過去の経験からくる「失敗したくない」という心理が見えてきました。

「学習にかけたお金で、費用に見合わなかったと感じたもの」を尋ねたところ、「通信講座(23.8%)」や「書籍・教材(22.0%)」、「通学制スクール・資格学校(11.4%)」が上位に。

通信講座 … 404人(23.8%)
書籍・教材 … 374人(22.0%)
通学制スクール・資格学校 … 194人(11.4%)
アプリやオンサインサービス … 160人(9.4%)
動画教材・セミナー … 136人(8.0%)
文房具などの勉強グッズ … 105人(6.2%)
 資格受験料や模試費 … 94人(5.5%)

高い受講料を払ったのに、最後まで続かなかった。自分には合わなかった。そんな苦い記憶が、次の選択を慎重にさせているようです。「節約したい」というより、「もう損はしたくない」——これが本音なのではないでしょうか。

実際、現在の学習スタイルについての質問では、「独学(74.0%)」が圧倒的多数を占め、「無料オンライン受講(22.1%)」も広く活用されており、コストを抑えながら、自分のペースで学べるスタイルが広く定着していることが分かりました。

独学(本・WEBなど) … 1259人(74.0%)
無料オンライン … 376人(22.1%)
通信講座(添削やサポート付きの教材利用) … 272人(16.0%)
有料オンライン … 238人(14.0%)
通学(資格学校など) … 191人(11.2%)
職場内研修など … 179人(10.5%)
勉強会・学習グループ … 121人(7.1%)
家族や友人に教わる … 99人(5.8%)
無料講座(自治体やNPOなど) … 93人(5.5%)

この選択は、勉強へのハードルを下げ、気になったら勉強してみよう、という前向きな力になります。ただし、始めやすいということは、やめやすいということとも表裏一体。費用的なハードルが下がった分、手を止めることへの心理的抵抗も薄れやすいため、コストを抑えることと、続けられることは、別の問題として考える必要がありそうです。

本音は「安くしたい」ではなく「ちゃんと報われたい」

「今後の学習において、あるとうれしいサポート」をフリーアンサーで答えてもらったところ、「成果報酬型」のサポートへの需要が浮かび上がってきました。なかでも多く寄せられたのが、「教材費や受講料に対する補助」です。

・合格時に、受験料や検定料を全額返金してほしい 
・賞金制度など、ゲーム性のある仕組みがほしい
・合格者へのキャッシュバックや祝い金があると意欲が高まる

これらの声から透けて見えるのは、「お金をかけたくない」という消極的な気持ちではなく、「結果を出したときに、ちゃんと報われたい」という本音でした。

費用をかけること自体を拒んでいるのではなく、払う根拠を求めている。不確実な未来への先行投資には慎重でも、達成という明確な事実に対してなら対価を払いたい。「損したくない」の裏側には、そんな前向きな納得感へのこだわりがあるようでした。

「賢く学ぶ」の意味が変わっている

​​1,701人の回答から見えてきたのは、「学び方の変化」。かつてのように「高い受講料=合格への近道」とする考え方から、コスト意識を持ちながら自分に合った方法を選ぶスタイルが主流となってきています。アンケートの回答が示すのは、「いかに安く学ぶか」ではなく、「いかに納得して投資するか」という意識の変化といえるでしょう。

費用を抑えることは、決して意欲の低さを意味しません。むしろ、リスクをコントロールしながら前進するための、合理的な選択ともいえます。

大切なのは、自分にとって納得できる形で学びに投資すること。それこそが、無理なく合格へと近づくための「賢い学び方」なのかもしれません。

【まなびインサイト】
学びに関するアンケート調査やデータをもとに、世代やライフスタイルごとの特徴を分析し、“いま”の学びの姿を明らかにしていく連載です。資格やスキルアップのトレンドから、学びを取り巻く社会の変化まで、多角的にひも解きます。

文=SUGARBOY

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