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「コスパ、タイパ良く」が挫折の引き金に⁉1,700人のアンケート結果で分かった、大人の勉強が続かない“意外な”理由【まなびインサイト】

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「コスパ、タイパ良く」が挫折の引き金に⁉1,700人のアンケート結果で分かった、大人の勉強が続かない“意外な”理由【まなびインサイト】

資格取得やスキルアップを目指して学習を始めたものの、気付けばテキストを開かなくなっていた……そんな経験はありませんか?

「自分には根性がないから」「仕事が忙しすぎるから」と諦めるのは、まだ早い! 今回、資格や検定に関する学習実態を探るため、10代〜60代の男女1,701名を対象に「学びに関するアンケート」を実施。

そこから見えてきたのは、私たちが「コスパ」や「タイパ」を求めた結果、陥ってしまう“意外な盲点”だったのです。

【調査概要】
調査期間:2025/09/01~10/15
調査方法:インターネット調査
調査対象:10~60代の男女
有効回答数:1,701

7割以上が「独学」で学習していると回答

何か新しいことを学ぼうと思ったとき、まず頭に浮かぶのは「どうやって時間を捻出し、いかにお金をかけずに進めるか」ではないでしょうか。

今回の調査でも、学習スタイルについて尋ねたところ、約74.0%の人が「独学(本・WEBサイトなど)」を選択しているという結果が出ました。

独学(本・WEBなど) … 1259人(74.0%)
無料オンライン … 376人(22.1%)
通信講座(添削やサポート付きの教材利用) … 272人(16.0%)
有料オンライン … 238人(14.0%)
通学(資格学校など) … 191人(11.2%)
職場内研修など … 179人(10.5%)
勉強会・学習グループ … 121人(7.1%)
家族や友人に教わる … 99人(5.8%)
無料講座(自治体やNPOなど) … 93人(5.5%)

次いで「無料オンライン受講」が続いていることからも、多くの人がコストを抑えつつ、手軽に学びをスタートさせている様子が伺えます。
仕事や家事に追われる大人にとって、決まった時間に特定の場所へ通うことは容易ではありません。その点、スキマ時間を活用でき、費用も抑えられる独学や無料ツールは、現代のライフスタイルに完璧にフィットした「合理的で前向きな選択」といえるでしょう。

独学の落とし穴⁉ 多くの人が悩む「モチベーションの壁」

次に、学習していくうえで、課題となっていることについて聞いてみると「学習時間の確保が難しい(40.3%)」、「モチベーションが続かない(39.7%)」、「ヤル気が出ない(22.6%)」といった悩みが続きました。

学習時間の確保が難しい … 686人(40.3%)
モチベーションが続かない … 675人(39.7%)
ヤル気が出ない … 385人(22.6%)
情報や教材が見つけにくい … 343人(20.2%)
継続可能な計画が立てられない・計画倒れになる … 335人(19.7%)
学びにかかる費用を出せない … 324人(19.0%)
どの資格を取るべきか分からない … 287人(16.9%)

これは、ある種「想定内」ともいえる壁。しかし、この悩みの背景についてのコメントをみていくと、興味深い意見が。

アンケート内で課題があると答えた人へ、「課題を解決するために、あるとうれしいサポート」について聞いてみたところ、「金銭的な補助(10.2%)」「効率UPのためのサポート(8.9%)」といった実用的なサポートに次いで、「繋がりやコミュニティ(5.5%)」を求める声が3番目に多いという結果に。

資格取得時、あるとうれしいサポート、金銭コスト … 173人(10.2%)
効率・タイパ … 152人(8.9%)
繋がり・コミュニティ … 94人(5.5%)
学習環境・場所 … 54人(3.2%)
子育て・家庭 … 51人(3.0%)
ゲーム化・楽しさの方 … 25人(1.5%)

コメント欄には、こんな声が届いていました。

・仲間と切磋琢磨できる環境が必要
・同じ資格の取得を目指すメンバーと支えあえるコミュニティが欲しい
・相談できる相手が重要だと痛感している
・進捗を褒めてくれたり、発破をかけあう人が不可欠

自分のペースで、最小限のコストで進められる独学は魅力的。でもその分、進捗管理も気持ちの維持も、すべて自分で管理することに。頑張っても、サボっても誰も気にしない。そんな環境では、モチベーションがじわじわと削られていくのも無理はありません。

同じゴールを目指す仲間の存在は、私たちが思う以上に、学習を続けるための大きな力になっているようです。

学習継続のヒントは「ゆるい繋がり」

大人の勉強には、誰かが進捗を見てくれるわけでも、褒めてくれるわけでもありません。だからこそ、些細なことを共有し合える仲間との「ゆるい繋がり」が、モチベーションを維持するための大きな支えになってくるのかもしれません。

SNSで同じ目標を持つ仲間と交流する、オンラインで自習アカウントを探して誰かと一緒に勉強する空気感を共有する——孤独を和らげる手段は、現代には意外とたくさんあります。

忙しい大人の学びにこそ「見てくれている人がいる」「仲間と一緒に頑張っている」という感覚が、案外重要なのかもしれません。

【まなびインサイト】
学びに関するアンケート調査やデータをもとに、世代やライフスタイルごとの特徴を分析し、“いま”の学びの姿を明らかにしていく連載です。資格やスキルアップのトレンドから、学びを取り巻く社会の変化まで、多角的にひも解きます。

文=Sugarboy

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