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資格選びから見る現代人の優先順位。仕事・プライベート、それぞれの学び事情【まなびデータvol.13】

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資格選びから見る現代人の優先順位。仕事・プライベート、それぞれの学び事情【まなびデータvol.13】

【まなびデータ】
『日本の資格・検定』読者やメルマガ会員へ調査した、学びにまつわるアンケートの結果を発表。世の中の“学び事情”を探っていきます。

仕事でのステップアップだけでなく、日々の暮らしを豊かにする資格と検定。

712名への「取りたい資格」とその理由から、仕事とプライベート、それぞれにおける優先順位が見えてきました。

仕事の現場で求められる"必須スキル"、資格選びに表れる本音とは?

仕事ではIT・情報処理がダントツ人気!

仕事で気になる検定・資格では、「IT・情報処理」分野の資格が、2位と10%以上の差をつけて1番人気という結果に。

「仕事でITの知識を必要とされるから」(20代・女性)のように、仕事上使えた方が良いという意見や「職場でITができる人に仕事が集まる。需要があると感じる」(30代・女性)という声も。現代のビジネス環境の縮図が見えます。

具体的には、ExcelをはじめとするMicrosoft Office関連資格である「MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)」や、ITエンジニアとしてワンランク上の知識が必要となる「応用情報技術者試験」に取り組みたいと考えている人も。

お金の流れを読み解く力も大人気!

「副業や転職のときにも使える」(40代・男性)、「今の仕事にもプライベートにも役立ちそう」(40代・女性)と、二度おいしい資格として注目を集めているのが「財務・金融・会計」分野の資格。

特に「日商簿記検定」は、企業の経理部門はもちろん、個人事業主やフリーランスにも強い味方として支持率抜群!「数字を見れば会社の健康状態が分かる」というビジネスの基礎体力を養える資格として、幅広い年代から支持されました。


仕事に関する資格選びで見えてきたのは、「今の仕事に直結するスキル」はもちろん、「将来の可能性を広げるスキル」を求める声の多さ。

特に30〜40代では「転職や昇進に効く」資格を、20代では「どんな業界でも通用する」スキルを求める傾向がバッチリ出ています。ビジネスパーソンの多くが、「今だけ」ではなく「これから」を見据えた資格選びをしていることが分かりました。

学びの優先順位、プライベートで本当に欲しい知識とは?

プライベートでは「健康」が最優先。ヘルスケア系資格に票が集中!

一番関心が高かったのは、「ヘルスケア・心理」分野。

「中高齢になってきたので、健康面の知識をつけたい」(40代・男性)、「私生活も趣味も健康があってこそ充実できるものなので、健康を維持することが大切だと思うから」(40代・女性)と、健康維持を心掛けたい人が多いことが判明!

健康ソムリエ」や「健康運動指導士」、「メンタルヘルス・マネジメント(R)」などの資格に票が集中。世界一長寿の国、日本だからこその「予防意識」の表れかもしれません。

デジタル社会を生き抜く必須スキルとしてのIT

続いて人気だったのが「IT・情報処理」分野。「IT技術を身につけると、できることがグッと広がるから」(50代・女性)や「これからの時代、絶対必要になりそうだから」(20代・男性)など、時代の流れを感じる声が目立ちました。

実際、今や役所の手続きから病院の予約、万博チケットまで、何をするにも「ネットで」が当たり前の世の中。そんな日常を上手に乗りこなすための第一歩として、IT系国家試験の入門とも言われる「ITパスポート試験」も人気資格の1つに。

根強い人気の語学系資格

「海外に行きたい!」という声が多く集まった「語学」分野の資格も変わらぬ人気。

 「海外の情報を取り入れたいから」(20代・女性)や「洋画や洋楽をより理解したいから」(40代・女性)のように、海外の文化や情報を自分で得たいという意見も。

 2024年から3級以上は一部リニューアルとなった「英検(実用英語技能検定)」や、「TOEIC」といった定番英語関連の検定は根強い人気を誇ります。

不確実な経済への備えに、金融系資格も見逃せない

「経済状況が不安定なため」(30代・女性)、「資産運用のため」(40代・男性)と経済状況を懸念した意見がみられたのが「財務・金融・会計」系の資格。「投資に興味があるから」(40代・女性)など投資に言及する声も。

FP(ファイナンシャル・プランナー)」や「簿記」は、理論と実践の両面からお金と向き合うための知識体系として支持を集めました。


プライベートで人気の資格は、今日の暮らしをちょっと豊かにしてくれるものや、将来の夢への階段となるものばかり。自分の人生をより輝かせるために資格を活かしたいと考える人が多いようです。

見えてきた「実用性」と「将来性」の重視傾向

今回の調査から浮かび上がった最大の特徴は、資格選びにおける「実用性」と「将来性」を重視する傾向。プライベートでも仕事でも、「今の生活に役立つか」「将来につながるか」という基準で学びを選択する傾向が強く見られました。

特に「IT・情報処理」と「財務・金融・会計」が両分野で高い人気を誇るのは、これらが現代社会のリテラシーとして広く認知されている証拠。

汎用性の高い知識と、自分らしい生き方を支える専門知識——この両輪を意識した学びの設計が、これからの時代を生きる私たちの知恵なのかもしれません。

●調査概要
調査期間:2024年4月1日~4月30日
回答数:712

文=Five Star Corporation

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