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マーケティング検定が株式会社インテージ新入社員の学習習慣を支える【潜入!となりのカンパニー】

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マーケティング検定が株式会社インテージ新入社員の学習習慣を支える【潜入!となりのカンパニー】

【連載】潜入!となりのカンパニー
社内の教育制度に資格・検定を活用している注目の企業・団体にインタビュー。独自の社内ルールや企業風土を伺います。
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今回は、公益社団法人 日本マーケティング協会主催のマーケティング検定(内閣府認定試験)を新入社員教育に導入している株式会社インテージ(以下、インテージ)で人事を担当する片岡紫織さんにお話を伺いました。

お話を伺ったのは

片岡紫織さん
株式会社インテージ
経営推進本部
Corporate & People Management部

マーケティング検定とは

マーケティング検定は、学生や社会人などを対象にマーケティングの知識を測定できる内閣府認定試験です。マーケティングはビジネスを成功させるために必須のツールであり、試験を通してマーケティングの概念を学習することで、業種・業界を超えて通用するビジネススキルを習得することができます。
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インテージの事業内容について教えてください。

弊社は国内1位、世界10位の規模を持つマーケティングリサーチ企業です。1960年に市場調査の専門機関として設立し、以来さまざまなリサーチノウハウ・データ解析力・生活者理解力を基盤とし、お客様企業と生活者をつなぐ架け橋として、ともに生活者の幸せに貢献することを目指してまいりました。

例えば、商品やサービスのリニューアル前・リニューアル後のリブランディング調査はもちろん、既に市場にある製品・サービスに新たな価値を見出して再度訴求をするべく調査を行うこともあります。それらの調査結果を踏まえて、製品やサービスの改善点を導き出したり、より認知を広げるためのターゲット層を定めたりと、お客様企業のマーケティング課題発見から解決まで、PDCAのさまざまな局面でお客様企業に寄り添うことが主な弊社の役割です。現在では65業界5,000社以上のお客様企業とお取引をさせていただいております。

弊社が保有しているさまざまなデータだけではなく、お客様企業が保有するデータの価値を高める力も大きな強みとなっています。

マーケティング検定を導入した背景は何ですか?

弊社では新入社員全員がマーケティング検定3級を受験しています。さまざまな分野で活躍できる人材を採用したいという思いから、事前のマーケティング知識などは採用基準で必須にはしておりません。今年度も新入社員のうち約半数がマーケティングに初めて触れるという状況です。

マーケティングやリサーチの知識は、入社後に現場での業務を通じて習得してもらっていますが、ある程度基礎力を付けてから配属してあげたいという思いがありました。
マーケティングやリサーチに関する基礎知識・経験の背景が、新入社員によってさまざまであること、そしてリサーチの専門会社として、早くから専門性を高める習慣を身に付けてほしいという点から、マーケティング検定の導入を決めたのです。

また、お客様企業との会話や現場でもマーケティング用語が出てきたり、マーケティング理論に沿って会話が進んだりと、はじめのうちは基礎知識が無ければ業務の内容をなかなか理解しづらいことも多いです。

そこで、マーケティング検定を通して基礎知識をあらかじめ持つことで「この単語はこういった意味なのか」「この理論はこんな時に使うのか」と納得しながら業務を吸収してほしいという思いもありました。

特に3級は出題範囲が幅広いこともあり、自分の得意・不得意領域が分かりやすいため、これから自分が何を学んだらいいかを知ることもできるのではないでしょうか。

新入社員教育においてマーケティング検定をどのように活用していますか?

新入社員は入社式からおおよそ1カ月を目安に学習を進め、学習期間中は先輩社員に質問をすることも可能です。

研修後に配属される部署や担当業界はさまざまですが、3級の出題範囲は業務につながる知識が網羅されているため、配属先に関係なく学習した用語や理論を現場の実践の中で理解していくという流れができあがっています。

またマーケティング検定の学習を通して知識を得るだけではなく、効率的な時間の使い方、進捗の管理など社会人に必要な自己管理能力を身に付ける機会としても活用しています。

入社後にはじめて自らの責任下で進めるタスクとしてマーケティング検定の受験があるので、自分の到達度やつまずきやすいポイントを確認しながら、空き時間をうまく利用して学習を進めてほしいと思っています。

受験した新入社員の方からはどのような感想がありましたか?

実際に受験した新入社員から、「マーケティング検定はマーケティングの知識を体系的に学び、さらにアウトプットもすることでより知識を深く定着させることができるため、とても役に立った」「基本的なマーケティングの知識に触れる良い機会となった。また、マーケティング検定3級は初学者にもちょうどよいレベルであった」といった声が多く挙がっておりました。

マーケティング用語や社内用語は日常生活の中では聞き慣れないものが多いため、私自身が新入社員として入社したときも、はじめは先輩社員やお客様企業との会話についていくことができずにいました。

そんな経験もあって、マーケティング検定の勉強が現場でも生きることを期待しています。

今年度受験をした新入社員は配属してまだ2カ月弱ですが、すでに何名からか「現場に配属されてから資料を読んでいる中で、『この用語を学んだ記憶がある』という場面に何度か遭遇しており、何を言っているか全く分からないという状況を回避できている」「先輩方の資料やディスカッションの内容の理解に役立っている」「企画段階でお客様の課題を整理する際(フレームワークなど)や調査手法を考える際に現場で生かせた」という声も挙がっており、嬉しく受け止めています。
そのほか、「単純に資格が取れるのは嬉しい」という社員もいました。

特にマーケティングについて初めて学んだという社員からは「1冊のテキストを読めばマーケティング全般の基礎知識が身に付くため、効率が良い」といった感想もあり、導入の手応えを感じています。

人事担当者の目線で感じた効果などはありましたか?

人事担当としては、新入社員に学習習慣を身に付けてもらうという点で効果を感じています。マーケティングや業務に関する内容に限らず、何かを学ぶ習慣は一生ものです。

弊社では自己啓発用の補助金が用意されているのですが、マーケティング検定を受験した世代の新入社員はこの補助金を利用する方が多く、学習意欲の向上に一役買っていることが分かっています。

さらに、そのような新入社員に触発されて、先輩社員にも良い刺激となっており、社内全体の学習意欲が高まる相乗効果になることも期待しています。

ずばり!マーケティングを学ぶ魅力とは何でしょう?

マーケティングを学ぶ魅力はその普遍性にあると感じています。

マーケティングの知識はどのような業務においても活用することができ、今やビジネスの考え方の基本となっています。私もリサーチ業務の現場から人事に異動した際、「もうマーケティングやマーケティングリサーチの知識を使うことはあまりないかも…」と思っていました。

しかし、採用に当たっては、どのような人材を採用したいか、そのためにどのような施策を打つか、その施策を実行してどのような効果が得られたかのようにPDCAを追ったサイクルが練られていますし、社内の満足度を測る際にも定性的な評価だけでなく、定量的な評価を導くための数値分析が必要です。

マーケティングの知識を得ることは弊社のようなマーケティングリサーチ企業に限らず、すべての企業やすべてのビジネスパーソンにおススメできるのではないでしょうか。

これからの展望について教えてください

マーケティング検定3級はこれからも新入社員の登竜門として実施していきたいと考えています。実は先日、私も受験してみたのですが、思ったよりも苦戦する内容があったり、新たな気付きがあったりと新入社員以外にも受験の必要性を感じました。今後は若手や中堅の社員にもマーケティング検定の推奨・導入を検討したいと思います。

また、2019年度はマーケティング検定2級のリリースも予定されているので、さらに深くマーケティングについて学びたいという方には積極的にチャレンジをしていただけるよう人事からも情報を発信していきます。

新入社員をはじめとして、社内には「自分の能力をさらに伸ばしたい」「さらに知識を身に付けたい」という学習意欲や好奇心を持った社員が多くいます。そういった社員のモチベーションをさらに伸ばし、学習体制をサポートしていくことでインテージという会社をさらに成長させたいと思います。


社名
株式会社インテージ
代表者
代表取締役社長 檜垣 歩(ひがき あゆみ)
従業員数
約850名(2019年3月31日現在)
事業概要
マーケティングリサーチ、データ解析、デジタルマーケティングなどにより、生活者と顧客企業をつなぎ、マーケティング活動を支援。

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