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新しいことにチャレンジするのに年齢は関係ない ~ 授業前の「まじめな雑談」より~

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学習法・ハウツー #TAC #講師コラム #米国公認会計士 #USCPA

皆さんこんにちは。TAC 米国公認会計士講座(USCPA講座)にて財務会計(FAR)を担当しています、講師の宮崎と申します。

私は普段から、授業の最初の3分から5分程度を使って、「まじめな雑談」という小話をしてから授業に入るようにしています。内容的には、試験に関する情報や実際の業務における資格の活用、また単なる雑談と様々で、受講生のモチベーションアップや、会計への興味を持ってもらうために、貴重な講義の時間ではありますが話をさせて頂いています。

先日は、伊能忠敬さん(以下敬称略)を「中高年の星」として紹介しました。

伊能忠敬といえば、1800 年から17 年をかけ日本全国を測量し、精巧な日本地図を完成させるという、歴史に残る偉業を成し遂げた事で知られています。
しかし忠敬は、初めから測量の道を歩んでいたわけではないのです。測量について学び始めたのは、隠居をした50 歳過ぎからで、実際に測量を開始したのも55 歳からだったそうです。

55歳から測量を開始した忠敬は、第10次測量の段階で71 歳になっていました。その後73歳で亡くなったわけですが、「人生50年」といわれた江戸時代において、この年齢まで精力的に活動をしていたという事ですから驚きますね。今で言えば100歳まで現役で仕事したといえるかもしれません。

50歳で隠居して、それまでとは違う全く新しいスキルを身につけ、生涯をかけて一つのことを成し遂げる。私たちは伊能忠敬から以下の2つの事を学ぶ事が出来ます。

- 新しいことにチャレンジするのに年齢は関係ない
- 生涯学習は大事

彼の行動の根本にあったのは、純粋な「探求心」でした。
そもそも伊能忠敬が、なぜ測量の世界に入っていったかというと、忠敬は50歳で天文学を学んだのですが、当時学者の間では地球の大きさが話題になっていて、忠敬は地球の大きさを計ってみることを思いつき、早速実行したそうです。しかし、自宅周辺で行った測量では誤差が大きすぎるため、もっと長い距離での測定を計画します。これがきっかけとなり、日本全国を実測することになったのです。

単純に「知りたい」「深めたい」という、学びの原点を持ち続けて一つのことに打ち込んでいったんですね。「地球の大きさが知りたい」と言う少年のような疑問が、こんな大事業を成し遂げたというのも面白いですね。


更に私が凄いと思ったのは、幕府まで味方につけたという事です。
忠敬は単に趣味で日本地図を作ったわけではなく、幕府の支援を得て測量を行いました。当時は、西洋列強の艦船が頻繁に日本近海に現れるようになっており、国防上の観点から幕府も全国沿岸地図を必要としていたこともあり、忠敬の事業(日本地図作成)を有益であると判断して、資金や測量助手を提供したそうです。最終的には幕府と各藩の協力もあり、忠敬の死後弟子の手によって、大日本沿海輿地全図(だいにほんえんかいよちぜんず)が完成したわけです。


人生100年時代です。私たちも「中高年の星」伊能忠敬を見習って、以下の2つを実践していきましょう。

- 新しいことにチャレンジするのに年齢は関係ない
- 生涯学習は大事


今日は中高年啓発セミナーではないのでこの辺にしておきましょう。
では、授業を始めましょうか! ​

講師プロフィール

宮崎 一成(みやざき かずなり)氏

TAC 米国公認会計士講座 財務会計(FAR)講師

大学卒業後NECに入社し、大型コンピュータや業務用アプリケーションの商品企画やマーケティングからキャリアをスタート。2000年にビジネススクールの仲間から誘われ、ベンチャー企業にマネジメントチームとして参画。その後順調に売上を伸ばすも、ITバブル崩壊とともに業績が悪化し再度NECに復帰した。現在は、ベンチャー企業での経験を活かし、NECにてクロスボーダーM&Aを担当している。

NEC復帰後に中小企業診断士の勉強をする中で会計に目覚め、米国公認会計士資格とダブルで合格し、TAC講師としての活動を開始した。本業のM&Aでは、主に企業精査(デューデリジェンス:DD)を担当しており、財務DDで過去実績やリスクの評価、ビジネスDDでは買収企業の成長可能性検証を行っている。BIG4系のコンサルティング会社や税理士法人の方々との付き合いも深く、M&Aの実務で得た知識や経験を講義の中で、分かりやすく話している。

USCPA講座では通常のインプットクラスの他に、アウトプットを中心とした「FARゼミ」を担当しており、TAC問題集を使って「省エネ(短期間、最小限の努力)で合格」することを目的に、カリキュラム・教材の開発から携わった。単に公式を覚えるのでなくロジックで解く事に重点を置いており、実務直結の講義スタイルは受講生からの人気も高い。

米国公認会計士(ワシントン州)、米国公認管理会計士、中小企業診断士。

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