フランス語の検定・試験まとめ!目的とレベルを比較してご紹介【仏検/DELF・DALF/TEF/TCF】
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フランス語はフランス以外にスイス、ベルギー、カナダなど29カ国(2021年現在)で公用語となっており、これは英語に次ぐ世界で2番目に多い数です。
また、国際連合をはじめとする多くの国際機関でも公用語に指定されていて、実は五輪関連で使用される第一公用語はフランス語なんです!「近代五輪の父」と呼ばれるクーベルタンがフランス出身であることに由来していて、世界的な公用語である英語よりも優先して使われています。
そこで、今回はフランス語の検定試験をご紹介します!
検定試験によってレベルや試験方式、さらには主に活かせる場面が異なるので、あなたの目的に合わせた試験を探してみてください。
1. 実用フランス語技能検定試験(仏検) ~日本人向けの王道フランス語検定試験~
概要
2021年で40周年を迎えた実用フランス語技能検定試験(仏検)。日本独自のフランス語検定としては唯一、文部科学省・在日フランス大使館文化部の後援を受けています。
大学の単位取得や交換留学に有利であったり、仏検1級合格者は日本政府観光局が実施する国家資格「通訳案内士」の外国語筆記試験(フランス語)が免除されるなどのメリットがあります。
試験方式
4級・5級の解答は全てマークシート式で「読む」「聞く」の分野のみ、3級からは一部記述式で「書く」の分野も出題されます。より上位級ではマークシート式・記述式の筆記試験と面接試験で「読む」「聞く」「書く」「話す」の4分野の能力が問われます。
▼試験級別の試験方式対応表
どんな人におススメ?
特に4級・5級は後述する他のフランス語の試験の下位級と比べても難易度が低いため、観光レベルのフランス語を目指すのであれば仏検の4級・5級で十分かもしれません。
一方、上位級を持っていれば日本においてフランス語能力の証明となり、就職やキャリアアップなどで有利に働く場合があります。
日本の協会が主催する検定であるため公式問題集などを手に入れやすい一方、海外ではあまり知られていないという点で注意が必要です。
2. DELF・DALF ~フランス国民教育省が認定した唯一の公式フランス語検定試験~
概要
※フランスにおける教育行政を担当する省庁
DELF(A1、A2、B1、B2)・DALF(C1、C2)の6つのレベルごとに試験が用意されていて、DELFよりも難易度の高い上級試験がDALFとなります。試験に合格し資格を取得すれば、有効期限はありません。
DELFには上記の一般向け試験のほか、小学生用の「DELF Prim」や児童・青少年を対象としたテーマが出題される「DELF Junior」などが用意されています。
フランスやフランス語圏及びヨーロッパの高等教育機関でも広く認可されており、DELF B2またはDALFを取得すると、フランスの大学に登録するための語学試験が免除されます。
試験方法
6つのレベルの試験はそれぞれ5割以上の得点で合格となる記述式試験です。読解・聴解・文書作成・口頭表現の4分野の試験が実施されます。
どんな人におススメ?
DELFとDALFはフランス語圏での能力証明に力を発揮します。そのため、留学を考えている方や海外で働きたい方におススメです!
POINT:仏検とDELF・DALFの違いは?
級やレベルごとの試験が用意されている点で共通する仏検とDELF・DALF。2つの違いは、まず仏検は概ね日本国内でのみ通用する資格、DELF・DALFは世界で通用する資格である点です。
そして、仏検とDELF・DALFではDELF・DALFの方が難しいとされています。それぞれの最高レベルである仏検1級とDALF C2ではDALF C2の方が難易度が高く、同等とされている仏検準1級とDELF B2を比べても、リスニングのスピードや口頭表現(面接)の長さからDELFの方が難しく感じたという方もいるようです。