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択一問題の攻略テクニック!選択肢に迷ったら見るべきポイント【連載はやしかく】

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択一問題の攻略テクニック!選択肢に迷ったら見るべきポイント【連載はやしかく】

多くの試験で採用されている、択一形式の問題。
「あと2つにまで絞り込めたけど、最後どちらか分からない。。。」といった場面は皆さんも経験があるのではないでしょうか。もちろん、私も同じように悩むことがあります。

でも実は、そんな時に「コッチだ!」と内容が分かってなくても特定するテクニックがあります。今日はその、とっておきテクニックをご紹介いたします。

無駄なミスを防ぐ、択一問題への取り組み方

選択肢を絞り込むテクニックの前に、択一問題に取り組む上で欠かせないのが「正しいものを選べ」「誤っているものを選べ」といった問題の指示を見やすく囲むこと。そんな事する必要ない、無駄と思う方もいるかもしれません。

しかし、よほど問題が簡単な場合を除き、選択肢の中には正誤の判断が難しいものが入っています。試験本番で焦っている状況の中、分からない選択肢にもプレッシャーをかけられ、正誤のどちらを選ぶ問題だったかを勘違いしてしまうことはよくあるもの。

余裕のある試験であれば少しくらいのミスは影響無いでしょうが、合否ギリギリのラインでは1問が命取りになります。些細なことで「残念。また来年」とならないように、万全を期すのが得策です。

ちなみに、私の場合は、
『正しいものを選べ』→この部分を大きく○で囲む
『誤っているものを選べ』→この部分を大きく△で囲む

ようにして、見た目でパッと分かりやすくしています。

少し気をつけたいのは『違反するものを選べ』『違反しないものを選べ』といった形式の問いかけの場合。「違反するもの」は、いけないことだから×なのか、違反に当たるから○なのか、どちらの考え方も成立してしまいます。さらに「違反しないもの」の場合は、もはや○×が何を指すものなのか、自分でもすぐに分からなくなってしまいますね。

こういった場合には、
『違反するものを選べ』→「違反する」に下線。
『違反しないものを選べ』→「違反しない」に下線。

と、差をつけません。あえて、注意して見ないといけないようにするためです。

そして各選択肢の横には、○×ではなく「する」「しない」と書いていきます。こうすれば、○がどちらを指すのかといったことで混乱してミスすることを防げます。

※CBT試験では、画面には書き込めないのでコレは難しいですね^^;

ほぼ確実に「正しい」と言える選択肢

択一問題への取り組み方が分かったところで、本題です。
まずは、ほぼ確実に「正しい」と言える選択肢のパターン。中身をよく読まずとも、高い確率で正しいと言えてしまう選択肢です。

 【具体例】
 ・~~~な場合がある
 ・~~~になることがある
 ・~~~する必要がある


さまざまな状況がある中で「絶対にそういう場合はない!」という事を言い切れなければ、これらの選択肢は正しいということになります。
こういった証明は『悪魔の証明』などと言われるもので、無いことを示すのは難しいものです。そのため、上記のような選択肢が登場した場合は、ほぼ間違いなく「正しい」ということになります。 

ほぼ確実に「誤り」と言える選択肢

では反対に「誤り」だと言える選択肢はどういったものでしょうか。これには2つのパターンがあります。

具体例①:言い訳パターン

・~~~だったが、~~~すれば違法ではない
・~~~しても、実際に被害がなかったので問題ない
・~~~があったが、報告・記録しなかった


違反となる状況や、悪いことが実際に起きたものの、カバーしたから大丈夫とか実害が無かったから問題ないという言い訳のパターンです。そんなこと、あるわけ無いですよね。

ただ、この言い訳が巧妙なことも多く「確かにまぁ問題ないのかな」と思わせてきます。そこで騙されてはいけません。言い訳パターンを発見したら「そんなわけない!」とツッコミを入れましょう。

具体例②:断言しすぎパターン

・一切の例外なく~~~しなければならない
・~~~しないで良い場合はない
・絶対に~~~しなければならない


多くの場合、決まりごとには何らかの例外があります。その例外を一切否定してくるのがこの、断言しすぎパターンです。自信を持ってこれに答えるためには、例外の部分までしっかり把握しておく必要があります。

しかし、そこまで分かっていなくても「何か例外はあるだろう」ということになるわけで、断言しすぎのパターンは基本的に誤りであることになります。

「何これ!?」というような、全く見たことがない選択肢

最後にもう1つ、全く見たことがない選択肢への対応方法について。
テキストや問題集を1回は終えていることが前提ですが、全く見たことがない選択肢は以下のどちらかと言えます。

1.これまで出たことのない例外的論点 → 正しい
2.全くの創作(ウソ) → 誤り


正しいか誤りか、これでは特定できませんね。
ただ、可能性として考えれば、全くの創作で誤りである方が高いということになります。テキストや問題集はこれまでの試験を踏まえて作成されていますので、主要な論点は一通りカバーされ、法改正などで新しく出る可能性のある箇所も記載されていることがほとんど。

それに取り組んでなお「全く見たことがない」選択肢は、高い可能性でウソです(さらに、ありもしない組織や規則の名前などは、いくらでも作ることが出来てしまいます)。

万一、非常にマイナーな論点が出たのだとしても、それはほとんどの受験者が分からない問題ということになり、差がつくわけではありません。そのため、ウソだろうと考えておいたほうが確実です。

このように、選択肢の絞り込みには一定のコツがあります。
しっかり内容を学習するのが重要なのは言うまでもないことですが、ここぞという時の「あと1問」が解き方でカバーできるかもしれませんので、知っておいて頂ければ幸いです。

執筆者:はやし先生(林 雄次さん)
大手企業にてITエンジニア職を経験後、IT活用&DX推進に注力する新世代の社労士・行政書士として独立。企業の働き方改革や業務改善、IT導入などを支援する「デジタル士業」として活躍。
また、その他の士業を含む200の資格を持ち、「資格ソムリエ」としてさまざまなメディアに出演中。
Twitterhttps://twitter.com/yujihys
はやし総合支援事務所https://h-office.biz/

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