1度目の「社労士」試験は不合格……!元ミセス・山中 綾華流「気持ちを切り替える方法」とは?【シカクがキッカケ】
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【シカクがキッカケ】
資格はただのスキル習得ではなく、“別の地図”を手に入れることかもしれない。資格を取得したことで、それまでとはまったく異なる方向に人生の舵を切った人たちにフォーカスするインタビュー連載。
資格を取得したことで、大きく人生が変わった人にフォーカスする連載「しかくがキッカケ」。記念すべき1人目は、元Mrs.GREEN APPLEのメンバーで現在はドラマーと「社会保険労務士(以下、「社労士」)」の二刀流を掲げて活動中の山中 綾華さんにインタビュー。
2023年に「社労士」の試験に合格(2025年10月に「社労士」登録予定)を果たした山中さんに、壁にぶつかったときに気持ちを切り替える方法について聞いた。
お話を伺ったのは……
「あと4年かかるの⁉」1度目の不合格で絶望
――「社労士」試験合格まで、実際にどのくらい勉強されたのですか?
最初に受験したのは2022年なのですが、そのときは1年半程かなり集中して勉強しました。でも、1度目のテストは点数があと4点足りなくて不合格だったんです。1年半とはいえ、かなり頑張ったにも関わらず受からなかったので「あんなにやってもダメなのか」と絶望しました(笑)。
しかも、「社労士」の試験は「1点上げるのに1年かかる」と書いてあるネットの記事を読んでしまって。「あと4点ってことは……あと4年かかるの!?」と思って気が遠くなったのを覚えています。
でも気持ちを切り替えて、そこからさらに1年間勉強を続け、翌年の2023年の試験で合格することができました。
「気持ちを切り替えるしかない」バンド時代に培った“回復力”
――どうやって気持ちを切り替えたのですか?
それまで、バンド活動をしている中で、私なりの気持ちの切り替え方を習得していて。というのも、例えばライブがある日やお客さんの前に出る日は自分の気持ちを持ち込めないし、持ち込みたくない。個人的にどんなに落ち込んでいても、お客さんの前に出る時には「笑顔の私」が求められていると思うので、気持ちを意図的に切り替えるというスキルは必須でした。
――バンドでの経験があったからこそなのですね。
そうですね。一旦落ち込んでも、その後はパッと切り替える。そういう感情のコントロールをしてきていたので、「社労士」試験に落ちたときも同じ感じで。落ちたことが分かった日はトコトン落ち込み、次の日には「明日から頑張ろう」とスイッチを切り替えることができたんです。
もちろん、最初からこんなふうに切り替えを上手くできたわけではなくて、バンド活動のなかでいろんな経験をしていくうちに、自然と身についたんだと思います。「良い演奏をするためにも、ちゃんと切り替えなきゃいけない」という意識が私を強くしてくれたのかも(笑)。
「落ち込む日を決める」山中流・メンタルケア法
――意図的に集中して落ち込んでいるんですか?
そうです。「今日は落ち込む日」と決めて、計画的にとことん落ち込みます。周りから「大丈夫?」とかなり心配されるくらい、どーんと沈む。だから、「今日は落ち込んでOK」っていう日をあえてつくって、その日だけは思いきり落ち込む。
沈み切ったら、あとは浮かぶしかないですからね(笑)。落ち切らないと、後までじわじわと引きずってしまって、逆に周囲に余計に気を遣わせてしまうと思うんです。
――それを1日でできるってすごいですね。
落ち込んでいる間っていろいろ考えるのですが、悲しみや虚無感など、負の感情に浸っていると、急にふっと視界が拓けて、「なんでこんなことで悩んでるんだろう?」と切り替えができる瞬間がくるんですよね。
勉強中の壁は「踏ん張る」気持ちで乗り越える
――「社労士」の勉強は大変だったと思うのですが、途中でくじけそうになったり、放り出したくなったりしませんでしたか?
勉強を始めたばかりの頃は、労働法や社会保険法などまったく知らない分野だったので「え、こんな決まりがあるの?」と驚くことばかりでした。覚える量も多いし、何度も問題を解いても全然できない。「前もやったのに……」と落ち込む瞬間は何度もありました。「私には向いてないのかも」と思ったこともあります。
でも、くじけそうになっても、やっぱり「社労士」になりたいという気持ちはあって。「じゃあ、やるしかないよね」と自分で気持ちを切り替えました。なので、勉強中は「落ち込む」より「踏ん張る」感じだったかもしれません。
――勉強中は、ドラムが気分転換になっていたのでしょうか?
はい。ずっと勉強ばかりだと気持ちが詰まることもあって……。そういうときはドラムを叩いて気持ちを切り替えるようにしていました。「やっぱり楽しい」と思える時間が気分転換になって、「また明日、頑張ろう」と前向きになれたんです。 勉強とドラムという“ライフワーク”をきっちり分けていたのが、自分にとってはすごく良いバランスだったと思います。
落ち込む日は思いっきり落ち込む。そして、切り替えるときはちゃんと切り替える。そんな山中さん流の"気持ちの整え方"が、再挑戦の原動力になったのかもしれない。 次回は、実際の勉強法や環境づくりのコツについて聞く。
この記事の連載
◆元ミセス・山中 綾華が「社労士」になったワケ
◆勉強で心が折れたときの回復法・・・今回はコチラ
◆「単語がなかなか覚えられない」の解決法
◆「社労士」合格前から事務所で働きだしたワケ
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撮影=宇高 尚弘
文=堀池 沙知子