170以上(第1回記事公開時点)の資格を持ち、「デジタル士業®」と「資格ソムリエ®」 の肩書で活躍中のはやし先生こと林雄次さんと、元・漫才師で「日本の資格・検定」編集部スタッフ兼試験運営会社の営業担当者である望月遼馬の対談を連載する企画がスタート!第3回は、はやし先生が実践する勉強方法や、難関資格の突破エピソード、さらにモチベーション維持の方法を伺います!
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お話を聞いたのはこの方
はやし先生(林雄次さん)
大手企業にてITエンジニア職を経験後、IT活用&DX推進に注力する新世代の社労士・行政書士として独立。企業の働き方改革や業務改善、IT導入などを支援する「デジタル士業」として活躍。
また、その他の士業を含む170以上(第1回記事公開時点)の資格を持ち、「資格ソムリエ」としてさまざまなメディアに出演中。
インタビュアーはこの人
望月遼馬
24の資格を持つ元・漫才師。現在は「日本の資格・検定」編集部のスタッフ兼試験運営会社の営業担当者としてサラリーマン生活に邁進中。
仕事の合間を縫って、上司のしか犬ぶちょーと共にさまざまな資格・検定にチャレンジしている。
スキマ時間だけで資格を取得!?「机に向かわない」勉強方法とは?
はやし先生は、忙しい中でどうやって勉強しているんですか?
企業に在職していた頃は、基本的に通勤・昼休み・移動時間の計3時間程を使って勉強していました。
スキマ時間を活用していたんですね!
はい。当時は本社だけではなく、全国のお客様の元に出向いてイベントや研修を行っていたので、丸1日移動なんていう日もあったり…。それも資格勉強の時間に充てていました。
勉強するときにはなるべくスキマ時間を使って、プライベートな時間は削らないように心掛けています。
…ということは、机に向かって勉強しないんですか!?
社労士などの難関資格の勉強はさすがに1~2時間早起きして、机に向かって勉強したのと、現在は通勤時間や移動時間が無くなったため、朝1~2時間机に向かうようにしています。
はやし先生直伝!勉強や仕事の両立方法はこちらもチェック!
スキマ時間だけで150個以上(取材時点)も資格を取れるものなんですね。でも外出先で勉強するときって「書く」勉強方法はできませんよね?
そうですね。その分、私は読んで知識を定着させることがほとんどです。
社労士の勉強で通信講座を受講したときには、読む勉強方法だけではなく移動中にイヤホンで講座の音声を聞いたり、働き方に関するニュースなどで目に付いたものを社労士の知識と結び付けたりもしていました。
仕事の時間以外はずっと勉強のことだけを考えているってことですね!
でも、書いて勉強できないとなると、暗記はどうしているんでしょうか?
暗記でも書かないで覚えることがほとんどです。勉強中に何か書くとすればファイナルペーパーを作るときくらいでしょうか。
ファイナルペーパーですか?
はい。ファイナルペーパーとは、もともと中小企業診断士試験の前の追い込みに使う、いわば「自分の間違いやすい箇所まとめ」のようなものです。短い時間で効率よく勉強できるので、中小企業診断士以外の試験でも作っておくと便利だと思います。
なるほど。でも、読んだだけで暗記ってできるものなんですか?
私が以前にIT資格の勉強をしたときには、カタカナ語も多いし、似たようなアルファベットの略語も多いし、とにかく書かないと覚えられなかったんです!
実は私…記述や論述がある試験以外、アルファベットの綴りなどはあまり覚えていないんです(笑)
え!?
今J.S.A.ワインエキスパートの取得に向けて勉強中なのですが、生産地名や品種は多分書けません。でも言葉の長さや形など、見た目でなんとなく覚えているので問題文や選択肢に出てきたときには理解できるという感じです。
そんな技があるんですか!?
単語の一文字一文字をきちんと覚えると情報量が多く、なかなか大変ですよね。イメージにして覚えれば、記憶する分量が少なくて済むのかもしれないと考えています。
なるほど…。
もちろん、脳が記憶しやすい方法は個人によって異なると思います。望月さんのように書くときの手の動きで覚える方もいれば、音で聞くと覚えやすいという方や、私のようにイメージで覚える方もいます。ぜひ自分にピッタリの方法を模索してみてください!
次は他の暗記方法も試してみます!ちなみに、複数の資格を並行して目指すときにも同じ方法で勉強していますか?
同時に5個くらいの資格を勉強することもあるのですが、基本的には同様の方法で勉強しています。
社労士の試験では10科目を勉強する必要があったので、複数の分野を同時に勉強することには慣れているんです。ただ、さすがに暗記に専念する時期だけはずらしています。
「資格の勉強は旅行」の真意とは?参考書を使った勉強効率UPの方法も!
はやし先生はどうやってテキストや問題集などの参考書を選んでいますか?
参考書を選ぶときは、口コミなどを入念にチェックします。
そもそも、チャレンジする資格を選ぶ段階で、その資格についてたくさんリサーチするようにしているんです。
試験日や試験の形式、合格のコツや、合格者・不合格者の体験談などを調べる過程で参考書情報もしっかり調べます。
資格にチャレンジしようと思ったとき、大抵の方はまず参考書を買うと思うのですが、私に言わせれば資格の勉強は旅行です!
「資格の勉強は旅行」ですか!その心は…?
旅行は、いつ・どこに・誰と・どんな交通機関で・何をしに行くかの計画をいかにしっかり立てるかどうかで成功が決まると思うんです。行き当たりばったりで旅に出ても、うまくいくとは限らないですよね。
資格の勉強も同じで、採点基準や勉強のコツなどを知った上で、使用する参考書、勉強のスケジュールを綿密に決めることが合格への近道です。
旅行でも行程を決めておけばそれを辿るだけでいいように、勉強も参考書やスケジュールさえ決めればそれをこなしていくだけということですね。
その通りです!
では、問題集やテキストの使い方のコツはありますか?
問題集の使い方としては、まず問題を解いてみるということでしょうか。
でも、それだと全く解けなくてモチベーションが下がりますよね?
いえ、全く解けなくてもいいんです。どんな問題が出るかさえサラッと確認できればそれで構いません。
初めに問題を解いておけば、次にテキストを読んだときにどのくらいまで知識レベルを上げるべきか分かりますし、自分が得意そうな分野・苦手そうな分野もなんとなく分かるはずです。
問題集はいつか解くものですから、最初に顔合わせをしておいて損はないといえるでしょう!
それなら気負わずに取り組めそうです!
それと、テキストを読む際に1周目はじっくり読まない方がいいです。
どうしてですか?
「初めてテキストを読んだときに、難しくて勉強を諦めてしまった」という方もいますが、初めて学ぶことは難しくて当然です!
はい…(汗)
まず初めてテキストを読むときは、難しい部分があっても止まらずにパーッと流し読みをして、それを何回か繰り返すのが良いです。
何回か読んでいるうちに徐々に理解できるようになることもありますし、資格によってはテキストの後半を理解しないと前半が理解しづらいなんてこともあります。
なるほど!今度からは難しくても何回か読んでみます!
あとテキストの使い方といえば…、私は持ち運び用にテキストを薄く破いています。
破く!?
ポケットなどに入れやすい厚さに破いて分割しておくと、エレベーターを待つ数分の間でも読めますし、何より重たいテキストを持たなくて済むのでおススメです!
でもそれって、合格したときに古本屋さんとかフリマサイトで売れませんよね?
そこは諦めてください(笑)