新・国家資格「愛玩動物看護師」誕生!その業務内容や併せて取得したい資格・検定を一足お先にチェック! 2019.08.05

新・国家資格「愛玩動物看護師」誕生!その業務内容や併せて取得したい資格・検定を一足お先にチェック!
みなさんはペットと暮らしたことがありますか?

現在、犬と猫に限定しても全国のペット飼育頭数は1,800万頭を超え、約5分の1の世帯が飼育しているという調査結果が出ています。(2018年一般社団法人 ペットフード協会調べ)

さらに近年では、家族の一員として身近なペットを「伴侶動物」「コンパニオンアニマル」と呼び、従来のように人間が所有するものではなく、生活する上でのパートナーや友人と位置付ける考え方が一般的です。

そんなペットたちの健康と幸せを守るため、新たに国家資格として誕生するのが「愛玩動物看護師」という資格です。今回はこの「愛玩動物看護師」の資格を一足お先にチェック!記事後半では併せて取得したいおススメ資格・検定も紹介します。

●新・国家資格「愛玩動物看護師」とは?

「愛玩動物看護師」は獣医師と協力した医療体制でペットの健康を守る新しい国家資格です。

近年のペットブームで犬や猫の飼育頭数が増加したことや、高度化・多様化する動物医療の現場において動物看護師の担う業務範囲を広げる目的で創設されました。

2019年6月21日の国会で「愛玩動物看護師法」が成立したため、今後3年以内、早くても2023年には第1回目の国家試験が実施されます。
※「愛玩動物看護師」法案要綱はこちら
※「愛玩動物看護師」法案はこちら

●これまでの動物看護師は?

これまで動物の看護にあたるために必須の資格などはなく、何か資格を取得する場合には「認定動物看護師」が一般的でした。

この「認定動物看護師」に関しても、2012年に動物看護の関連資格を運営する複数の団体が、知識や技術の水準を統一するために合同で発足させた比較的新しい資格です。

その業務範囲は
①問い合わせ対応や会計業務、獣医師により処方された医薬品の説明・確認のような窓口業務
②動物の保定※、体温・脈拍の測定、入院している動物の体調管理などの診察補助業務
③その他備品管理や清掃、飼い主の方のケア
など多岐に渡っていましたが、人間の看護師のように投薬・採血やけがの手当てのような医療行為を行うことは認められていませんでした。
※保定:診療の際に動物が嫌がったり、恐怖を感じたりして暴れることの無いよう動きを封じる抱き方のこと

●「愛玩動物看護師」資格の注目ポイントと課題

 「愛玩動物看護師」の資格が創設されるのにあたり、注目されているのがその業務範囲です。以前はできなかった投薬・採血に加えて、動物愛護法の改正により義務化されたマイクロチップの装着も獣医師のもとで可能になると見込まれています。

また、これに伴い動物看護師という職業の地位が大きく向上することが予想されます。これまでの動物看護師は、簡単な診療補助業務と病院運営業務が中心であったため、給与や待遇面であまり恵まれておらず、就業形態も数年単位のパート採用やアルバイト採用が少なくありませんでした。国家資格化で業務範囲が広がったことにより、「動物看護師=一生の仕事」として給与や待遇の改善が期待されています。

一方で懸念されているのが、看護対象となる動物の範囲です。資格名に「愛玩動物」と付く通り、現在はペットの看護のみが想定されています。さらに、この「愛玩動物」も政令が整うまでは原則犬と猫に限られています。

国内にはペット以外にも畜産動物や実験用の動物も多く飼育されているため、こういった動物の看護が今後課題として浮上するのではないかといわれています。

●今後の動物看護師の需要は?

今後、動物看護師の需要は
①マイクロチップ装着の義務化
②保護動物のケア
などを要因としてさらに伸びるとされています。

まず、①マイクロチップ装着の義務化※は動物の遺棄や虐待を防いだり、災害や事件・事故で飼い主の方とはぐれた際の捜索のため2019年6月12日の国会で改正動物愛護法にて成立されました。同時期に「愛玩動物看護師法」も成立していることからマイクロチップ装着の業務は獣医師のみではなく、「愛玩動物看護師」の資格保持者にも課せられるのではないかと予想されています。
※現在のところ、主に繁殖業者への義務付け。一般の飼い主に関しては努力義務。

また、②保護動物のケアに関しては、保護動物の殺処分ゼロを目指して、獣医師・動物看護師などによるボランティア団体が譲渡前にワクチンを投薬したり、けがや病気の処置をしたりという活動が広がっています。特に「愛玩動物看護師」の資格を持っている方には、譲渡するまでの保護動物の体調管理はもちろん、譲渡後のアドバイスなど、これから飼い主となる方へのケアも求められ、需要の増加が見込まれます。
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【併せて取得したいおススメ資格・検定】

Ⅰ, ペットロス・ハートケアカウンセラー™検定試験

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ペットロス・ハートケアカウンセラー™検定試験はペットロス症候群で悩む方に対しての理解や支援を行うため、一定の能力を有することを証明する資格です。

ペットを失うことで飼い主の方に現れる悩みやトラウマ、不安に対応するための基礎知識を身に付けて、適切なフォローを行うことができるでしょう。2~3カ月程の講座受講と試験を経て資格を取得することができます。
◆ペットロス・ハートケアカウンセラー™検定試験の詳細はこちらから

Ⅱ, ホリスティックケア・カウンセラー

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ホリスティックケア・カウンセラーは、健康について広い視点をもって考え、対処するという「ホリスティックケア」の考えに基づき、愛犬・愛猫の食事・体・心の3分野を学び、実践するための資格です。

2年間の講座でペットのストレスケアや栄養学、飼い主の方へのカウンセリング方法をじっくり学ぶことができるため、飼い主の方と近い距離で医療にあたる動物看護師にはおススメのWライセンスです。
◆ホリスティックケア・カウンセラーの詳細はこちらから

Ⅲ, ドッグライフカウンセラー

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ドッグライフカウンセラーは、しつけや健康管理、飼育管理についてなど、愛犬との暮らしについて飼い主の方へアドバイスを行うことができます。

特に愛犬の問題行動や健康の問題に悩む飼い主の方にとって良き相談者であるだけでなく、人と犬との共生にも貢献します。検定試験の合格・登録で資格を得ることができ、セミナーや講座の受講でスキルを伸ばすこともできます。
◆ドッグライフカウンセラーの詳細はこちらから


いかがでしたか?

「ペット大国」といわれて久しい日本ですが、実際はペットやその他飼育・保護されている動物をめぐる課題への対策について、諸外国よりも大きく遅れを取っています。

動物看護師という職業も、イギリスやオーストラリア、アメリカでは既に国家資格としての運用実績が長く、日本は「愛玩動物看護師」の創設によってやっと諸外国に一歩近づいた形となります。

今後、「愛玩動物看護師」の資格がどのように運用され、社会に影響を与えていくのか、期待が高まっています。
注)制度に関する詳しい内容は今後の詳細発表をお待ちいただくか、試験の実施先にお問い合わせください。

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