開放感あふれる本の森を探検!「みんなの森 ぎふメディアコスモス」内、「岐阜市立中央図書館」
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きょうも図書館日和です。
全国の足を運びたくなる図書館を巡る企画。第5回は、岐阜県・岐阜市「みんなの森 ぎふメディアコスモス」の中にある、「岐阜市立中央図書館」をピックアップ。
岐阜県・岐阜市にある「みんなの森 ぎふメディアコスモス」の中にある、「岐阜市立中央図書館」。
「みんなの森 ぎふメディアコスモス」全体像。
図書館、市民活動交流センター、展示ギャラリーの3拠点が1つになった「みんなの森 ぎふメディアコスモス」は、市内の中心エリアという便利な立地にあり、人と人の出会いを生み出す場所として地元の人だけでなく、県外から遊びに来る人も。その数、なんと年間約130万人!
大きな家と小さな家を組み合わせたような、開放感溢れる建物は一歩足を踏み入れただけでワクワクする造りだ。設計は世界で数々の賞を受賞している、建築家の伊東 豊雄氏。
今回は、そんな岐阜市のホットスポットであり、滞在型図書館を実現している「岐阜市立中央図書館」の魅力や独自の創意工夫をご紹介。
天井に浮かんだ「グローブ」と曲線状の本棚で作られた「本の森」で生まれる、偶然の出会い
「みんなの森 ぎふメディアコスモス」の2階にあるのが、今回紹介する「岐阜市立中央図書館」。高い天井からは、グローブと呼ばれる逆さまの大きな傘がいくつも吊り下げられている。そのグローブの下には、本を読んだり、自習したりすることができる机や椅子が配置されたスペースが。
世界的建築家・伊東 豊雄氏が手がけた心地よい空間。建築ファンも多く訪れている。
「岐阜県の東濃ヒノキを使用した特徴的な天井に、グローブが吊り下がり、とても美しいんです。本棚も低く設計されていて、開放的な空間になっています」と図書館職員の松野さん。
グローブは全部で11個。それぞれ「文学のグローブ」「文庫のグローブ」「親子のグローブ」とエリア分けのためのサインの役割もある。
さらに、各グローブを中心に本棚が放射状に配置されているところも注目ポイント。本の置き方にも工夫があり、表紙が見えるように配置されているものも多い。さらに本棚が直線ではなく曲線状に配置されているため、目当ての本を探している間に、思いがけない本との出会いが生まれることも。
まるで本の森を探検しているような感覚で、いつの間にか宝探し気分を味わえるようになっている。
子どもも大人も夢中になってしまう、司書さんたちのアイデア満載のユニークな展示!
「岐阜市立中央図書館」では本を通して子どもたちの成長を見守りたいと考え、館内の随所に子どもたちが本に興味を持てる工夫を施している。
特に人気なのは、司書さんが手作りしたミニチュア雑貨で絵本の世界を再現した、絵本・児童書コーナー。展示内容は定期的に変わるため、これを心待ちにしている利用者も多いのだそう。
定期的に変わる展示物。司書さんの手作りの作品とともに、書籍を紹介。
クオリティーの高さはもちろん、展示にはそれにちなんだ本が紹介されているため、子どもたちが自然と興味を持って本を読みたくなる仕組みだ。
さらに、全国的にも珍しい、子どものざわつきをみんなで見守る温かいルールがあるのだとか。そのおかげで、小さな子ども連れの人でも安心して過ごすことができる。
開放的な空間設計により、子どもたちの声もそれほど気にならず、むしろ最近は、あの可愛らしい声が聞こえないと、なんだか寂しいという利用者もいるそうだ。
1番の利用者YA(ヤングアダルト)世代が岐阜市立中央図書館に夢中になる理由
岐阜の中高生には、昔から図書館で勉強する文化が。そのため、図書館内には、席で自習する姿が数多く見られる。
文学のグローブの下で学習する人たち。
1人で勉強するだけでなく、図書館内にある談話室「みんなで学ぶへや」(利用料無料)を使えば、ホワイトボードを使ったグループ学習や、白熱した議論・サークル活動もできる。
岐阜の中高生が、この図書館に通う魅力はこれだけじゃない。SNS必須世代の心に響いているのが、アナログの「心の叫びを聞け! YA交流掲示板」。
「心の叫びを聞け!YA交流掲示板」の様子。ティーンの子どもたちから多くの質問が寄せられる。
どんな些細な悩みでも匿名で相談でき、同館の司書の皆さんが、悩みに応じたおススメの本の紹介とともに、温かなメッセージでその悩みに真摯に応えてくれる。
図書館は、10代の子どもたちにとって、家庭や学校とは異なる新たな「第3の居場所」(サードプレイス)の役割を担っているのだ。
読書・学習するだけじゃない。利用者の可能性・夢を叶える場所
風の通りが気持ちの良い「並木テラス」。
館内には、リラックスしながら読書ができるテラス席が3か所も。桂の新緑や落ち葉など、季節の移り変わりを感じることができる「並木テラス」、そして「ひだまりテラス」は、陽のあたたかさや風の心地よさを肌で感じながら読書ができる。岐阜市のシンボルである金華山と岐阜城を一望できるのが魅力の「金華山テラス」は県外の人からも人気だ。
「金華山テラス」からは、岐阜のシンボル「岐阜城」が見える。
また、子ども向けの読み聞かせイベントや、大人向けの「おとなの夜学」など、日々さまざまなイベントも行われている。
読書や学習はもちろん、イベントに参加したり、テラス席でくつろいだり、人との出会いを楽しんだりしながら自由に過ごせる場所、それが「みんなの森 ぎふメディアコスモス」であり、「岐阜市立中央図書館」なのだ。
複合文化施設ならではの多様な体験を通じて、新たな興味や可能性と出会うこともできるーー過ごしているだけで知的好奇心が刺激される素敵な空間に、ぜひ一度訪れてみて。
DATA
岐阜市立中央図書館
岐阜県岐阜市司町40番地5
開館時間:9:00~20:00(ぎふメディアコスモスは21時まで)
休館日:毎月最終火曜、年末年始
https://g-mediacosmos.jp/lib/
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文=池田 ゆき