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溶けないアイスコーヒーに隠れ家書店。横浜でレトロな勉強時間を【ふたりの勉強デートvol.1】

勉強するならこんなところ

溶けないアイスコーヒーに隠れ家書店。横浜でレトロな勉強時間を【ふたりの勉強デートvol.1】

【連載】一緒ならもっと頑張れるかも。ふたりの勉強デート
大好きなあの子とデートをしたいけど、ふたりの目の前には「試験」という名の大きな苦難がある。共に試練を乗り越える程に愛は深まるっていうから、たまには一緒に勉強するのもいいよね。


勇気を出してあの子と話してみたら、コーヒーと本の話題で意気投合。なんとデートに漕ぎつけた。

試験前とはいえ、せっかくのデートだ。どこで何をしようか。


いろいろ考えた末にぼくらが待ち合わせたのは、デートの王道・横浜。クラシックな街並みや海を眺めながら知的な1日を一緒に過ごすのは、きっととてもロマンチックだ。

10:00 待ち合わせは、爽やかな海の前で【象の鼻テラス】

初対面で大切なのが第一印象なら、初デートで大切なのは待ち合わせだと思う。

朝のきらきらした海の目の前で「おはよう」なんて言い合えたら、きっといい1日になりそうだ。

無料で、誰でも自由に過ごせる施設として、2009年にゾウの鼻公園内にオープン。以来さまざまなイベントや展示を行っていて目の離せないスポットの1つ。(photo=Katsuhiro Ichikawa)


そこで待ち合わせ場所に選んだのは、みなとみらいの景色と広い海を見渡せる「象の鼻テラス」。

カフェも併設されているから、コーヒーを飲みながらの朝活にもぴったりだ。

カフェスペースの広いテーブルは、テキストとノートを広げてもまだゆとりがあるくらいで、ぼくらと同じように勉強や仕事をしている人もいた。

前日まで「会ったら何を話そうかな」なんて考えていたけど、テキストを開いたらふたりとも勉強に集中してしまった。

DATA
象の鼻テラス
横浜市中区海岸通1丁目
045-661-0602
営業時間:10:00–18:00
定休日:無休
https://zounohana.com/
Instagram:https://www.instagram.com/zounohanaterrace/

12:00 勉強後のランチは、最新ハンバーガーなんてどうだろう?【CENTRAL BURGER SHOP】

一生懸命勉強したら、お腹がすいてきた。そこで向かったのは「CENTRAL BURGER SHOP」。

日本ではまだ珍しいスマッシュタイプのハンバーガーをいち早く食べられるとあって、テレビやメディアで取り上げられることも。

丸く形成したパティをスマッシャーでつぶすように焼き上げる。薄いパティには旨味がこれでもかと凝縮。端のカリカリの部分が最高だ。


ちなみにスマッシュタイプというのは、パティを焼くときに鉄板に押し付けて、薄いカリカリの状態にしたハンバーガーのこと。肉の旨味が詰まったスマッシュバーガーは欧米では定番なんだって。

程良い高さのスマッシュバーガーは、食べやすくてデートにぴったり。こちらは野菜が入って女性にも人気の「Smash Cheese」。ポテトとセットで1500円。


オーナーの土橋さんが「勉強後のふたりに」とおススメしてくれたのは、ピリッとした辛さと酸味が癖になる「Tex Smash」。

そのほかのメニューに追加でハラペーニョをトッピングするのもいいらしい。集中力を使い切ってぼんやりしていたぼくらにぴったりだ。

新しさと温かさを感じる店内。壁のピンク色はメキシコのサンセットをイメージ。店内のBGMは70~80年代のファンクやレアグルーヴ。この日は細野晴臣の『トロピカル・ダンディー』が優しく流れていた。

DATA
CENTRAL BURGER SHOP
横浜市中区石川町2-85-5
045-278-7914
営業時間:11:00-22:00(21:00L.O)
定休日:水曜
Instagram:https://www.instagram.com/central_burger_shop/

ふたりで頭を抱えた難問も、外の空気を吸うとピンときたりする。

13:00 芸術的なアイスコーヒーを勉強のお供に【炭火焙煎珈琲 無】

大満足のランチを平らげたら、もうひと頑張りしたい気分になってきた。そこで向かったのは老舗の喫茶店「炭火焙煎珈琲 無」。

店内はレトロな雰囲気で、マスターによると「平日なら店内での勉強もOK」とのこと。大迫力の「氷珈琲(900円)」には、あの子も「すごい!」と興奮気味。

名物の「氷珈琲」。光に照らされるとコーヒーのきれいなブラウンが透けて、貴重な鉱物みたいだ。


氷珈琲とともにマスターがおススメしてくれたのは「ブレンド(800円)」。シンプルながら味わい深い、こだわりの詰まった「無」らしい一杯で、カウンター席に座ると好きなカップソーサーを選んで提供してもらえる。

レトロな店内はゆったりとした時間が流れる。小腹が空いたら、濃厚な自家製チーズケーキ(600円)もおススメ。

DATA
炭火焙煎珈琲 無
横浜市中区元町1丁目1−21野中ビル2F
045-661-0292
営業時間:10:30~21:00
定休日:月曜

ちょっと頑張りすぎたかな。と思ったら気まぐれに歩くのも楽しい。

15:00 読書家のふたりの距離を縮める、小さな隠れ家を見つけた【WAGTAIL BOOK STORE】

隠れ家のような店内。オープン以来、本棚が増設され続けているんだって。オーナーの山本さんにワグテイルの意味を聞いてみると、セキレイという鳥のことらしい。お店のロゴを見て「公園とか駐車場を猛スピードで走っているあの鳥のことか」と納得。


川沿いのビルに入って階段を2階に上がると、突然現れる古書店。温かい雰囲気の店内は海外文学の翻訳書を中心に絵本や図録、人文書、思想書などが所狭しと並んでいる。

本のタイトルはその名も『The Alphabet from the sky』。この写真の中にもアルファベットのBが隠れている。


なかでもユニークだったのが、航空写真の中に紛れ込んだアルファベットを探すという、なんともニッチな一冊。

オーナーの山本さん曰く「勉強の息抜きにゲーム感覚で読むのも面白い。緑のページが多いから目にも優しいんじゃないかな(笑)」。

膨大な背表紙のタイトルを追いながら「この本も面白そう」「この作者の本を持っているよ」なんて話すうちに、あの子のことをもっと知れた気がした。

DATA
WAGTAIL BOOK STORE
横浜市中区元町1-23-1 リバーサイド元町2-C
045-232-4969
営業時間:13:00~20:00(水・木・金曜)、12:00~18:00(土・日曜、祝日)
定休日:月・火曜
https://wagtailbooks.com/

16:00 神頼み、だけじゃなくて魔女の力も借りてみよう【GREEN THUMB】

大きな窓から覗くのは個性豊かな魔女の人形たち。早速入口に回ると「魔女とハーブの店」という気になる文字が。


読みたい本をゲットして元町仲通りの石畳をふらふらしていたら、気になるお店を見つけた。その名も「ハーブと魔女グッズの専門店 グリーンサム」。

1985年に横浜初のハーブ専門店としてオープン。自然や植物を生活に取り入れてきた魔女の暮らしを現代に伝えているんだって。

とびきり雰囲気のあるオーナーの飯島さんは『魔女の12カ月(山と渓谷社)』などの書籍も出版。


店内には、キッチンに吊るすことで邪気を払うという「キッチンウィッチ」の他、体調や目的に合わせたさまざまなハーブティーや、ハーブの香りを楽しむグッズがぎっしり。

集中力を高める効果があるというローズマリーのロールオンアロマ他にもハーブやアロマを使った商品が所狭しと並ぶ。どれも魔法の材料みたいで、つい手に取ってしまう。


「さっきまで勉強してたんです」と話すと、飯島さんがおススメしてくれたのはローズマリーの精油を使ったロールオンアロマ。

「ローズマリーには記憶力を高める効果があるの。古代ギリシャの学生が勉強するときには、ローズマリーの枝を身に着けたって言い伝えもあるのよ」と教えてくれた。

DATA
ハーブと魔女グッズの専門店 グリーンサム
横浜市中区元町1-37
045-681-4981
営業時間:11:00~18:00
定休日:月・火曜 ※祝日の場合は営業
http://www.green-thumb.co.jp/index.html

試験が終わったら……なんて話していたら、風が冷たくなってきた。試験前に風邪なんて引いたら大変だ。

18:00 夜景を見ながらゆっくりディナー。今日のおさらいも忘れずにね【cafe&dining blue terminal】

1日の締めくくりでやってきたのは、横浜らしいきらきらした夜景が臨める横浜港大さん橋ターミナル。

みなとみらいの大きな観覧車やランドマークタワー、赤レンガまで見渡せるデッキは、ベタだけどロマンチックな気分を盛り上げてくれるはずだ。

「cafe&dining blue terminal」はベイブリッジ側の海が臨める。運が良ければ目の前を豪華客船が通ることも。


それに、ここにあるカフェ「cafe&dining blue terminal」は意外な穴場。この前ひとりで散歩に来たとき「今度はあの子と一緒に来たいな」と思っていたんだ。

夜景とともにディナーを味わえるのもポイント。こちらは「シーフードペスカトーレ(2,200円)」。ボリュームがあるからふたりでシェアもできそう。「blue terminalバーガー(1,870円)」も人気とのこと。こちらもボリューミー。


お腹いっぱいになった後は「少しだけ」と今日の勉強のおさらい。席によっては電源タップがあって、食後のコーヒーを飲みながら通信講座や動画を見るのにも便利だ。

真面目な横顔をもっと見ていたくて、ノートを読むふりをしてつい盗み見てしまった。

DATA
cafe&dining blue terminal
横浜市中区海岸通1丁目1−4 横浜港大さん橋国際客船ターミナル2階
045-227-8227
営業時間:11:00~20:00 (19:00L.O)(月~金曜)、11:00~21:00 (20:00L.O)(土・日曜、祝日)
定休日:無休
Instagram:https://www.instagram.com/blueterminal.yokohama/


ふたりで勉強すれば、分からないことを一緒に考える楽しみもあるし、一緒だからもっと頑張れる(ここだけの話、初デートの緊張で多少口下手でもなんとかなったりする)。

とにかく遊びまくる1日もいいけど、たまには勉強デートもありかもしれない。

撮影=新澤 遥
スタイリング=奥田 智哉

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