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記憶力維持の秘訣!室井滋が実践する"セリフ覚え"のための方法とは

インタビュー #気になるあの人を深堀り

記憶力維持の秘訣!室井滋が実践する"セリフ覚え"のための方法とは

ベテラン女優・室井滋さんにとって、セリフを覚えることは日常的な仕事の一部。しかし年齢を重ねるにつれ、記憶力の維持は誰にとっても課題となるはず。「どうやって、記憶力を磨いているのですか?」という編集部からの問いに、室井さん独自の記憶法を教えてくれた。

お話を伺ったのは……

室井滋さん
富山県出身。1981年『風の歌を聞け』で俳優デビュー。『居酒屋ゆうれい』(1994)『のど自慢』(1999)『OUT』(2002)などの演技で数々の映画賞を受賞。俳優業のほか、エッセイなど執筆活動も活発。2023年、富山県の高志の国文学館の館長を務めている。

この記事の連載
第一線で活躍し続けるための学び
【記憶力維持の秘訣を公開】・・・今回はコチラ
【プロフェッショナルの時間術】・・・coming soon

記憶力維持の秘訣は“電話番号暗記法”にアリ!

「やっぱり加齢に伴い、物覚えが悪くなっている気がするのですが」と笑う室井さんだが、彼女には記憶力を維持するための独自の方法がある。その秘密は、“電話番号の暗記”にあった。

普通、電話をしようとなると、携帯電話のアドレス帳からかけたい人を探し出し、ボタンを押すだけでかかるはず。しかし、室井さんは電話番号を暗記し、都度自分で入力して電話をかけている。

「私はいまだにガラケー愛用者。メッセージアプリなどを使っていません。ですので、連絡手段は電話が主になっています。私の携帯電話は、基本設定で“(発信時に)非通知設定”にしてあります。

非通知設定の状態からかけると、電話に出てもらえないので、最初に“186”を付ける必要があるんです」(室井さん。以下同)。

そこで室井さんは、アドレス帳に電話番号を登録しておき、電話をかけたいときはそれを覚えたうえで、“186”をつけてから電話をするという。

「絶対に登録した電話番号を書き写したりしないですね。面倒くさいと思いつつ、記憶しないとかけられないようにして、自分の脳に負荷をかけているんです」と室井さん。暗記することから逃げずに、あえて記憶を頼りにする。その積み重ねが記憶力を維持する秘訣なのだ。

朝の記憶チェックで一日の調子を知る

“電話番号の暗記”は室井さんにとって、身体の調子を知るバロメーターにもなっている。

「朝起きたときに、まずはこの“電話番号暗記”をしてみるんです。覚えた電話番号がパッと出るときは"今日は頭がしっかりしている、調子がいい"という証拠。疲れているときは、何度もやらないと出てこないんです」。

電話番号の暗記と同様に、セリフも一度覚えたら何度も思い出すことを繰り返す。いわば筋トレと同じで、記憶という筋肉を鍛えているのだ。そしてこの地道な鍛錬が、長いキャリアのを支えていることは間違いない。


デジタル機器が記憶の代行をしてくれる現代、私たちは記憶する筋肉を使う機会が減っている。室井さんの方法は、そんな時代だからこそ価値のある「記憶の筋トレ」と言えるだろう。

次回は、ドラマや映画、舞台だけでなくエッセイの執筆や絵本作家としての活動、富山県の高志の国文学館の館長など、活躍の場を広げる室井さんの時間管理術について聞く。

映画『ぶぶ漬けどうどす』

2025年6月6日(金)より全国ロードショー
監督:冨永昌敬
企画・脚本:アサダアツシ
出演:深川麻衣/小野寺ずる、片岡礼子、大友律/若葉竜也/松尾貴史、豊原功補/室井滋
(c)2025「ぶぶ漬けどうどす」製作委員会

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撮影=佐野 美樹
取材・文=kaori saito

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