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大学病院、開業、フリーランス…… イマドキ医師のリアルな働き方とは?【現役医師インタビュー】

インタビュー #医師免許、取るには?取ったら?

大学病院、開業、フリーランス…… イマドキ医師のリアルな働き方とは?【現役医師インタビュー】

特集【憧れの医師免許、取るにはどうする?取ったらどうする?】
医師といえば、高い年収と大きなやりがいで、いつの時代も憧れの職業。
この特集では、医師免許の取得方法や医師として活躍するまでの道のりに加え、なかなか聞けない医師という職業の裏話をお届けします。

医師の働き方というと、病院で白衣を着て患者を診察している姿を想像する人が多いのではないでしょうか。しかし、実際の医師の働き方は意外と多様です。

今回は、現役の医師に医学部卒業後のキャリアパスや働き方について赤裸々に語ってもらいました。

この特集の記事
第1回【医師になるまでの流れ】……公開中
第2回【中学受験から始まる医師への道】……公開中
第3回【医学部で何する?何学ぶ?】……公開中
第4回【医師の働き方と裏話】……今回はコチラ
特集記事一覧へ>>

お話を伺ったのは……

医師 A子さん
地方私立医学部を卒業後、大学病院に就職。皮膚科医局にて従事し、現在はフリーランスとして活動中。K-POPとピラティスにハマり中。

 

白衣の向こう側に広がる多彩な選択肢

————単刀直入に、医師にはどのような働き方があるのですか?


大きく分けて、4つあります。大学病院勤務一般病院勤務開業医、そしてフリーランスです。

大学病院勤務では、最先端の医療を学べる反面、激務になりがち。一方の一般病院勤務は、比較的ワークライフバランスが取りやすいと思います。

開業医は自分のペースで働けますが、経営者としての責任も。

フリーランスは自由度が高い反面、収入が不安定になる可能性があります。

——意外と選択肢が多いんですね。

「私自身も現在はフリーランス。いくつかの病院で定期的に診察をしています」とA子さん。休日を多めに取って、プライベートの時間を大切にしているのだそう。


そうなんです。医師免許を取得すれば、意外と自由に働き方を選べるんですよ。

——では、病院以外で職場になり得る場所はありますか?


はい。例えば、産業医は企業の従業員に向けて、健康診断を実施したり、メンタルヘルスのケアをしたりと今注目の職業。

また、製薬会社での新薬開発や臨床試験も、研究を続けたいタイプの医師にはもってこいの仕事です。

そう考えると、医師のフィールドは多くの人がイメージするよりも広いのかもしれません。

専門分野はどう決まる? 医師と「専門医」の違いは?

——素朴な疑問なのですが、「内科」とか「皮膚科」といった専門はどうやって決まるんですか?


専門は基本的に自分で選びます。

研修医時代の2年間は、ローテーションでさまざまな科を経験して基礎を学びます。その中で、自分に合った科を見つけていくんです。

今でこそ皮膚科で働いていますが、「明日から内科になろう!」と思ったとき、働く場所さえあれば内科の医師になれてしまうんです(笑)。

研修の2年間は、患者の問診や簡単な処置、先輩医師の診療補助に夜間の当直など、かなりハードなのだとか。

——てっきり専門的な資格があるのかと思っていました!


もちろん「専門医」といって、学会が認定する資格もあります。

「専門医」資格を持っていると、より高度な医療行為ができたり、患者さんからの信頼度も上がるんです。

キャリアアップのためには重要な資格ですが、数年に及ぶ研修と試験をクリアしなければなりません。

意外な収入事情。就職後も学びの日々は続く。

——やっぱり医師のお給料は高いのでしょうか……?


地方の大学病院で、初任給は25万円とか、45万円とかでしょうか。

一般的な職業と比べると高いと言えますが、勤務形態や勤務先によってかなり差があります。

研修医を終えて3年目くらいだと、年収1000万円を超えることも珍しくありません。

でも、激務の大学病院よりも、地方の病院の方が給与水準は高いことが多いんです。

——地方の方が高いなんて意外ですね!


地方では医師不足が深刻なので、高給で医師を確保しようとする傾向があるんです。

一方、都心では医者が溢れかえっているので、相対的に少し低くなると聞きます。

——そういうからくりがあるんですね! ちなみに、世間では副業をする人が増えていますが、医師の世界でも副業はあるんですか?


副業は割と一般的ですよ!

特に研修医の頃は給料が低いので、多くの人が副業をしています。

健康診断の問診やワクチン接種など、1回で4万円くらい稼げることも。中には1日で5万から10万円頂ける仕事もありました。

——それはかなりの額ですね! やはり金額が高い分ハードな仕事を求められるんですか?

皮膚科の受診で増加しているのが、若年層の帯状疱疹。背中やわき腹の片方だけにムズムズした痛みやかゆみが起きるのだとか。


いえ(笑)。特に予防接種の問診などは、「アレルギーはありませんか?」と聞いて「はい」と答えてもらうだけで済むこともあります。

ただし、正式に医師になってからは、そういった副業をする人は少なくなりますね。

忙しさもありますし、本業で十分な収入が得られるようになるので。

——なるほど。でも医師の皆さんは忙しい中でも勉強を続けていますよね?


医学の進歩は日進月歩なので、働き始めてからも常に勉強が必要なんです。

新しい治療法や薬の勉強はもちろん、学会への参加や論文の執筆なども行います。また、「専門医」資格の取得や更新のための勉強も欠かせません。


医師は高給で安定した仕事というイメージがある一方で、常に勉強を続けなければならない厳しさも。

とはいえ、その働き方は、一般的に想像されているよりもずっと多様で、選択肢も多いことが分かりました。

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第2回【中学受験から始まる医師への道】……公開中
第3回【医学部で何する?何学ぶ?】……公開中
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文=倉持 佑次

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