元世界女王・浅田真央さんが語る「努力を継続する秘訣」
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資格の勉強や新しいスキルの習得、日々の仕事への取り組み。始めたときはやる気に満ちていても、途中で挫折してしまった経験は誰にでもあるだろう。
では、長年にわたって世界のトップで戦い続けた元フィギュアスケート世界女王の浅田真央さんは、どのようにしてモチベーションを保ち続けてきたのか。6月12日、次世代スケーターの育成を目指す「木下MAOアカデミー」の設立発表会で、指導者として新たな歩みを始めた浅田さんに努力を継続する秘訣について聞いた。
お話を伺ったのは……
「好き」があってこそ努力が続く
「やはり”好き”という気持ちがなければ努力もできないと思います」(浅田真央さん。以下同)
この言葉には、世界のトップで戦い続けた浅田さんの実体験が込められている。バンクーバー五輪での銀メダル、ソチ五輪でメダル争いから離れても最後まで美しい演技を見せた姿は、まさに「好き」を土台にして努力し続けた結果だったのだろう。
「だからこそ、指導する側としては“好き”をなくさないように。これだけは気を付けて指導していきたい」と語る。
継続するための環境づくりこそ成功への一歩
今回立ち上げた、スケート選手育成プログラムで、浅田さんが重視するのは「好き」の気持ちだけではない。
「私が選手時代にこんなアカデミーがあったらいいと思う、全て取り入れたメニューになっています」との言葉からは、効率的な環境作りが、継続的な努力を支えることが読み取れる。
継続する仕組み作りや、環境こそが、成功への第一歩なのかもしれない。
基礎を見直すことから始める
世界女王として頂点を極めた浅田さんでさえ、「私自身、指導者として新たなスタートを前に、もう一度このフィギュアスケートの基礎を0から今見直しているところです」と語る。
新たな挑戦の前には基礎に立ち返る。これは学習においても同じで、遠回りに見えて実は最短、かつ正確な道なのだろう。
「どのコーチも皆さんとっても愛のある指導の方々ばかりだった」と浅田さんが選手時代を振り返るように、周囲との良好な関係も努力を続ける大きな支えとなる。一人で学習するのが辛いときは、同じ目標を持つ仲間や、適切な指導をしてくれる先生を見つけることも重要だろう。
「好き」という気持ちを土台に、理想的な環境を整え、基礎を大切にしながら努力を続ければ、きっと想像以上の成長を実感できるはずだ。