【秘書検定準1級 筆記試験レポ】秘書検定は就職に役立つ?準1級の難易度も
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昭和の女性の社会進出を後押しした秘書検定。令和の時代では全てのビジネスパーソンに求められる検定に
――学生のみなさんから主催者のみなさんに質問などはありますか?
ゆうとさん:なぜ秘書という職業に特化した検定が生まれたのでしょうか?
実務技能検定協会:秘書検定の創設は、女性の社会進出が進みはじめた昭和47年にまでさかのぼります。当時は「OL検定」と言う名称案が出るなど、女性をメインターゲットとしたものでした。
この頃はまだ、事務作業や秘書業務を中心に男性社員のサポートがオフィスに勤める女性の役割とされていました。それでも当時の女性にとって、社会に出て働くということは新しい時代への大きな一歩だったのです。問題文に出てくる登場人物が全て「秘書A子」や「新人B子」など女性を想定しているのは当時の名残でもあります。
しかし実際に受験をしてみて、秘書検定の内容は既に女性社員や女子学生のみに当てはまるものではないと、みなさんお気づきのはずです。
まさきさん:たしかに、学んでいる内容はこれからの自分にとって必要となるものばかりでした。
実務技能検定協会:平成に入ってから、徐々に男性のビジネスパーソンや就職活動に生かしたいという男子学生の受験が増えつつありますが、その割合はまだ全体の1割程度です。
ただ、令和に突入した今では、性別によって任される業務が違うということに疑問を感じる方も多いのではないでしょうか。男性でも女性でもビジネスパーソンとして、そして一人の大人として上司・同僚のサポートや周囲への気遣いを身に付けておくべきですよね。
しゅんすけさん:それでは、今後はより男性受験者が増加していくのでしょうか?
実は、試験当日は僕たち以外のほとんどが女性の受験者でした。男子学生や男性のビジネスパーソンにももっと受験してほしいのですが…(苦笑)。
実務技能検定協会:今後は問題文も「秘書A」「新人B」といった性差のない表記に変更したり※、プロモーション方法を再考したりと、秘書検定は現在リブランディングの過程にあります。
※第121回検定(令和2年6月実施)より
秘書検定試験問題の表記の変更について
実務技能検定協会:一般事務・秘書の実務知識をはじめ、基本的なマナー、そして「気遣いの考え方」を問う検定として、立場や性別に関係なく、さらに幅広い層の方に受験していただけるよう、これからも力を尽くしていきます。
――学生のみなさん、主催者のみなさんありがとうございました!
いかがでしたか。
2020年2月には、県議会で会議のお茶出しだけを担当する臨時職員の女性を雇用していたというニュースが話題となりましたが、「令和の時代にお茶出し専門の職員を雇っていたのか」と驚いた方は多くても、女性がお茶出しをする慣例があったことに驚いた方はあまりいないのではないでしょうか。
これは職業におけるジェンダーバイアスによるもので、実際は多くの方が無意識のうちに「お茶出し=女性の業務」という印象を持っているはずです。
お茶出しの例を筆頭に、上司・同僚のサポートや周囲への気遣いなど、秘書検定で問われる知識・スキルは性別を問わず誰もが身に付けなければならない素養となりつつあります。一人のビジネスパーソンとして、どのように相手を気遣い、どのように立ち振る舞うかを強く問われる時代がもうすぐそこまでやってきているのです。
昭和の女性たちの社会進出を後押しした秘書検定。令和でもビジネスシーンや職業におけるジェンダーバイアス解消に大きく寄与していくことになるかもしれません。今こそ、性別や立場に関係なく「人柄検定」にチャレンジしてみませんか。
取材協力
公益財団法人 実務技能検定協会
保坂 恭世 理事長
工藤 俊宏 様
新井 正治 様
早稲田大学公認サークル 資格ゲッターズ
※学生の所属・学年は受験時のものです
~秘書検定準1級 筆記試験受験までの道のり~
資格ゲッターズのメンバーが、Twitterで秘書検定筆記試験の勉強報告を行いました。詳しくは、資格ゲッターズのTwitter(@License Getters)でご覧ください。