日本の資格・検定

公式記事

建築士になるには?免許の取り方や受験要件の変更点を解説!

資格・検定特集 #就職転職 #TAC #建築士

建築士になるには?免許の取り方や受験要件の変更点を解説!
建物の設計や工事の監理を主に行う建築士は、住宅をリフォームするテレビ番組などでその活躍を目にする機会が多い職業ではないでしょうか。
2020年度の試験からは、建築士試験を受験する際の要件が緩和され、より多くの方に受験の間口が開かれるようになりました。
今回は建築士のなり方や、免許取得までの流れ、さらに受験要件の変更点について詳しく解説!また、建築士の今後のニーズについてもお届けします!


建築士とは?

建築士とは、住居やビルといった建物を建てるときの設計を行ったり、建物の工事監理(設計どおりの工事が進んでいるかのチェック)を行ったりする国家資格です。

建築士として働くには免許の取得が必須で、設計できる建築物の範囲によって、「一級建築士」「二級建築士」「木造建築士」の3つに区別されています。例えば、延べ面積が500㎡を超える学校、病院などの人が多く集まる建物や規模の大きい建物は一級建築士しか設計することができません。

▼建築士の種類別の業務範囲

※特定とは、学校、病院、劇場、映画館、観覧場、公会堂、オーディトリアム(ホール)を有する集会場、百貨店をいう
参考:建築士の種類と業務範囲/公益財団法人建築技術教育普及センター

また、建物の設計や工事監理のほか、工事に関する契約や一部の法的手続きの代理なども建築士が行う業務の1つです。



建築士になるには?

一般的に、建築士免許の取得には(1) 指定科目の履修(卒業学歴)、(2)実務経験、(3) 試験の合格 といった満たすべき3つの要件があります。

(1)の指定科目の履修(卒業学歴)とは、一部の例外を除いて専門学校や大学などで建築に関する指定科目の所定の単位数を修めて卒業することとされています。

この卒業学歴や、免許の種類(一級・二級・木造)によって、(2)の実務経験を積むべき年数も異なります。



社会人から建築士を目指すには?

専門学校や大学で指定科目について所定の単位数を修めていない場合、二級建築士試験を受けるまでに7年以上の実務経験が求められます。

社会人から建築士を目指す場合、建築業界に未経験で就職・転職することが難しい点や、7年という実務経験の長さを考えると、専門学校への入学が最短距離といえます。

また、大学で建築以外の分野を専攻している学生が建築士を目指す場合にも、ダブルスクールとして専門学校の活用をおススメします。

専門学校では、最短2年で一級建築士・二級建築士・木造建築士の指定科目の履修を完了できる上、実務に直結する知識や建築士試験の対策を学ぶことができます。さらに、入学時に大学入試のような受験勉強の必要がなく、間口が広い点もメリットです。

なお、資格スクールの建築士講座では指定科目を履修できません。資格スクールでは建築士試験の対策のみを行うため、卒業学歴などの受験要件をあらかじめ備えていることが前提です。

▼資格の学校TACの建築士講座はこちらから!



建築士の受験要件の変更点とは?

変更ポイント1:試験を受ける前に実務経験を積む必要がなくなった

これまでの建築士法では、一級建築士の試験を受験するために2~4年以上、二級建築士の試験を受験するために0~7年以上の実務経験が求められていましたが、2020年度の改正によって受験前の実務経験が不要になりました。

では、建築士になるのに実務経験が不要になったのかというと、それは間違いです。実務経験が求められるタイミングが変更されたのみで、改正前と同じ期間の実務経験が免許登録の際の要件となっています。

▼指定学科の大学を卒業し、一級建築士の免許を取得する場合

※改正後には、試験合格の前後の実務経験を通算することも認められます

▼要件ごとに求められる実務経験年数※

※実務経験のみで二級建築士・木造建築士を受験する場合は引き続き受験要件として実務経験が求められます
各参考:新しい建築士制度の概要/国土交通省

変更ポイント2:実務経験としてカウントされる業務の範囲が広がった

近年、建築業界では建築物を新たに作り出していく「フロー」中心の考え方から、現存の建築物をこれからのまちづくりに活かしていく「ストック」重視の考え方に移り変わりつつあります。

建築士の世界でも同様で、設計や工事監理といったフロー的な業務だけではなく、「建築物の総合的な専門家」へと求められる役割が変化しています。

こうした建築士を巡る環境の変化を踏まえ、2020年度の改正では、実務経験の対象範囲ではなかった業務も実務経験としてカウントできるようになりました。

ただ、追加された実務経験内容をカウントできるのは施行日の2020年3月1日以後に限られる点と、実務経験の申告方法が厳格化している点には注意が必要です。

変更ポイント3:設計製図試験の受験タイミングが緩和された

これまで建築士の学科試験に合格した方は、合格した年を含む3年間、学科試験が免除されていました。

今回の改正で、2020年度からの学科試験に合格した方は、その年を含めて5年以内に実施される設計製図試験(学科試験に合格した年の設計製図試験も含めると5回)のうち、3回を任意に選択して学科試験を免除することができるようになっています。

例えば、学科試験に合格した年に設計製図試験を欠席し、さらに残り4年以内に設計製図試験を学科試験免除で3回受験することができます。

※参考:新しい建築士制度の概要/国土交通省



受験要件の変更で免許取得を目指す際の影響は?

今回の改正で、建築士免許の取得のハードルは大幅に下がったと言えるでしょう。

先述の通り、別業界の社会人の方が建築士を目指す場合には、専門学校などへ通えば最短2年で一級建築士試験へのチャレンジが可能になっています。

▼別業界の社会人の方が一級建築士の免許を取得する場合

また、指定学科を履修中の学生についても、受験要件の改正前は一級建築士の試験を受験するために実務経験が求められるため、学生が在学中に対策できる試験は二級建築士のみでした。

今回、実務経験が建築士の免許登録時の要件となったことで、在学中から一級建築士試験への学習をスタートできるようになっています。

これまでは学校を卒業し、就職してから実務の傍ら、または仕事を一旦辞めて免許取得に臨む必要がありましたが、在学中に一級建築士試験へのチャレンジが可能になった点はとても大きな変化です。



建築士の将来性や、今後のニーズは?

現在、第一線で活躍する建築士の高齢化が進んでおり、建築士不足に拍車がかかるのではという業界の危機感があります。今回の改正も受験要件の規制緩和により新たな建築士の人材を増やしたいという理由で行われました。

さらに建設会社が公共工事の入札・契約を受注するまでには「経営事項審査」という企業評価があり、評価点を算出する際に建築士の免許取得者の在籍数も関わってきます。

これらの背景から、建築士免許を持った人材は今後より求められ、ニーズも高まると考えられるでしょう。

また将来性の面でも、近年の二級建築士試験合格者の7割は29歳以下と若年化傾向にあるほか、女性合格者が全体の3割を占めるなど、女性の進出も目覚ましく、業界全体に新しい風が吹き始めているようです。※

過去5年間の二級建築士試験結果データ/公益財団法人建築技術教育普及センター


いかがでしたか?

受験要件の変更で、学生や既に別業界で就業している社会人でも目指しやすくなった建築士。
建築士に興味のある方は、ぜひこのチャンスを活かしてみてはいかがでしょうか?

<記事協力>
TAC株式会社
▼資格の学校TACの建築士講座はこちらから!



建築士試験について

試験日程

【一級建築士】【木造建築士】
〔学科〕 7月 〔設計製図〕 10月
【二級建築士】
〔学科〕 7月 〔設計製図〕 9月

試験申込期間

4月上旬~中旬

受験料

【一級建築士】17,000円
【二級建築士】18,500円
【木造建築士】18,500円

受験資格

【一級建築士】
①大学、短期大学、高等専門学校、専修学校等において、指定科目を修めて卒業した者
②二級建築士の資格を有する者
③国土交通大臣が上記の者と同等以上の知識及び技能を有すると認める者

【二級建築士】【木造建築士】
①大学、短期大学、高等専門学校、高等学校、専修学校、職業訓練校等において、指定科目を修めて卒業した者
②その他都道府県知事が特に認める者(「知事が定める建築士法第 15 条第二号に該当する者の基準」に適合する者)
③建築実務の経験を7年以上有する者

試験方法

筆記試験(択一式)+設計製図

人気記事ランキング

関連記事