「稼ぐ」の先にある、本当の学びの目的とは?【賢者のブックジャーナル#10】
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漫画 『きみのお金は誰のため:ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」』田内学 原 著、吉岡味二番 漫画
「将来のために、まずは稼げる資格を」 、「お金がないと、何も始まらない」。日々の勉強や仕事の中で、私たちはつい「お金」をゴールに設定してしまいがちです。しかし、本当に「お金があれば大丈夫」と言い切れるのでしょうか?
今回ご紹介するのは、発売以来ベストセラーとなっている話題作を、より親しみやすい漫画表現で再構成した一冊です。物語の主人公は、中学2年生の優斗。米系投資銀行に勤める七海とともに、謎の投資家、ボスから、お金の正体について教えを受けていきます。読み終わるころには「稼ぐこと」や「スキルアップすること」の自分なりの考えがまとまるかもしれません。
「お金を貯めれば安心」という幻想を打ち砕く
多くの人が「お金さえあれば、将来の不安は解決する」と考えているのではないでしょうか。しかし、ボスはこう問いかけます。
「100万年後に使うお金を、今貯めておいて意味があるか?」
たとえ、どれだけ大金を持っていたとしても、未来にパンを焼く人がいなければパンを食べることはできません。私たちが本当に必要としているのは「お金」そのものではなく、誰かが提供してくれる「労働」や「サービス」なのでは……。漫画だから読みやすく、想像する余白があるのが本書のスゴイところ。
一見すると子ども向けのように見えますが、大人になってから読むとまた、大きな気づきがあります。
資格やスキルの「真の価値」に気づく
資格試験の勉強や、学びに向き合っていると、つい「これを取れば給料が上がる」「転職に有利になる」といった、個人的なメリットばかりに目が向きがち。でも、本当にそれだけが学ぶ理由なのでしょうか?
出典:『漫画 きみのお金は誰のため:ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」』P372,373
本書では、自分にできることが増える(スキルアップする)と、誰かの困りごとを解決できるようになり、その対価としてお金が回るのが経済だと解きます。
「稼ぐため」の学びは時に苦しいものですが、「社会の中で誰かの役に立つ準備」としての学びは、私たちの背中を力強く押してくれるのでは。
「この資格を活かして、誰にどんな価値を提供したいのか」 「自分が手にするお金は、誰のどんな苦労から生まれているのか」。そんな視点を持つことで、無機質で冷たい印象の「お金」に新しい視点を持てるようになります。その視点は「お金」という道具の向こう側にある、温かい「人の営み」を感じさせてくれるはずです。
編集担当者さんのコメント
「お金」って、使うもの? 貯めるもの? 投資するもの? 私たちは毎日お金に触れているのに、その正体や役割をきちんと学ぶ機会は、多くありません。
本書は、お金が社会の中をどのように巡り、人や暮らしを支えているのかを、今さら聞けない基礎から、物語としてやさしく描いた1冊です。知識を詰め込むのではなく、「なるほど」「そういうことか」と自然に腑に落ちる構成になっています。
漫画はすべて総ルビ。親子で一緒に読めるだけでなく、大人にとっても「お金の見方」が変わる内容です。2026年、「お金」ときちんと向き合ってみたいと思っている方に、ぜひ読んでいただきたい1冊です。
漫画という親しみやすい入り口から、経済の本質と「生きる知恵」を授けてくれる本書。
資格取得を目指して机に向かっているとき、ふと一息ついて、自分がその資格を手にした後の世界を想像してみては。あなたの知識が誰かの不安を取り除き、あなたのスキルが誰かの明日を支える。それは、試験直前の苦しい時期を乗り越えるモチベーションになるのではないでしょうか。
書籍情報
『漫画 きみのお金は誰のため: ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」』
田内 学 原著 吉岡 味二番 漫画 Gakken 1,650円
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