中国語のおススメ資格・検定7選!【目的と難易度別に比較】
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中華人民共和国をはじめ、シンガポールや台湾、マカオなど多くの国や地域で公用語として採用されている言語です。昨今の台湾ブームや、2022年の今年に北京で開催される冬季五輪の影響もあって、中国語への関心はますます高まると予想されます。
今回は、そんな中国語に関する資格・検定についてまとめてみました。
用途もあわせてご紹介するので「中国語の資格・検定を受けてみたいけど、たくさんありすぎてどれを受けたらいいのか分からない!」という方はぜひ参考にしてみてくださいね。
またページの最後には、今回ご紹介した全ての資格・検定の難易度のまとめも掲載しております。
知っておきたい! 中国語の方言と字体について
まず中国語を学ぶにあたって、避けては通れないのが「方言」。
実は中国語には10以上もの方言があり、地域によってはまるで別の言語のように聞こえることも。さらに字体も「簡体字」と「繁体字」の2種類に分かれています。簡体字はおもに中国全土で、繁体字は台湾や香港など一部地域で使われる字体です。
中国語は非常に複雑な言語だということがお分かりいただけたと思います。
しかし、資格・検定の受験に向けて、全ての方言を勉強しないといけないわけではないのでご安心ください。基本的に日本国内で実施している検定で使われるのは、方言を統一した「普通話(いわゆる標準語)」です。字体は簡体字が使われていますが、日本人にとっては繫体字の方がなじみ深いかもしれません。
1. 中国語の試験では受験者数最多!漢語水平考試(HSK)
漢語水平考試(HSK)は、中国政府教育部(日本の文部科学省に相当)直属の機関が実施している中国政府の公認資格です。
中国語を母国語としない人の中国語運用能力を測るためのもので、世界でも118の国と地域で実施されています。2010年にリニューアルされ、試験難易度の幅が広がったほか、ただ言語知識を測定するだけではなく、より実用的なコミュニケーションに重点を置いた試験になりました。
中国語の試験の中では世界で最も受験者数が多く、日本でも非常にたくさんの方が受験しています。日本では、中国へ留学する際の語学レベルを測る基準として採用されており、奨学金留学において提出が必須となる場合もあります。
漢語水平考試(HSK)の筆記試験は、全部で1~6級あります。1級がもっとも易しく、6級になるにつれて難易度が上がっていきます。
初級・中級・高級のレベルに分かれている口頭試験は、実際のスピーキングで中国語の会話能力を測る録音方式の試験です。問題文などの放送も全て中国語で行われます。試験時間は初級で約17分程度、高級で約24分程度となっています。
用途:留学・観光・ビジネス
試験方法:筆記(リスニング含む)(1~6級)・口頭(スピーキング)(初級~高級)
受験料:3,740円~
実施:毎月
主催:HSK日本実施委員会
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2. 企業で活躍したい社会人におススメ!中国語検定試験(中検)
中国語検定試験(中検)は、翻訳能力に重点を置いている検定です。日本では先ほど紹介した漢語水平考試(HSK)に次いで受験者数が多いとされています(2021年12月現在)。
中検では「訳す」技能を測ることができるので、日本企業で中国語を扱いたい社会人の方には特におススメです。また難易度が6段階に分かれている中検では、外国語学習に必要な能力を「読解能力」と「運用能力」に分けて定義しており、準4級から3級までの下位級では「運用能力」、2級から1級までの上位級では「読解能力」が重視されるとしています。
用途:ビジネス・観光
試験方法:リスニング・筆記(1級~準4級)
受験料:3,500円~
実施:年3回(3月・6月・11月)の第4日曜日
主催:一般財団法人 日本中国語検定協会
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3. 文科省公認の検定!実用中国語技能検定試験(実用中検)
実用中国語技能検定試験(実用中検)は、日本における中国語学習者の語学レベルを測るための検定で、文部科学省から認可を受けています。予備自衛官補(語学区分)の受験資格にも採用されています。
5級の受験料は2,000円とお手頃ですが、難易度は1の漢語水平考試(HSK)の3級に相当するため、やや中級者向けです。中国語の実力にある程度の自信がある方にはおススメでしょう。
※難易度の比較はページ最後にも掲載しておりますので、そちらも併せてご覧ください。
用途:ビジネス・趣味
試験方法:筆記・リスニング(1~5級)
受験料:2,000円~
実施:年2回(6月・11月)
主催:一般財団法人 アジア国際交流奨学財団
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4. 自分の実力を試したい方に!中国語コミュニケーション能力検定(TECC)
中国語コミュニケーション能力検定(TECC)は、1000点満点のスコア表示方式による検定です。2021年6月よりオンラインテストに移行し、自宅からの受験が可能になりました。
易しい問題から高難易度の問題までが1つのテストで受験できるので、今の自分の実力を合否に関わらず、より具体的に測定したい方におススメです。
また全体的に難易度を下げ、より初学者(学習時間が200時間以内の方)向けになった「ベーシックTECC(B-TECC)」も実施されています。