ワインに関する資格・検定7選!初心者向けからソムリエまで難易度別にご紹介
資格・検定まとめ この記事をあとで読む

日本でもワインの楽しみ方が多様化し、、国産ワインや世界各国の銘柄はもちろん、缶ワインや紙パックワインなどカジュアルなスタイルも広がっています。そんな今こそ、ワインの奥深い魅力を知るきっかけとして「資格・検定」に挑戦してみませんか?
ワイン資格といっても、気軽に楽しみながら学べる入門レベルから、プロフェッショナルとして通用する本格的な資格までさまざま。目的やレベルに合わせて選ぶことができます。
この記事では、初心者からソムリエを目指す人まで役立つ「ワイン資格・検定7選」をご紹介。ワインの知識を広げたい人も、キャリアに活かしたい人も、自分にぴったりの資格を見つけてみてください。
家飲みや飲み会で役立つ! 初心者向け資格
ワインをもっと楽しむための第一歩「J.S.A.ワイン検定」
ワインに興味を持ち始めた方におススメなのが、一般財団法人日本ソムリエ協会が実施する「J.S.A.ワイン検定」。日常的にワインを楽しむための実用的な知識を習得するにはピッタリの資格です。
【段階的に学べる2つのレベル】
- ブロンズクラス(入門編)
まず最初に挑戦したいのがブロンズクラス。ワインの基本的な種類や製造方法、保存方法など、ワインのある生活を豊かにする知識が中心となります。講習会をしっかりと聞いていれば合格できるので、講習に集中することが合格への近道。
- シルバークラス(中級編)
「好みのワインを選ぶための知識」を学べるのがシルバークラス。より実践的な内容で、レストランやワインショップでワインを選ぶ際に役立つ知識を身につけることができます。
「J.S.A.ワイン検定」はテイスティング試験はなく、筆記試験のみ。
受検資格は20歳以上で、シルバークラスはブロンズクラス認定者のみ受検可能です。両クラスともワイン初心者が気軽に挑戦できる検定として、ワイン学習の最初の一歩に最適な選択肢といえるでしょう。
〇受検料
【シルバークラス】15,000円(テキスト代、認定料含む)
【ブロンズクラス】11,000円(テキスト代、認定料含む)
〇実施日程
【シルバークラス】年1回実施
【ブロンズクラス】年2回実施
幅広いレベルに対応した「ワイン検定(ANSA)」
全日本ソムリエ連盟(ANSA)が実施する「ワイン検定」は、初心者からプロフェッショナルまで対応した1~5級の検定試験です。レベルに応じて段階的に学習できる構成になっているため、自分に合ったレベルから始められます。
検定級は1~5級まであり、1級・2級は上級編、3級は初級編、4級・5級は入門編とされています。いずれの級もテイスティングによる試験はありません。
入門編である4・5級は「ワインの基礎知識・周辺知識を活用しワインの魅力をご自身で楽しめる」レベルで、もし不合格でも一度の申込で3回まで受検できます。
一方、上級編である1・2級ではワインの歴史や文化、料理との相性などから未成年飲酒の危険性や法律問題までワインに関するハイレベルな知識が求められます。
受検資格は20歳以上であること。そして1級は2級合格者のみ、2級は3級合格者、または同連盟が認定するワインコーディネーター・ソムリエの資格保持者のみが受検可能。
上位級は高難度ですが、4・5級はワイン初心者におススメです!
〇受検料
【1級】6,000円(会場受検)
【2級】6,000円(会場受検)
【3級】6,000円(会場受検)、または 7,100円(CBT方式) ※選択可能
【4級】1,100円(ネット検定)
【5級】1,100円(ネット検定)
〇実施日程
【1級】【2級】年2回実施
【3級】会場受検の場合は年2回、CBT方式の場合は随時
【4級】【5級】随時
趣味を極めたい!ワンランク上の資格
ワインのプロを目指す「J.S.A.ワインエキスパート」「J.S.A.ソムリエ」
「J.S.A.ワインエキスパート」、「J.S.A.ソムリエ」は一般財団法人日本ソムリエ協会(J.S.A.)が実施する試験。いずれも酒類、飲料、食全般にまつわる専門的な知識とテイスティング能力が問われます。この2つの資格は概ね類似していますが、試験内容と受験資格が異なります。
- 「J.S.A.ワインエキスパート」:20歳以上なら誰でも受験可能。ワイン愛好家に人気。
- 「J.S.A.ソムリエ」:飲食業界での実務経験が必須。プロ向けの資格。
試験内容:一次試験(マークシート方式)と二次試験(テイスティング)はどちらの資格でも共通して実施。
※ただし、「J.S.A.ソムリエ」にのみ三次試験があり、論述試験、「ワインの開栓およびデカンタージュ」の実技試験、書類審査が課される。
続いて受験資格ですが「J.S.A.ワインエキスパート」が20歳以上であればだれでも受験可能であるにの対し、「J.S.A.ソムリエ」は以下のいずれかの職務を通算3年以上経験し、基準日(例年8月31日)においても従事し、月90時間以上勤務している方という基準があります。
つまり「J.S.A.ソムリエ」は酒類・飲料に関わる仕事をしていなければ受験することができません。
同じ高難度の試験でも「J.S.A.ワインエキスパート」はワイン愛好家の方に、「J.S.A.ソムリエ」はワインに携わる職業の方におススメです!
第一次試験から受験される方
◆一般価格:32,900円
◆会員価格:23,700円
※試験1回分の金額です。
第二次試験から受験される方
◆一般価格:14,210円
◆会員価格:7,300円
※試験1回分の金額です。
第三次試験から受験される方
◆一般価格:7,100円
◆会員価格:3,650円
※試験1回分の金額です。
〇実施日程
年1回実施
ワインの専門家への道「ワインコーディネーター 」「ソムリエ(ANSA)」
「ワインコーディネーター」、「ソムリエ」は全日本ソムリエ連盟(ANSA)が実施する資格です。ワインの知識やテイスティング能力のほか、専門器具の取り扱い方や接客力、セールス力が問われます。
「ワインコーディネーター」、「ソムリエ」と2つの名称がありますが講座内容や試験内容は全く同じで名称が異なるのみです。申し込みの際にどちらか一方を選択することができます。受験資格は20歳以上であることのみです。
全日本ソムリエ連盟(ANSA)は資格の取得のために「2日間集中コース」や3カ月から~1年かけてじっくり学べる「通信コース」など5つのコースを用意しており、公式テキストと講義で体系的に学ぶことができます。
ワイン愛好家の方とワインに携わる職業の方におススメの資格です!
〇受講料
コースによって異なります。詳しくは公式サイトをご覧ください。
例:通信コースの場合 77,000円(FBO認定会員の場合:38,500円税込)
〇実施日程
コースによって異なります。詳しくは公式サイトをご覧ください。
「ソムリエ」の称号を得られる2つの試験の違いは?
日本には2つのソムリエ団体(日本ソムリエ協会(J.S.A.)と全日本ソムリエ連盟(ANSA))が存在しており、それぞれが「ソムリエ」の称号を得られる資格を実施しています。
それぞれの特徴的な項目を比較すると以下のようになります。
●J.S.A.ソムリエ
・酒類・飲料に関わる勤務経験が必要
・認定試験のみを実施
●ソムリエ(ANSA)
・酒類・飲料に関わる勤務経験が必要ない
・講習と認定試験がセット
取得までの道のりは異なりますが、どちらの資格を得ても「ソムリエ」の呼称に違いはありません。
最難関!世界でも通用するワイン資格
世界基準のワイン資格「WSET(Wine & Spirit Education Trust)」
WSETはロンドンに本部を置く世界最大のワイン教育機関で、ワインに関する「WSET認定試験」は国際的に認められた試験です。
試験レベルは最も難易度の低い「WSET Level1」から最も難易度の高い「WSET Level4 Diploma」までの4段階に分かれています。
また、Level4 Diplomaの上にはLevel4 Diplomaに合格した人のみが挑戦できる世界最高峰のワイン資格「マスター・オブ・ワイン」があります。この最難関資格「マスター・オブ・ワイン」の認定者は日本国内に1人しかいません。※2025年6月現在
ワインの知識を活かして日本国内外問わず、活躍していきたい方におススメ。
〇受検料
【Level4】336,600円
【Level3】188,500円
【Level2】100,100円
【Level1】 35,200円
※講座受講料+認定試験料
〇実施日程
等級、地域によって試験日が異なります。詳しくは公式サイトをご確認ください。
国際ソムリエ協会認定資格「International A.S.I. Sommelier Diploma認定試験」
「International A.S.I. Sommelier Diploma認定試験」は世界61か国が所属している国際ソムリエ協会(A.S.I.)が実施する国際的なソムリエ認定資格。日本では一般財団法人日本ソムリエ協会(J.S.A.)が斡旋し試験を実施しています。
受験資格は、日本ソムリエ協会の正会員または賛助会員であり、かつ、ワインに関する職業の実務経験が4年以上あること。
試験内容は、一次試験が筆記試験とテイスティング、二次試験がサービス実技で構成されており、母国語以外での受験が必須。日本で受験する際には英語かフランス語を選択することができます。
語学力に自信がある方、国際的にソムリエとして活躍したい方におススメ。
〇受検料
20,370円
〇実施日程
年1回実施
【おまけ】ワインの知識をさらに深めたいなら
ワインをもっと楽しむために欠かせないおつまみに関する資格・検定をご紹介します!
C.P.A.チーズ検定
「C.P.A.チーズ検定」はNPO法人チーズプロフェッショナル協会が実施する検定です。
ワインに合う定番のおつまみと言えばやっぱりチーズ! ただチーズも種類がたくさんあって選ぶ際に迷いますよね。しっかりとしたチーズの知識も兼ね備えることで、ワインをより楽しめるかも。
ドライフルーツ&ナッツマイスター検定
「ドライフルーツ&ナッツマイスター検定」はドライフルーツ&ナッツアカデミーが運営する検定です。
王道おつまみのナッツはワインにもぴったり。さらにドライフルーツもヘルシーなおつまみとしてワインと一緒に楽しむことができます。奥の深いワインとドライフルーツ&ナッツの世界を一緒に堪能しましょう!
チョコレート検定
「チョコレート検定」は株式会社明治が主催する検定です。
実はチョコレートとワインは相性抜群!チョコレートとワインの知識を深めて、ぴったりの組み合わせを考えてみてはいかがでしょうか? ちなみにチョコレート検定は上級まで行くとテイスティング試験があります。
ワインは「世界共通言語」とも言われ、国籍や言語の壁を越えて愛される1つの文化。ワインに興味が湧いてきたという方も、より「ワイン道」を極めたいという方も、資格・検定を活用して知識やスキルを増やしてみては。