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フードコーディネーターってどんな仕事?活躍シーンややりがいを多方面で活躍するフードコーディネーターにインタビュー!

インタビュー #PROMOTION

フードコーディネーターってどんな仕事?活躍シーンややりがいを多方面で活躍するフードコーディネーターにインタビュー!
フードコーディネーターの仕事内容やSNS映えする料理写真の撮り方、資格の魅力などを、商品開発やメディア出演をはじめ、食の分野で幅広く活躍する久保ゆりかさんに伺いました!
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お話を聞いたのはこの方

久保ゆりか さん
2006年度にフードコーディネーター3級、2008年度に2級、2018年度に1級を取得。
その他にも2011年九州初、野菜ソムリエ上級プロの資格を取得。
日本料理や製パンに関する専門知識と技術を持ち、書籍やWEB等へ掲載する料理撮影、フードコーディネート、各種メディアへの出演のほか、飲食店のメニュー監修、執筆、商品開発など、多方面で活動中。
美容や健康、カラダの中からキレイになるレシピを得意とする。
⇒久保さんのInstagramはこちら(yurikakubo24)

フードコーディネーターの仕事とは

現在はメニュー開発やフードスタイリング、企業との商品開発、料理教室の講師、メディア出演と、食に関する分野で幅広く活動しています。

首都圏では専門分野に絞って活動をする方も多いですが、私の住む福岡で活動していくには食に関する専門知識や料理の基本技術はもちろん、食にまつわるさまざまな提案、アドバイスなどのスキルが幅広く求められます。

そのため、依頼を受けるごとに徐々に仕事の幅が広がって、食に関することならオールマイティに対応できるようになりました。

▲イベントでのフルーツカッティング実演(秋の感謝祭2019)

 

フリーランスとして仕事を獲得するまで

仕事の獲得方法

仕事を獲得するには、現場経験と人脈がとても大切です。私の場合は現役で活躍するフードコーディネーターのアシスタントとして修業を積んでいたため、その頃に担当した現場を引き継がせていただく形で独立しました。

他にも、料理教室に通いながらその先生のアシスタントとして下積みを積んで人脈を広げる方や、食の展示会や見本市で名刺を配って営業活動をする方もいるようです。

また、日本フードコーディネーター協会では、入会するとフードコーディネーターと仕事をマッチングさせるサービスも行われています。

私は現在、毎月10社以上とやり取りをして、年間のお取引は50社ほどです。仕事の規模はさまざまで、レストランやカフェのメニュー開発の依頼が入ると長期間にわたり携わることになります。難題にぶつかることもありますが、その分やりがいも大きくなります。

1つの仕事に携わる期間は、短くて1日から2カ月、大きい仕事だと半年以上、さらに連載やレギュラー企画だと数年にわたることもあります。

SNSでの発信も仕事の獲得に貢献

SNSでの発信も、仕事の獲得に一役買っています。

特にInstagramは食の美しさを前面にアピールできるツールなので、これまでのスタイリングテクニックを駆使して自分の世界観を表現できるよう注力しています。

私の場合、Instagramに掲載している料理は、メニュー開発から食器選び、スタイリング、テーブルコーディネート、小物の配置、撮影など、全て一人で行っているので、もちろん手間もかかりますが、ポートフォリオを作るイメージでこまめに更新するよう心掛けています。

▲Instagramでは季節ごとの写真も人気
(写真左上から時計回りに、「サーモンとグレープフルーツのマリネ」、「スイカピザ」、「博多雑煮」、「かぼちゃパン」)

 

料理をSNS映えさせるテクニックを伝授!

作った料理をSNSに載せるという方も多いのではないでしょうか。

フードコーディネーター3級では「デザイン・アート」の分野でテーブルコーディネート、2級では「イベント・メディア」の分野で料理写真の撮影について基礎的なスキルを学ぶことができ、私も実践しています。

ここでは3つのポイントをご紹介するので、ぜひ試してみてください。

Point1:写真を撮るときの明るさ

料理が最も美味しそうに映るのは、自然光の下です。自然光の中でも、被写体の横から太陽の光が当たるサイド光、被写体の斜め後ろから太陽の光が当たる半逆光が最もおススメで、家では窓際にテーブルをセッティングし、日光が入りやすい11時~15時くらいに撮影するようにしています。

Point2:おススメの構図

写真の構図としては、自分がテーブルの前に座って料理を見る位置と覚えると良いでしょう。写真を見た人も、料理を見て食べているような気持ちになれる視線を再現するようにしています。

▲久保さん作「有機野菜のヴィーガンカレー」

Point3:調理で気を付けたいこと

料理の写真を撮る際に大切なのは「シズル感=食欲や五感が刺激される感覚」で、料理の撮影では温度やツヤ感などに気を付けます。加熱のしすぎは食材の風味が損なわれてしまうほか、食材の色が茶色くくすんでしまうので注意しましょう。

▲久保さん作「りんごのスムージー」

日本フードコーディネーター協会では、会員限定の「プロ技講座」も開催されていて、スタイリング、撮影、レシピの書き方など、実践で役立つプロのコツを習得することもできます。

 

フードコーディネーターとして印象的だった経験

食べる人の健康を支えるレストランのプロデュース

あるレストランのプロデュースを依頼していただいたときは、美味しさはもちろん、食べる方の健康を第一に考えたメニューを開発しました。

レストランメニューは、料理スタッフの技術、オーダーから料理を提供するスピード、食材原価や仕入れ先など、全てにおいて無理なく扱えるかどうかを検討しながら、開発していきます。

メニューには地元産の旬の厳選食材を使い、栄養面もこだわりました。なおかつ味は美味しく、飽きずに食べられる工夫を凝らし、お客様から好評をいただいたときは大きな達成感がありました。

また、料理のご提供時にはその日のメニューについてなるべくお客様との会話を心掛け、お客様の喜ぶ顔を直接見る楽しさを感じることもできました。

夢が叶った大手食品メーカーの商品開発

大手食品メーカーで限定発売する「野菜ジュース」の監修も任せていただきました。

トマトを中心に野菜をふんだんに入れる一方で、野菜が苦手な方でも飲みやすい、スッキリした飲み口にしたいと考え、果物やハーブを加えながら数えきれないくらい試作を重ねてレシピを作成しました。

ただ、キッチンで調理するときと、加工場で生産されるときでは風味が異なるため、その後も微調整を繰り返し、野菜ジュースが完成したのは2年後。発売された商品を見たときは感無量でした。

料理番組への出演は新たなチャレンジに

その他にも、NHK九州のテレビ番組「はっけんTV」では、毎月1回、11分の料理コーナーにレギュラー出演しています。

生放送は工程ごとにたくさんの「差し替え」※を作る必要があります。11分の枠の中で料理を完成させるという緊張感はあるものの、番組スタッフの皆様と楽しみながらコーナーを作り上げています。
※料理番組などで、現在作業しているものと、その工程までが完了している状態のものとを取り替えること。

▲「はっけんTV」出演時の様子

 

フードコーディネーターのこれから

1人のフードコーディネーターとして

美味しいものを食べることは、幸せなことだと思います。旬の食材のもつパワー、料理への愛情、食卓のコーディネートで皆様に笑顔になっていただける点がこの仕事の喜びです。

私自身、これからもフードコーディネーターとしての経験を積み、スキルとセンスを磨いていきたいと考えています。

また、メニュー開発の仕事をいただく中で、いつかは自分のレシピ本を出版したり、新聞などの連載を持ったりすることも大きな目標になりました。

フードコーディネーターのニーズは上昇中

インターネットやSNS上の写真から飲食店を探したり、作りたいレシピを選んだりすることが当たり前となった現在、食の栄養や調理、文化だけではなく、「食の見せ方」を学んだフードコーディネーターの活躍の場はどんどん広がっています。

これからも多くの方にフードコーディネーターを目指していただければ、食に関する業界全体が盛り上がるのではないかと思います。

また、2021年度からはフードコーディネーター試験にCBT(コンピューター試験)※が導入され日本全国で試験が受けられるようになります。全国各地で新たなフードコーディネーターが誕生し、地方の食の活性化や地産地消の促進につながれば嬉しいです。
※CBTとは「Computer Based Testing(コンピューター ベースド テスティング)」の略称で、コンピューターを使った試験方式のこと。各地に設置されたテストセンターで試験を受けることができます。

▲冊子に掲載する写真の撮影

 

フードコーディネーターという仕事の魅力

フリーランスのフードコーディネーターとして認められる瞬間

数いるフードコーディネーターの中から私に依頼をいただけたときには、感謝の気持ちと心から「頑張ろう!」と思います。

これまでの成果やSNSでの発信を評価した上での依頼は、フリーランスとして本当にありがたいですし、自分のスキルとセンスが認められたようでとても嬉しく、仕事の楽しさを感じる瞬間です。

自分の個性が活かせる仕事

食は人の五感に強く訴えかけることができるものの1つです。

自分が生み出したもので、「美味しい」、「きれい」など人の感情を動かすことができる点が、フードコーディネーターという仕事の大きな魅力です。

また、食が好きな方なら年齢や性別、これまでのキャリアなどにかかわらずフードコーディネーターを目指すことができて、実際にそれぞれが自分らしく食と関わり、活躍しているという点もぜひ知ってもらえたらと思います。

COLUMN:さまざまな分野で活躍するフードコーディネーター

久保さん以外にも、自身のキャリアに「食」という視点をプラスして活躍するフードコーディネーターは多数います。ここでは一部の方をご紹介!

Sさん(1級)
酒類メーカーの営業で、外食産業のお客様から「売上が悪い」と相談された時、一緒に考えて解決するために「飲食店のことを勉強しよう」と思い、総合的に体系的に学べるフードコーディネーターの資格を取得しました。

Oさん(1級)
食品会社に勤務していますが、思うような数字に結び付かないときに、自分の強みになる資格がほしいと取得しました。
今では、資格で得た知識が商品の新たな用途提案や売上拡大に役立っています。

Yさん(3級)
フランス料理店のパティシエを経て大学勤務になり、先生に勧められ資格を取得しました。現在は学生とのコラボプロジェクトで、商品開発、イベント企画などを行っています。 


⇒資格取得者の事例をもっと見たい方はこちら

 

人と仕事をつなぐ「人材ファイル」

「人材ファイル」とは、仕事を探すフードコーディネーターと、フードコーディネーターを探す依頼主をつなぐシステムのこと。
フードコーディネーター協会の会員になることで、「人材ファイル」に登録ができます。

▲1級資格取得会員  久保ゆりかさんの例

「人材ファイル」には、これまでの経歴・実績や得意なスキル、所持資格などを掲載でき、「この会員に連絡する」ボタンから直接フードコーディネーターに依頼が届く仕組みです。

フードコーディネーター協会の会員になると、その他にも特典がいろいろ! 受験を考えている方に役立つ情報も満載なのでぜひチェックを!

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