5カ国語習得の秘訣とは?天才サーファー・五十嵐カノアに聞いた【気になるあの人を深堀り】
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【気になるあの人を深堀り~五十嵐 カノア編~】
パリ五輪出場権を獲得する一方で、ハーバード大学の経営大学院であるハーバードビジネススクールで勉学にも励むプロサーファーの五十嵐 カノア選手。アスリートと大学院生の二刀流を叶えるカノア選手の考え方や習慣を探る。
語学習得に向けて勉強に励んでいる人も多いはず。
プロサーファーとして海外を転戦しているカノア選手は、5カ国語を話すペンタリンガルとしても有名。どのように語学を習得したのか、そのコツを教えてもらった。
お話を伺ったのは……
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第2回【5カ国語習得の秘訣】……今回はコチラ
第3回【時間を無駄にしない秘訣とは】……公開中
第4回【カノア流プレッシャー克服術】……公開中
第5回【オリンピアン&ハーバード学生の朝食】……公開中
カノア選手にとって、一番難しい言語は?
カノア選手が習得しているのは、英語、日本語、スペイン語、ポルトガル語、フランス語。
だが本人は、「5カ国語じゃなくて、4カ国語かな。今、フランス語は勉強中で、聞き取りは100%分かるんだけど、たまに言いたいことがちゃんと出てこないので、まだ『話せる』というだけの自信はないですね」と謙遜する。
日本人両親の元に生まれ、カリフォルニア在住と聞けば、メインは日本語か英語、と思いきや、なんと一番使うのはポルトガル語だという。
「ポルトガル語を話す友達が子どもの頃から多かったのもあるかな。
サーフィン仲間と話すときや、WhatsApp(ヨーロッパ版LINE)でのやり取りは全てポルトガル語ですね」(五十嵐 カノアさん。以下同)。
家族や日常生活での会話は英語。その次に多いのはスペイン人の友人も多いためスペイン語。そして一番難しいのは「日本語ですね」と苦笑する。
だが、難しい単語が次々と飛び出す程に習得度は高い。これ程までに多言語を操る秘訣は一体……。
語学もサーフィン競技も大切なことは一緒
5カ国語をどのように習得したかというと、やはり実践あるのみという。
「とにかく喋ることですね。
フランス語を習得するときにDuolingoという語学アプリも使ってみましたが、やっぱり僕には実践が向いているみたいで。
さっきフランス語はまだまだ、と伝えましたが、フランス人の友達が周りにあまりいないこともあり、勉強が思うように進まないんです。
話すチャンスを増やすために、まずは友達をつくりたいな、と思ってます」。
単語は合っているのか、文法は間違ってないか。そんな心配から、なかなか会話に踏み出せない、というのはよくあること。
だが、「分からなくても、トライすることが大切」とカノア選手は言う。
「競技も語学も同じ、ネバーギブアップの精神です。間違えても、恥ずかしくても、トライするしかない。
もしかしたら変なことを言って、周りに笑われるかもしれない。でも、それは仕方のないこと。
それでも勇気を持って頑張って話しているんだ、ということを伝えていけば、周りにサポートしてもらえるし、それが一番早く成長できるコツだと思っています」。
分からない単語に出会ったとき、カノア選手はどうする?
また、単語を聞き取れないときは、想像をすることも大切だという。
「日本語でも全然知らない言葉をたくさん聞きます。
そんなときは、前後の単語や文脈、相手の声のトーンで、なんとなく自分なりにジャッジ。
大切なのは、それに対して、自信を持って答えること。
自信を持って答えれば、分かっていなくても会話はスムーズに進むし、スルーするよりも早く習得できる。
できなくても自信を持ってトライして!」
失敗しても失うものはない。カノア選手のアドバイスのように、臆せずトライして、実践力を身につけよう。
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撮影=佐野 美樹
取材・文=林田 順子