英語力は? 待遇は? CA採用の裏側をCA芸人・CRAZY COCOに聞いた!
インタビュー #気になるあの人を深堀り この記事をあとで読む
【気になるあの人を深堀り~CRAZY COCO編~】
外資系CAや英語コンサルタントなど、英語に携わる数々の職種を渡り歩いてきた、芸人のCRAZY COCOさん。日本生まれ、日本育ちの彼女に英語習得の極意を聞く。CA時代のマル秘トークも!
27歳のときに、世界トップクラスのエアラインとして知られる外資系航空のCAに転職した芸人のCRAZY COCOさん。
今記事では、採用試験の中身や外資系航空会社の待遇など、知られざる“CAのアレコレ”を語ってもらった。
お話を伺ったのは……
CRAZY COCOさん
1986年生まれ、大阪府出身。吉本興業所属の芸人。27歳で、新卒で入社したタオル系商社から外資系航空のCAへと転身。複数の職を経験後、2021年よりお笑いの世界へ。「東京CAと関西CAの違い」「外資系CAあるある」など、自身の経験を生かしたCAネタで大ブレイク。現在は、ラジオ番組『SCHOOL OF LOCK!』(TOKYO FM/JFN 全国38局ネット)にレギュラー出演。著書に『元CA芸人 CRAZY COCOの夢へのフライト直行便』(ヨシモトブックス)がある。インスタグラム:@crazycoco0906 X:@CRAZYCOCO2021 YouTube:CRAZY COCOチャンネル
この記事の連載
【非ネイティブからの脱却術】
【外国人と仲良くなる秘訣】
【CA時代のマル秘トーク】……今回はコチラ
【これから役立つ資格はコレ!】……Coming Soon
【CRAZY COCO流時間術】……Coming Soon
倍率40〜50倍の採用試験に合格!
外資系航空でCAとして働いていた友人の存在がきっかけとなりました。
オーストラリアの留学時代に仲良くなった友人なんですが、当時は“ガイ”という名前の先生を、“ゲイ”先生と言ってしまうぐらいド天然だったんです(笑)。
当時私は商社に勤めていて、会社帰りに彼女と久しぶりに会うことになって。
大阪のヒルトンホテルでフライトの帰りの彼女を待っていたら、外国人クルーと英語で話しながら、リムジンバスから降りてきた、キラッキラの表情の彼女を見てビックリ……。
「えっ! 格好いいっ!」ってなって、もう電流が走りました。
さらに、その輝きを放っている友人が、「COCOちゃん、オーストラリア留学のときの明るいオーラがなくなってる。外資系航空の雰囲気がCOCOちゃんに合ってるから、CA試験を受けてみなよ」ってアドバイスをくれて。
ちょうど、希望する外資系航空のCA採用が2年ぶりに再開するタイミングだったので、とりあえず受けてみたんです。
1回目は落ちて、その半年後の試験に受かりました。
たまたま日本人クルーをたくさん採用していた時期だったので、運が良かったんだと思います。
2回目は1回目の反省を生かして、しっかり準備をして臨めたのも大きかったです。
倍率はめっちゃ高くて、年によって変わりますが、300人のうち10人しか受からないこともあります。
ちなみに、300人というのは書類審査に通った人たちなので、応募者数も含めると平均して40〜50倍の倍率はあるかと。
CAの採用試験の実体
まずは履歴書と志望動機などを伝えるカバーレターを送って、書類審査に通ったら、5分程の簡単な面接に呼ばれます。
学生や社会人時代の経験を主に質問されるんですが、例えば、「会社で〇〇のトラブルが起きたらどう対応しますか?」などといった質問も。そんなとき、「自力で頑張ります!」などと答えると落とされちゃう。
CAはチームワークで成り立っているし、いろんな国の人と関わる職業なので、そういったCAの環境を想定した回答が求められるんです。
この第1弾面接に通過すると、次に待ち構えているのは本格的な面接。10時から18時ぐらいまで続くオーディションのような試験です。
試験の順番はそのときどきで変わるんですが、私の場合は、最初に他己紹介を行いました。隣にいる人とペアになり、その人のプロフィールを英語で紹介するんです。
事前に準備できない他己紹介なので、リアルな英語力がジャッジされます。
他己紹介が終わったら、次はグループディスカッション。10人1組になり、1つのテーマについてチームで議論がスタート。
例えば、「10匹の犬と1人の子ども、あなたはどちらを助けますか?」というお題が出たとします。
大概、「1人の子どもを救う」といった答えにまとまると思うんですが、ここでみんなの意見に同調するだけの人は落とされます。
逆に、「両方とも哺乳類だし、命に重さをつけるのは違う!」というように、自分の意見を言える人は、勝ち残ってた印象がありますね。
バランス感覚も見られているんでしょうね。
グループディスカッションの次に英語の筆記テストを受けて、もう一度グループディスカッションをに臨んだら、最後に大きな会議室に移動。
現役CAが仕事の魅力を語る動画なんですが、トップクラスの外資系航空会社らしいエピソードが満載で、これを見たらもう入社したくて仕方なくなります(笑)。
それで、動画が終わったら、急にクイズタイムがスタート(笑)。
「この夏、新たに就航する都市はどこ?」「CEOの名前は?」といった問題が次々と出されるので、早押しクイズみたいに手を挙げて答えるんです。
正解だったら、「Congratulation!」となり、企業動画が入ったUSBをもらうことができます。
ここまでが本面接で、さらに1カ月後に最終面接を受け、内定という流れでした。
企業研究ですね。
私は「これでもか!」っていうぐらい調べていたので、前述のクイズタイムでもすぐに答えることができました。
応募者がたくさんいる中で、英語のレベルに差がないとしたら、やはり熱意がある人を選ぶと思うんです。
志望の航空会社のニュースをくまなくチェックしたり、経験者のYouTubeを参考にしながら、試験に臨むのが良いと思います。
レベルが違う外資系CAの待遇
もうレベルが違いました。日本で働いていた頃よりも2倍近く給与がアップ。
基本給プラスどれだけフライトを担当したかで月給が決まるんですが、例えば日系航空会社だと、月80時間程が平均フライトだとしたら、私が働いていた外資系航空会社は120時間ぐらいフライトします。ですので、+アルファのフライト給が大きかったですね。
さらに、フライト先では1日3食の食事代が現地通貨でもらえますし、会社所有のプールとジム付きマンションの部屋を無償で借りることができるので、給料にあまり手をつけずに過ごしていました。
あとは、会社のライセンスを提示すると、レストランやホテルが半額で使えたので、最初の1年は豪遊していました(笑)。
当時を振り返ると、会社がスゴいだけで、調子に乗ってたなと思いますが。
メリットは、いろんな国に行けることですよね。
航空会社で働いていると、どの会社でも同様だと思うんですが、航空券が安く買えます。自社の航空券だけでなく、他航空のチケットも1割負担でゲットできたり。
あとは、さまざまな国の人と関われることかな。1回のフライトで10カ国以上のお客様やクルーと話せるのは貴重な体験だったなと思います。
デメリットは、外資系航空会社にありがちなんですが、日本人の勤勉性を利用されてしまうことです。
例えば、コールボタン(お客様からの呼び出しボタン)が鳴っているのに、他のCAたちは腰を上げないから、私が対応することが多くなったり……。
「COCOは働くのが好きなんだよね」という皮肉を言われたこともあります。自分の意見をしっかり伝えるようになってからは変わりましたが、何でもハイハイと言っていたら、しんどくなっていたかと。
それと、ヘルニアや航空性中耳炎などの病気で辞める人もたくさんいるので、体のタフさは求められますね。
試験内容から、実際の職場環境まで、余すことなく語ってくれたCRAZY COCOさん。
CAになりたい人や外資系企業で働いてみたい人はぜひ参考に!
この記事の連載
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【CA時代のマル秘トーク】……今回はコチラ
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撮影=河野 優太
文=SUGARBOY