適性検査とは?最新情報とおススメの対策方法を大調査!
学習ノウハウ この記事をあとで読む
就職活動で避けては通れない「適性検査」。適性検査とは、採用時に企業や仕事との相性をはかるために実施されるテストのことで、言語力や数的能力、性格特性など、さまざまな角度からあなたの素質を測定することを目的としています。
突破のカギは「対策」あるのみ! 効率良く対策をし、希望の就職に向けて一歩を踏み出しましょう。
この記事では、適正検査の基本情報と、独自のアンケートから、どのような対策が効果的だったのかなどをお伝えします。
INDEX
適性検査とは?
適性検査の実施方法
適性検査の種類
主な適性検査の種類と特徴
アンケートで分かった適性調査・最新情報
就活生がおススメする適性検査の対策本
就活生が行った適性検査対策
能力検査は対策次第!性格検査は素直に
適性検査とは?
適性検査とは、企業が採用選考の一環として実施するテストで、応募者の能力や性格、考え方などを評価し、その企業の仕事に適しているかどうかを判断するためのものです。
適性検査の検査内容には大きく「性格検査」と「能力検査」があり、企業が導入している適性検査の種類によって両方、またはどちらか一方を測定します。
性格検査
応募者のパーソナリティの部分を把握するための検査です。性格の良し悪しではなく、下記のような資質や価値観、ストレス耐性などの性格的な特徴や行動特性を把握するためのものです。
- 行動傾向: 積極性、慎重性、リーダーシップなど、普段の行動パターン
- 興味関心: 仕事に対する興味関心、価値観など
- ストレスへの対応: ストレスへの耐性、感情のコントロール能力など
能力検査
下記のような、応募者の知的能力を問う検査で、言語力や計算力といった基礎学力の他、論理的思考力や一般常識などがどれくらい身についているかを測定します。
- 言語能力: 国語力、読解力、文章理解力など
- 非言語能力: 数理能力、図形認識能力、空間把握能力など
- 推理能力: 論理的思考力、判断力、問題解決能力など
どのくらいの出来だと通過できるのか、知り合いやWEBなどで情報を集め、事前に把握しておいた上での対策がおススメ。
適性検査を実施する理由
・採用担当者の主観ではなく、客観的な人物評価をするため
・応募者の基礎能力や性格を定量的に測定するため
・他の応募者との比較が容易になるため
適性検査の種類にもよりますが、検査結果からは「問題解決能力」「行動力」「リーダーシップ」「チームワーク」など、書類選考や面接だけでは見極めにくい潜在能力を可視化できます。
企業は「社風や仕事内容に合う人材か」「入社後に活躍してくれそうか」といった観点からその人の適性を見て、雇用のミスマッチを極力防ぐことを期待しているのです。
適性検査の実施方法
適性検査の実施方法はペーパー試験とWEB試験の大きく2つに分けられ、WEB試験は「自宅で受検する形式」と「専用の会場(テストセンターなど)で受検する形式」に分けることができます。
どの方法で受検するかは適性検査の種類や企業によって異なりますが、利便性や新型コロナウイルスの感染対策から、現在は自宅でのWEB試験の割合が上昇傾向です。
SPIだけじゃない! 適性検査の種類
適性検査といえば、SPIが有名ですが、企業によってはSPI以外にもさまざまな種類の適性検査を実施。今回は代表的な適性検査について、その特徴や違いなど詳しく解説していきます。
SPI3
2023年度の利用社数は15,500社、受検者数231.4万人と業界シェアは第1位。SPI3を利用する企業の約67%は中小企業と、企業規模を問わず受検機会は多めです。
能力検査には言葉の意味や話の要旨を正しく理解できるかを問う「言語分野」と、数的処理や論理的思考力を問う「非言語分野」が出題されます。
企業によっては「構造的把握力」や「英語」が出題されることも。
◆実施方法:ペーパー試験、WEB試験
◆検査内容:性格検査、能力検査
玉手箱
SPIに次いで有名なWebテスト。特徴は、短時間で多くの問題を解くスピード感が求められる点です。
「玉手箱III」と「玉手箱I Ver.2」の2種類。「玉手箱III」は知的能力とパーソナリティの両面を測定する試験で、言語、計数の他、英語の問題も出題。「玉手箱I Ver.2」はパーソナリティのみを測定する試験となっています。
◆実施方法:WEB試験
◆検査内容:性格検査、能力検査
TG-WEB
新卒採用向けの適性検査では業界シェア3位の検査です。性格検査の他、能力検査では業務で成果をあげるために必要とされる判断推理力(言語・数理)が主に問われます。
◆実施方法:WEB試験
◆検査内容:性格検査、能力検査
CAB・GAB
CABとGABはともに日本エス・エイチ・エル社から提供されている試験ですが、用途が異なり、まったく別の試験です。
CABとは、Computer Aptitude Battery=コンピューター職適性診断テストの略で、情報処理・システム関連の企業の多くで採用。SEやプログラマーなどIT系への就職を志望している学生の適性を測るためのテストとして知られています。
一方、GABはGraduate Aptitude Battery=総合適性診断テストの略。総合商社や証券会社、投資会社といった高い知能を要する業界で採用されています。
◆実施方法:ペーパー試験、WEB試験
◆検査内容:性格検査、能力検査
その他の適性検査
その他、企業によっては下記のような適性検査を実施しています。
■CUBIC
論理的な思考力や問題解決能力を測ることを重視した検査で、複雑な図形問題や思考実験などが特徴。
■DPI
非認知能力を測ることを重視した検査で、創造性やコミュニケーション能力などを評価。
■V-CAT
適応能力やストレス耐性を測ることを目的とした検査で、シミュレーション形式の問題が出題。
■TAL
リーダーシップやチームワークなどの能力を測ることを目的とした検査で、グループディスカッション形式の問題が出題されることも。
適性検査の種類が多様な理由
各企業が求める人物像は異なり、それに合わせて適性検査の種類も多様化しているのです。
能力検査だけでなく、性格や行動傾向、将来のポテンシャルなど、自社が重視するスキルやポテンシャルの有無がより明確に分かる検査を、企業は選択しています。
就活生へのアンケートで分かった適性検査最新情報
当メディアでは2021年度に就活を行った22年入社の学生を対象に、就活や適性検査に関するアンケートを行いました。
ほぼすべての企業で適性検査を実施している
就活で適性検査を受検した割合を質問したところ、「適性検査を1回以上受検した(受検した割合が0%以外)」と回答した人は合計で87.7%という結果で、ほとんどの人に受検経験がありました。
「選考した企業の6割以上で適性検査があった(受検した割合が60%~100%)」との回答も合計で63.1%と、適性検査を選考で取り入れている企業が多いことが分かります。
自宅での受検が一般的に
受検した適性検査の実施方法についての質問では「自宅のパソコンで受ける方法(57.9%)」の割合が最も多く、先述した「自宅でのWEB受検が主流」を裏付ける結果となりました。
「企業内や説明会会場で受ける方法」と「テストセンター会場に行って受ける方法」は合わせて約30%にとどまり、コロナ禍を経た今、適性検査の受検場所は自宅が一般的となっていくと予想されます。
多くの企業でよく使われている適性検査の種類は?
「玉手箱」はコンサル業界やIT業界が採用していることも多く、2位にランクイン。
3位の「TG-WEB」、4位の「CAB」・「GAB」は拮抗しており、数字に大きな差は見られませんでした。
どの適性検査を受検するかは選考する企業によって変わりますから、企業担当者や、OB/OGの先輩方に確認したり、インターネットなどで調べると良いでしょう。
就活生が行った適性検査の対策方法
インターネットやSNS、スマホアプリなどで情報収集や対策が手軽にできる時代ですが、資格・検定試験のように本を購入して勉強する方はまだまだ多いようです。
最近ではWEB上でも例題や練習問題を見ることはできますが、回答を読むだけでは実際には解けるようにはなりません。
また、書籍にはテストの傾向や対策などもまとまっているため、1冊は購入して実際に手を動かして対策することをおススメします。
使って良かった!就活生がおススメする適性検査の対策本
アンケート回答者から「適性検査のおススメの対策本」としてよく名前が挙がったのは、コチラの2冊。
これぞ王道!適性検査対策本といえばコレ!
就活生の間では「赤本」とも呼ばれている一冊。「SPI3」以外に「玉手箱」や「CAB・GAB」などの対策本もあり、タイトルの「SPI3」の部分には適性検査の名前が入ります。「SPI3」の対策本としてはもちろん、他のシリーズも揃えて対策している人が多数。
「これさえあれば」と就活生から評判!
この2冊以外にも適性検査の対策本は多数出版されているので、書店などで内容を見て自分に合った一冊を見つけてください。
また、対策本の使い方としては「1~2周解いてみて出題される問題とその解法を覚える」「自力で解けるように慣れておく」といったコメントが寄せられました。本番の試験で慌てないよう、実際に手を動かし、問題に慣れておくことが適性検査を攻略する近道。
対策本によっては模擬試験が収録されているので、出題パターンに慣れたら模擬試験に挑戦し、制限時間を意識して時間配分にも慣れるようにしましょう。
適性検査だけで採用・不採用が決まるわけではありませんが、試験結果は少なからず選考に影響します。「もっと準備をしておけば良かった」という悔いを残さないために、適性検査の対策も忘れないようにしましょう。
エントリーシートや面接対策などもあり、やることが多くて就活は大変ですが、1つずつ準備をしていけば満足のいく結果を得られるはずです。
・調査対象:本年就職活動を行った22年入社の学生(男:36.8%、女:59.7% 未回答:3.5%)
・調査方法:WEB上でのアンケート
・調査期間:2021年10月13日(水)~11月2日(火)
※本アンケートは一部の方の意見を集計したものです。就活生全体の傾向を表すものではございませんので、ご了承ください。
「資格de就職」は全ての就活生を応援します。
企業のご紹介だけでなく、オンライン就活のコツ、面接対策のサポートなど、気になることをお気軽にご相談ください。