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IT系の資格は何を取得すべき? おススメの取得順も解説!【はやしかく】

資格・検定特集

IT系の資格は何を取得すべき? おススメの取得順も解説!【はやしかく】

今やどんな仕事でも関わらざるをえない、「IT」という領域。「DX(デジタル変革)」が叫ばれる世の中ではなおのことですね。

そんな中、就職を控える学生や、キャリアアップを考える社会人が気になるのは『IT系の資格・検定で、何を取ればいいの?』ということではないでしょうか。

また、様々な試験がある中で、『どの資格からはじめて、どういう順番で取っていくのが良いか?』についても、時間を無駄にしないために気になるところですね。

そこで今回は、IT系の資格・検定について、『何をどんな順番で取得すべきか?』が、一目でわかるように6つの資格・検定を、おススメ取得順に紹介します。

私自身も、概ね以下の順で取得しました。ぜひ、参考にしてみてください。

①【パソコン検定】
IT入門編の検定と言えばコチラ

まずはじめに取得をおススメするは、「パソコン検定」

「パソコン検定」とされるものは数が多いのですが、主に挙げられるのが以下の3つです。

◆日商PC検定試験(1級~3級・Basic)
<日本商工会議所>
◆P検 ICTプロフィシェンシー検定試験(1級~5級)
<ICTプロフィシェンシー検定協会>
◆パソコン技能検定(1級~6級)
<全日本情報学習振興協会>

いずれも難易度は比較的高くなく、初心者などでもチャレンジしやすいように幅広いレベル設定がされています。就職やキャリアアップといった目的が掲げられているのは各検定で共通ですので、細かい試験内容を確認した上で、取り組みやすいものを選ぶのが良いかもしれません。

受験スタイルは種類によってそれぞれ異なり、例えば「日商PC検定試験」の場合にはCBT試験で、身近な試験会場&都合のいいタイミングで受験できます。

「P検」の場合には、学校での団体受験があるので、通学する学校で受験のチャンスがあれば活かしたいところ(任意の会場での受験も可能)。その他にもパソコン教室などが会場になることが多いです。

特に「パソコン技能検定」の場合は、東京都内でも試験会場が10か所弱と少ないので、近くで受験できるか確認が必要でしょう。「日商PC検定」と「P検定」の試験会場は、東京都内で40か所程度あります。

②【MOS】
オフィスソフトのスキルを試す国際資格!

次段階は、「MOS(Microsoft Office Specialist)」。マイクロソフトが認定するMicrosoft Officeに関する国際資格です。なんだか、カッコいい響きですよね!

Word、Excel、PowerPointといったオフィスソフトの種類別、またオフィスのバージョン別にも区分されており、更にWordとExcelは一般レベルと上級レベルの2つのレベルが用意されています。

専用の試験画面で、実際に各ソフトの機能を動作させる実技試験という形式が非常に特徴的です。このため、模擬ソフトが付いているテキストや、パソコン教室などでしっかり対策をした上で臨んだほうが良いでしょう。

実技試験で使う各機能は、しっかりと対策しておけば十分合格できる内容です。

オフィスソフトの操作方法は自己流になってしまっていることが多いと思いますので、MOSの学習をすると「そんな機能があったのか!」と驚くことも。オフィスソフトを一層スムーズに使いこなせるようになると、勉強や仕事もはかどることでしょう。

さらに、同じOfficeのバージョンで複数の区分に合格すると「MOS Associate」「MOS Expert」といった称号が各ソフトの合格とは別に認定されるので、これを目指してみるのもおススメです。

③【ITパスポート】
国家試験は就職にも役立つ

続いてご紹介するのは、「ITパスポート」です。

「ITパスポート」は『情報処理技術者試験』という経済産業省が認定する国家試験の区分の1つ。「情報処理安全確保支援士試験」を含めると、全13区分あり、その入口にあたります。

合格すると、経済産業大臣の名前入りの合格証書がもらえるのと、国家試験として胸を張って履歴書に書けるのがメリット。

「ITパスポート」というくらいですので、コンピュータや、セキュリティなどITそのものについての知識はもちろんですが、ITを活用する仕事の場について、組織やコンプライアンスといった事も学べます。

ITといいつつ幅広い社会人基礎知識を得られるというのは、少し意外かもしれません。このため、ITに触れることが少ない方にも非常に有益なのです。

企業が内定者向けに入社前の取得を推奨したり、取得費用の支援を行うなど、しっかりと評価してもらえるIT系資格はこの「ITパスポート」辺りからかもしれません。

試験はCBT形式で、試験スケジュールも幅広く設けられているので、都合の良いタイミングで受験が可能です。

▲実際にCBTを予約してみた!「日本の資格・検定」スタッフブログはこちら

行政主催で行う講座や、企業内研修などで私が講師を務める際には、全講義時間数としては20時間弱というものがほとんど。ITにどのくらい親しんでいるかにもよりますが、早ければ勉強開始から1か月以内でも取得が可能です。

④【情報セキュリティマネジメント】
セキュリティ分野を深堀り

「ITパスポート」の次に位置付けられるのが、「情報セキュリティマネジメント」です。

「ITパスポート」は社会人共通の基礎知識的な位置付けなのに対して、「情報セキュリティマネジメント」はシステム利用者側のリーダー的な位置付けにレベルアップ。

このため、コンピュータの仕組みや組織など、「ITパスポート」で学ぶ基礎的な内容は分かっていることを前提とした上で、セキュリティを軸にして各分野を深掘りした内容になります。「ITパスポート」に合格した上で、続けて学ぶとスムーズに進められるでしょう。

試験内容も、「ITパスポート」よりは少し難しくなり、知識を中心に問う択一問題だけではなく、事例を元にそこで発生した事故の手口が何に当たるか、どんな点が原因になってしまったかなど、具体的な問題にも対応できるようにする必要があります。

⑤【基本情報技術者試験/応用情報技術者試験】
ITエンジニア向け試験の王道

「ITパスポート」や「情報セキュリティマネジメント」は“ITを利用する側”をターゲットにしているのに対し、ここからは『情報処理技術者試験』区分となり、ITの専門家向けの資格になっていきます。

その中の入口に位置するのが、「基本情報技術者試験」「応用情報技術者試験」

内容としては「ITパスポート」でも学ぶようなコンピュータの仕組み等が範囲なのですが、難易度が高くなるので同じものと考えてはいけません。

試験時間も長くなり、「応用情報技術者試験」では午前&午後ともに2時間半、合計5時間の試験時間となります。ここまで来ると、完全にITに関連する仕事についている方向けとなるでしょう。

⑥【高度情報処理技術者試験】
IT系試験の仕上げステップ

先述の「基本情報技術者試験」や「応用情報技術者試験」の先に位置づけられる各分野別のスペシャリストが、『高度情報処理技術者試験』と呼ばれる区分です。

『高度情報処理技術者試験』区分の「ネットワークスペシャリスト」「データベーススペシャリスト」「エンベデッドシステムスペシャリスト」、そして「情報処理安全確保支援士」という4つの試験に関しては、それぞれ4つの科目から構成されており、1日がかりで全科目を合格する必要があります。

また、マネジメント系と呼ばれる「システムアーキテクト」「プロジェクトマネージャ」「ITサービスマネージャ」「ITストラテジスト」「システム監査技術者」試験については4科目の他に、2時間で書き上げなくてはならない論文も課され・・・、コレが非常に大変です。

難易度が上がりますが、会社によっては取得時やその後も継続する手当てを支給するケースもあり、ITに関わる仕事をするならば目指してみてもいいかもしれません。

「システム監査技術者」はなかなか難しく、私は3度めで合格を手にしました。

特に、「システム監査技術者」は最難関とされ、受験者や合格者には40歳を超える方も多く、他の区分を制覇したベテラン向け試験といった感じになっています。


この他にも、AmazonのAWSやMicrosoftのAzureなど各種のクラウド基盤や、Oracleなどのデータベースについては、各ベンダーが独自の資格制度を設けています。

特定の製品に関する仕事に就く場合にはこういった資格についても調べてみてください。

IT系の資格・検定には、取り組みやすいものから非常に難しいものまで、幅広い種類・レベルがあります。まずは簡単に取り組めるものから、徐々にステップアップしてみてください。

文=林 雄次

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林 雄次さん
大手企業にてITエンジニア職を経験後、IT活用&DX推進に注力する新世代の社労士・行政書士として独立。企業の働き方改革や業務改善、IT導入などを支援する「デジタル士業」として活躍。また、その他の士業を含む300以上の資格を持ち、「資格ソムリエ」としてさまざまなメディアに出演中。
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