【祝「社労士」登録】2年の実務を経て夢を実現!山中綾華さんに聞く、挑戦と未来
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ドラマーとして活動しながら、「社会保険労務士(以下、社労士)」の資格取得に挑戦してきた山中 綾華さん。試験合格後も実務経験を積み、このたび晴れて「社労士」登録が完了した(※)との報せが。音楽と社労士という2つの道を歩む山中さんに、実務を通じて得た学びや、今後の展望、そして挑戦を続ける人へ伝えたいメッセージを伺いました。
※「社労士」の資格を有する者が社労士になるには、全国社会保険労務士会連合会に備える社労士名簿に登録を受けなければなならない。登録には「社労士」試験に合格していることに加え、2年以上の労働社会保険諸法令に関する実務経験が必要。
この記事の連載
◆元ミセス・山中 綾華が「社労士」になったワケ
◆勉強で心が折れたときの回復法
◆「単語がなかなか覚えられない」の解決法
◆「社労士」合格前から事務所で働きだしたワケ
◆「社労士」山中 綾華が描く「これから」・・・今回はコチラ
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2年の実務を経て、待望の社労士登録完了
社労士バッジを付けた山中さん(本人提供)。
──「社労士」の登録が完了したそうですね。おめでとうございます! お気持ちをお聞かせください。
ありがとうございます。無事に10月1日付で社労士登録が完了し、晴れて社労士としての肩書きをいただきました! 心からうれしい気持ちでいっぱいです。
これから新たなスタートを切り、より一層気を引き締めて、全力で取り組んでいきます!
チームをまとめるリーダーとして感じていること
──山中さんは2022年に1回目の試験に不合格となった直後から社労士事務所で働きはじめたということですが、今も同じ事務所で働いているのですか?
はい、今も同じ事務所に所属しています。最近はリーダー的な立場として、後輩の育成やサポートを任せてもらえるようになってきました。私が指導してもらったときと同じように、業務上でのミスを見つけても、ただ指摘するのではなく「なぜ間違ったのか」を一緒に考えることを大切にしながら仕事に取り組んでいます。
──まさにチームプレーですね。
そうなんです。リーダーになってから、音楽活動の経験が活きているなと感じます。バンドも1人では成り立ちませんし、特にドラマーはステージの全体を見渡しながら支える役割。事務所でのリーダー役と重なる部分が多いんです。
社労士としての仕事のやりがいと今後
──改めて、社労士の魅力ややりがいはどんなところだと感じていますか?
働く人の負担を減らせることに、大きなやりがいを感じています。会社の中には、残業代が正しく支払われていなかったり、休憩がきちんと取れていなかったりと、知らずに無理をして働いている方が少なくありません。そうした状況を見直し、休憩を確保できるようにしたり、有給休暇の取得を勧めたりすることで、労働者は働きやすくなり、結果的に会社にも良い影響が返ってきます。
また、事務所の代表に提案し、実際に職場環境を改善できるのも大きなやりがいです。まだ「長時間働くことが正しい」と考える風潮も残っていますが、実際にはきちんと休みを取ったほうが効率が良い場合も多い。そうした価値観を変え、より良い働き方を広められるのが、この仕事の魅力だと思います。
──ゆくゆくはご自身の事務所を開設したいという展望もあるのでしょうか?
資格取得を目指した当初から、独立開業を目標と考えていました。ただ、今は尊敬できる社労士事務所の代表のもとで学びながら経験を積む準備期間であり、今回の社労士登録は、その過程において重要な転換点になったと感じています。
──具体的に「何年後に開業!」というのは決めていますか?
とくに「いつまでに」という具体的な時期はまだ決めていません。今の自分にはまだ足りない部分も多いので、日々勉強を重ねながら力をつけているところです。
ありがたいことに、現在は職場の社労士事務所の代表の近くで学べる環境に恵まれているので、今の経験を糧に、しっかり準備をして独立へ踏み出したいと思っています。
音楽活動の経験が社労士としての強みに
──これまでの実務経験や学びを通して、ご自身ならではの強みはどこにあると感じていますか?
社会人としてのキャリアが浅いことを、コンプレックスに感じることもありましたが、今は逆に、音楽活動という異なる世界を経験したことは強みになっているなと感じます。
一般企業の枠組みから少し離れた価値観を知っているからこそ、個人や小規模事業者に寄り添える視点があるのではと思うんです。
──社労士事務所で働き、現場を経験して行く中で、考え方も変わりましたか?
もともと私はわりと真面目な性格で、「ここは直したほうがいいですよ」とはっきり言える社労士になろうと思っていたんです。でも実際に現場で仕事をしていくうちに、それがすべての人に合うわけではないと気づきました。
──というと?
最初は「ルールを守らないのは悪いこと」と思っていましたが、実際には「知らなかっただけ」というケースも多い。たとえば労災で補償されることを認識していなくて、有給を使うように社員に伝えてしまっていたり。そういう“知らなかった”を解消する存在でありたいと思っています。
社労士・山中 綾華が伝えたいこと
──資格をキッカケに、大きくキャリアチェンジした山中さんのキャリアは、多くの人にとって励みになると思います。最後に、挑戦を考えている人にメッセージをお願いします。
私自身、音楽一筋だったところから社労士を目指し、こうして登録までたどり着けました。だからこそ伝えたいのは、「自分の可能性を、自分で決めつけないでほしい」ということ。
「これしかできない」と思い込むのはもったいない。興味を持ったことには積極的に挑戦してみたほうが良い。今回の私の歩みが、少しでも誰かの背中を押すきっかけになればうれしいです。
お話を伺ったのは……
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撮影=宇高 尚弘
文=堀池 沙知子