得意料理の具だくさん味噌汁で身体が変わった!食を味方につけたシーホース三河・西田公陽選手が「アスリートフードマイスター検定」に体当たり挑戦
インタビュー #トップアスリートに学ぶ この記事をあとで読む
Bリーグの強豪・シーホース三河(以下、三河)所属の西田 公陽選手。前回のインタビューでは、「本番の緊張を武器に変えるメンタルのととのえ方」を明かしてくれた。
今記事では、ベストコンディションを作るための食生活に焦点を当てる。
記事後半では、「栄養についてもっと勉強したい」と語る西田選手が、アスリートのパフォーマンスを支える知識を問う「アスリートフードマイスター検定」の問題に挑戦! コート上とは一味違う素顔が覗くクイズ実況もお届けする。
【トップアスリートに学ぶ「強さ」の理由|プロバスケ選手編】
制限時間の中で最適解を導く「判断力」。 技術が無意識に出るまで反復する「継続力」。 そして、プレッシャーの中で結果を出す「実践力」。プロバスケ選手が日々磨いているこれらのスキルは、資格取得やスキルアップを目指す“まなびビト”も共通して獲得したい重要な要素だ。トップアスリートのアプローチからその極意を学ぶ。
得意料理は具だくさん味噌汁。食生活を変えて、パフォーマンス向上
アスリートが本番で最高のパフォーマンスを発揮するために、トレーニング、休養、栄養のバランスが重要なのは言わずもがな。
西田選手も、プロという厳しい環境に飛び込んだ当初、そのバランスを維持する難しさに直面した1人だ。「1年目は体重が落ちるなどコンディション調整に苦労しました」と当時を振り返り、あらためて食の大切さを痛感したと語る。
兄で、シーホース三河のエースである西田 優大選手が、コンディショニングコーチの指導のもと、食生活を変えたことでパフォーマンスが劇的に向上したのを目の当たりにしたことも、食への探究心を深めるキッカケになったそう。
「もともと自炊はしていて、料理は好きです。兄の優大ほどストイックではないですが、チームの管理栄養士に相談しながら、コンディション維持を意識して食材を選ぶようになりました」(西田選手。以下同)。
日頃から野菜をたっぷり摂るように意識しているという西田選手だが、定番かつ得意料理は味噌汁だという。
「ほうれん草や玉ねぎなどの野菜を放り込んで、具だくさんの味噌汁にするんです。おかずは豚肉が好きなので、野菜炒めなどの豚肉料理が多いですね。そこに納豆とヨーグルトをプラスします」。
野菜たっぷりの汁物に、良質なタンパク質、さらに発酵食品まで揃った、アスリートとして見事な栄養バランスだ。さらに翌朝は、残った味噌汁にうどんを入れて、味噌煮込みうどん風にするなど、「時間をかけなくても、栄養をしっかりと取れるように」という工夫も。
食事を見直したプロ2年目は、「体重の増減もほとんどない。練習量を上げても、疲労が残りにくくなりました」と成果を実感しているそう。
実体験を踏まえて、「アスリートフードマイスター検定」に挑戦!
自己流の自炊だけでも確かな変化を感じたからこそ、「もっと専門的な栄養の知識があれば、さらにパフォーマンスを上げられるのではないか」と次なるステップへの意欲が湧いているという。
そんな彼にうってつけなのが、食事を通してアスリートのパフォーマンスを最大化する知識を学ぶ「アスリートフードマイスター検定」だ。
今回は例題をクイズ形式で出題し、挑戦してもらった。コート上さながらの負けず嫌いを発揮したり、正解して無邪気に喜んだりと、素顔が覗くリアルな挑戦の様子をお届けする。
①おにぎり ②ゼリー飲料やジュース ③バナナ
まずは、手始めとしてバスケットボール選手に身近な問題を出題するも、「これって、正解はあるんですか?」といきなり不安顔を見せる西田選手。
悩んだ末に、「ハーフタイムにゼリーを食べる」という自分自身の習慣を踏まえ、「②ゼリー飲料やジュース」と回答し、幸先よく正解。
ちなみに「おにぎりやバナナは1時間半前に食べますね」とのこと。
続いては、アスリートの大敵、怪我に関連する問題だ。
①鉄分 ②ビタミンB群 ③ビタミンC
「②か③だと思うけど……。当てずっぽうで、②ビタミンB群!」と答えるも、正解は惜しくも「③ビタミンC」。
「そっちか……」と苦笑いを浮かべつつ、「そういえば、『栄養、睡眠、ビタミンC』って、東海大学時代によく言われていました」と当時の教えを思い出し、腑に落ちたよう。
最後の問題はアスリートに欠かせない持久力について。「よし、最後は当てて終わろう!」と気合を入れ直す。
①リンの過剰摂取に注意する ②ナトリウムが不足しないこと
③日ごろから継続的に鉄の摂取を意識する
ところが、気合とは裏腹に難易度がグッと上がった問題を前に、「えっ!? リンってなんだっけ?」と馴染みのない栄養素の出現に困惑!
それでも諦めずにじっくりと考え、消去法で「③日ごろから継続的に鉄の摂取を意識する」を選択。なんとか正解をもぎ取った!
「よし!」と笑顔が弾けるも、持久力には自信がないと苦笑する西田選手。
「小中学校の頃、マラソンはだいたい最下位でした。1人だけ汗ダラダラで、全身から湯気を出しながら走っていましたから(笑)。プロになった今は、あの頃に比べたら克服しましたけど、今も持久力は課題だと認識しています。トレーニングだけじゃなく、鉄の摂取も心がけようと思います」と、早くも学びを生かす気満々の様子だ。
実家はきゅうり農家ながら、「実はきゅうりの後味が苦手」という意外な一面も。
今回西田選手が挑戦した「アスリートフードマイスター」は、スポーツのための食事学を体系的に学ぶ資格。自身や家族の健康管理に活かせる基礎的な3級から、指導者向けの2級、トップアスリートをサポートするプロレベルの1級まで、3段階のコースが設けられている。
入門編である3級の例題に挑んだ西田選手は、「難しい!」と苦戦しながらも2勝1敗の好成績を収め、「もっと食事や栄養について勉強してみたくなりました」と、すっかり学ぶことへのスイッチが入ったようだ。
基礎的な内容でありながらその奥深さを知り、自身で食事を管理する難しさを痛感するほどに、これまで美味しい料理で支えてくれた両親への感謝もより一層強くなっているという。
西田選手は3兄弟で、皆プロバスケットボール選手。「僕が小学校5、6年生の頃、家で焼肉をしたときは、お米を7合食べました。3歳年上の兄・優大と『同じ量食べたい』と張り合っていたんです。今、自分がアスリートとして自炊をするようになって改めて、当時の両親は本当に大変だっただろうなと思いますね」と実感を込めて語ってくれた。
今回の挑戦資格:「アスリートフードマイスター」
2010年に誕生して以来、スポーツ愛好家やアスリートを支える家族から絶大な支持を集めるこの資格。これまでに累計23,000人以上が受験している。
受験層は、アスリート本人はもちろん、「部活を頑張る子どもを応援したい」という親御さんも多く、「日々の献立の選び方が劇的に変わった」「試合後半でもバテない身体づくりのコツがわかった」と実感する声も多いのだそう。
アスリートフードマイスター協会の公式講座を通信や通学などで受講したのち、修了試験に合格すると取得となる。
「少しでも「自分や家族のスポーツライフを食でサポートしたい」という気持ちがあれば、ぜひ公式サイトを覗いてみて。
自身の原点である家族の食卓に感謝しつつ、プロの壁を乗り越えるために自ら食と向き合ってきた西田選手。今回の挑戦を経て、栄養に対する探究心はさらに深まったようだ。
自らの身体を知り、勝つための知識を吸収しようとする姿勢こそが、タフなプレーの原動力となっている。
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撮影=小松 顕一郎
文=山田 智子











