昨年に引き続き、2021年に注目やニーズ拡大が期待される資格・検定を、資格スクール大手2社「LEC東京リーガルマインド」と「資格の学校TAC」の協力のもとに大予想!番付ランキングとして一挙公開します!
新型コロナウイルス感染拡大という未曾有の事態に見舞われた2020年は、ビジネスの面でも生活の面でも大きな変化の年となりました。まだまだ油断できない毎日が続きますが、「不安な時代だからこそ資格が欲しい」という方や「家で過ごす時間が増えたから資格取得にチャレンジしたい」という方も少なくないのではないでしょうか。
ぜひこの番付表や、LEC・TAC両校の総括コメントをチェックして取得したい資格を探してみてくださいね。
横 綱
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公務員
公務員の地位は法律で保障され、民間企業と比べて非常に安定しています。そのため長期的な視野に立った仕事、ライフワークと呼べるような一生をかけた仕事を成すことも夢ではありません。やりがいの大きさと安定性、そして高い自由度。これを同時に満たす仕事は公務員しかない、と言っても過言ではないでしょう。
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日商簿記検定
ビジネスパーソンにとって必須といえる会計知識を効率的に習得できるため、社会的に高い信頼と評価を受けている日商簿記検定。初級から3級、2級、1級のステップがあり、毎年40万人以上が受験していますが、2020年12月から従来のペーパー試験に加えてCBTでの試験も始まり、今後更なる試験規模の拡大が予想されています。
大 関
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社会保険労務士(社労士)
社労士は、働き方改革をはじめ、ワーク・ライフ・バランス、年金問題など現代のさまざまな重要課題に取り組むスペシャリストです。厚生労働省所管の労働・社会保険に関する国家資格で、働き方改革の担い手としてますますの活躍が期待されています。合格後の働き方としては、独立開業や企業内社労士、また社労士事務所・行政機関での勤務など多岐に渡ります。
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中小企業診断士
経営コンサルタントでは唯一の国家資格で、経営戦略や組織・人事、マーケティング、財務会計、生産管理、IT、法務など幅広い知識を習得できることから日本版MBAとも呼ばれる人気資格です。また診断士と学習範囲が類似する企業経営アドバイザー(企業と地域社会に寄り添う実践型コンサルタント)もおススメの選択肢の1つといえるでしょう。
張出大関
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経営心理士
経営心理士は、あらゆる士業に必要な知識を得られるとしてメディアにも注目され、人気超急上昇中の資格です。人の心・感情の性質に基づいて人を育てる力、営業・マーケティング力、組織を成長・拡大させる力を身に付けることができます。また、経営や人材育成の指導やコンサルティングに活かすこともでき、AI時代に負けない経営参謀を目指す方にもおススメです。
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ファイナンシャル・プランニング技能検定
お金に関する6つの分野の知識を使って、個人の資産運用の設計やライフプランニングを行う専門家であるFPは、コロナ禍において家計を振り返るシーンが増えたことから注目度が増しています。節約や投資、住宅などの不動産所得から、老後対策、相続対策まで、幅広い場面で活用できる知識が得られるため高い人気があります。
関 脇
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キャリアコンサルタント試験
2016年4月に国家資格化され人気上昇中の資格。人生100年時代の到来や、AIの進展、副業・兼業解禁などの社会背景のもと、近年、人々の仕事観にも変化が現れています。各個人が、多様化する働き方・学び方の中から「自分らしく生きる」選択をし、キャリアを形成する必要があります。それをサポートするのが、まさにキャリアコンサルタントです。
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情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験
IT系としては唯一の国家試験です。求められるスキルに応じて12種類の情報処理技術者試験と情報処理安全確保支援士試験の計13種類の試験が実施されており、毎年多くの方が受験しています。特にコロナ禍以降リモートワークが推奨される中、ITリテラシーを効率的に身に付けられるITパスポートや基本情報技術者試験が注目されたほか、自身の業務に応じた上位の試験を目指す方も増えています。
小 結
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賃貸不動産経営管理士
国家資格となることが予定され、受験者数が急上昇中の注目資格です。賃貸不動産経営管理士は、賃貸住宅の管理を専門とする唯一の資格で、賃貸管理業に従事する方はもちろん、賃貸物件のオーナーや不動産投資を検討されている方などにもおススメです。
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公認会計士
会計監査のプロフェッショナル、それが公認会計士です。独占業務である財務諸表監査をはじめ、財務・経理、株式公開支援、会計コンサルティングなど業務は多岐にわたります。難易度が高い資格ではありますが、近年の合格率は上昇傾向であり、なにより社会的地位が高く、将来性・安定性も抜群であることから改めて注目されています。
前 頭
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土地家屋調査士
不動産登記の「表示に関する登記」をお客様の代わりに申請することを主な業務とし、受注単価が100万円超となることもある高度な専門資格です。市場・ニーズが拡大する一方で、資格登録者全体の約半数を60代以上が占めるなど、年齢層が高まって従事者が減少している今、仕事の獲得もしやすく穴場の職業といえるでしょう。
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社会保険労務士(社労士)
リモートワークが推奨され、働き方が大きく変化しつつある中、社会保険労務士の役割は更に大きくなっています。人事や労務管理、社会保険のエキスパートとして、企業内において労働環境や雇用形態の多様化などに応じた的確な人材活用を支援するのはもちろんのこと、独立開業という選択肢を見通せることからも人気が高い資格です。
同
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宅地建物取引士(宅建士)
宅建士は毎年20万人以上が受験する人気の定番資格です。「不動産取引に関するプロフェッショナル」として、宅建業はもちろん、不動産投資を行う銀行や証券会社といった金融業界や新規出店を計画する小売業など、不動産業界以外でも活躍できる資格です。人が生活する上で住宅がなくなることはなく、これからも必要とされる資格として人気が続くでしょう。
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宅地建物取引士(宅建士)
不動産の売買や賃貸物件のあっせんの際に、専門知識を有さないお客様に重要な説明を行うという独占業務を持つ、不動産取引の専門家の資格です。宅建業者の事務所には一定数の宅建士を設置しなければならないという設置義務が法で定められており、安定したニーズがあることから毎年20万人以上が受験する、まさに最大規模の国家資格です。
同
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中小企業BANTO認定試験(R)
中小企業の将来を担う経営管理スキルが身に付く、中小企業庁後援の試験です。会計・財務の知識を軸としつつ、法律・コミュニケーションなどの知識を幅広く備えて中小企業の健全な成長に貢献できる専門人材を養成することを目的としています。合格者はまさに、中小企業の「番頭さん」となることができるでしょう。
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賃貸不動産経営管理士
賃貸住宅に関する専門知識を持つ専門家であり、年々賃貸住宅が増加する現在、その活躍が期待されるのが賃貸不動産経営管理士です。賃貸不動産管理の重要性は賃貸住宅のニーズの増加とともに高まっており、2020年の受験申込者が前年と比べて約4,000人も増加するなど、その注目度の高さがうかがえます。
同
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基本情報技術者試験
情報処理技術者試験の1つで、SEの登竜門ともいわれているIT業界定番の国家試験。ITパスポートが「ITを利用する側」に向けられた資格であるのに対し、基本情報技術者試験は「IT技術を提供する側」向けの資格です。受験資格などの制限がなく、文系出身者でもこの資格に取り組んでエンジニアになったという方もいます。IT業界への就職・転職に有利となる資格です。
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電気工事士
電気設備の工事・取扱の際に必要な国家資格です。一種と二種の区分があり、二種では一般住宅や小規模な店舗・事業所など、600V 以下で受電する設備を扱うことができます。手に職をつけられる資格であるだけでなく、セルフリノベーションの際に電源設備を取り扱えることになるため、個人として取得するケースも見られます。
同
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外国人雇用管理主任者
100年後、少子高齢化が進む日本の人口は今の半分以下、4,000万人程度になるという統計もあり、日本経済を支える労働力の確保が必須となっています。「外国人雇用管理主任者」は、外国人雇用についての専門知識を身に付け、外国人雇用に関するトータルサポートができる人材の育成を目的として設立された資格です。
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年金検定
年金検定は公的年金給付や公的医療制度に関して、専門的かつ実務的な知識や能力を身に付けていることを証明する、誕生して間もない新しい検定です。年金や医療保障についての頼れる相談者になることができます。これまで2級のみの実施でしたが、2021年から1級の実施も始まるため、更なる受験者の増加が予想されます。
総 括
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2020年のコロナ禍を受け、2021年にはこれまで課題とされてきた雇用制度の変化、ワーク・ライフ・バランス、AIの発展、労働人口問題などがより加速し、それを受けて士業の業界全体でも柔軟な対応が求められるようになるのではないかと考えています。
それを考慮したうえで、定番の資格・試験はもちろん、これからブレイクが予想される資格や、市場のニーズが高まっている資格、ニッチだけれど確実なニーズが存在している資格を含めて、予想しました!
皆さんも、新年を機に新しい学習にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
LEC執行役員 唐沢隆弘
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この番付は2020年1月~11月の資格の学校TACへの資料請求件数と、のべ受講者数をもとに、試験制度や難易度、時勢などを踏まえ、TAC番付編成委員会が独自に編成したものです。
2020年はコロナ禍に見舞われ、社会全体がさまざまな困難に直面しました。春から夏にかけては試験の中止や延期が相次ぎましたが、学ぼうとする人々の意欲はむしろ高まり、2020年後半では受験者数の増加がみられる試験もありました。
各試験実施団体はCBT化をはじめあらゆる形で安全確保に取組んでいます。それは私達スクールも同様で、現在、皆さんが安心して資格取得にチャレンジしやすい環境が整いつつあります。2021年、ウィズコロナの世界で行われる五輪で躍動する選手と同様に、資格という翼を得た皆様が活躍することを祈念しています。
TAC番付編成委員会