資格・検定用語集
■資格・検定の種類に関する用語
国家資格
国家資格とは、資格制度そのものが法律で規定されており、各分野の知識や技術が一定の水準以上であることを国が認定する資格です。
国家資格は法律で設けられている規制の種類により、「業務独占資格」「名称独占資格」「設置義務資格」「技能検定」などに分類できます。
・国家資格の一覧:
https://jpsk.jp/examinations/tag/national.html
公的資格
一般的に公的資格とは、地方自治体や商工会議所が認定する資格、また各省庁が後援している資格を指します。
以前は「民間技能審査事業認定制度※」という国の基準に基づいて省庁から認定を受けた資格が公的資格の代表的存在でしたが、2005年度にこの制度は廃止されました。
そのため、公的資格の明確な定義や民間資格との境界は非常にあいまいになっており、現在は国家資格と民間資格の中間として、何らかの公的な性質を帯びている資格の総称として用いられています。
民間資格
民間資格とは、団体や企業、学校などが独自の審査基準を設けて認定する資格・検定です。
資格の数や種類は圧倒的に多く、ビジネスに直結する資格から趣味系資格、企業が独自で実施する社内資格など、数多くの民間資格が存在しています。
国家試験
国家試験とは、国家資格の取得または国からの能力認定を受けるために、国や国から委託を受けた機関が行う試験です。
国家公務員の採用試験を指す場合にも用いられることがあります。
技能検定(国家検定)
技能検定とは、指定された職種において、働く人々の持つ業務知識や技能の習得レベルを評価する国家検定制度です。働く人々の技能と地位の向上を目的として、職業能力開発促進法に基づき実施されています。
約130職種の試験があり、試験に合格すると合格証書が交付され、「技能士」と名乗ることができます。
・技能検定の例:
ファイナンシャル・プランニング技能検定、知的財産管理技能検定、キャリアコンサルティング技能検定、ウェブデザイン技能検定 など
ベンダー資格
ベンダー資格とは、IT関連製品の製造や販売を行う企業が主催する民間資格であり、自社製品に対する知識や技術を認定する資格です。
名前の由来であるベンダー(vender)の本来の意味は「売り手」ですが、現在では「供給業者」や「販売業者」といった意味で用いられることが多く、IT業界では「IT関連製品やサービスの提供を行う事業者」を指します。
・ベンダー資格の例:
シスコ技術者認定、オラクルマスター、Linux技術者認定資格、AWS認定試験 など
国際資格
一般的に国際資格とは、海外でも通用するよう、海外の業務や規定に合わせた資格を指します。
明確な定義があるわけではありませんが、複数の国に拠点を持つ団体が認定している資格や公的な枠組みで国際的に相互認証されている資格などがこれに該当します。
・国際資格の例:
マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)、米国公認会計士(USCPA)、公認内部監査人(CIA)、MBA など
業務独占資格
業務独占資格とは、特定の業務に行うにあたり、特定の資格が無ければその業務を行うことができない(=資格取得者だけがその業務を独占的に行うことができる)と法律で定められている資格です。私たちの生命や健康、財産、公正な取引などを守るために、高度な専門性を求められる資格が主に該当します。
資格を取得していなければ該当する業務を行うことは禁止されており、処罰の対象となります。
業務独占資格の中でも、有償での業務のみが独占になり無償なら無資格者でも業務を行える「有償業務独占資格」と、無償での業務も独占になる「無償業務独占資格」に分けられます。
・有償業務独占資格の例:
弁理士、公認会計士、不動産鑑定士、社会保険労務士、行政書士 など
・無償業務独占資格の例:
弁護士、医師、税理士、司法書士、土地家屋調査士 など
必置義務資格(必置資格)
必置義務資格とは、特定の事業を行う際に特定の資格取得者を最低1人以上、または一定の割合に応じて必ず置かなければならないと法律で定められている資格です。必置義務資格の多くは同時に業務独占資格や名称独占資格でもあります。
・必置義務資格の例:
宅地建物取引士、管理業務主任者、衛生管理者、通関士、電気主任技術者 など
名称独占資格
名称独占資格とは、資格取得者のみがその資格名称を用いて業務を行うことを認められている資格です。資格を取得していなければその名称を名乗ることはできず、名乗って業務を行うと処罰の対象になります。
ただし、名称を名乗らなければ資格の有無にかかわらず業務を行うことはできます。
・名称独占資格の例:
中小企業診断士、マンション管理士、保育士、介護福祉士、調理師 など
■資格・検定の方式・制度に関する用語
CBT(CBT試験・CBT方式)
CBTとは「Computer Based Testing(コンピュータ ベースド テスティング)」の略称で、コンピュータを使った試験方式を指します。
問題用紙やマークシートを用いる筆記試験とは異なり、受験者はコンピュータに表示された試験問題に対し、選択問題はマウス、記述問題はキーボード、スピーキング問題はマイクに音声を吹き込むことで解答します。
一般的には全国各地にある「テストセンター」と呼ばれる試験会場で実施されており、通年で随時受験できる試験が多いので、受験者は自分の都合に合った場所と日程で試験を受けることが可能です。
テストセンター
テストセンターとは、コンピュータを使った試験(CBT)を実施する会場・施設を指します。テストセンターには試験監督がおり、受験者は本人確認を行った上で会場内に設置されているパソコンで試験を受けます。
IBT
IBTとは「Internet Based Testing(インターネット ベースド テスティング)」の略称で、インターネットを経由して実施する試験モデルのことです。日本では2000年代から活用されています。
インターネット環境があれば自宅やインターネットカフェをはじめ、会社や学校など場所を選ばずにいつでも受験することができます。
★IBTの詳細はこちらの記事で解説しています。
【CBTとIBTの違い】各試験方式の特徴や最新の試験トレンドを深掘り!
教育訓練給付制度
教育訓練給付金制度とは、働く方の能力開発やキャリアアップ支援のため、一定の条件を満たした方が厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練講座を受講し修了した場合、負担した受講費用の一部がハローワークから給付される制度です。
給付金には労働者の主体的な能力開発を支援する「一般教育訓練給付」と、中長期的なキャリア形成を支援する「専門実践教育訓練給付」の2種類があります。
★制度の詳細はこちらの記事で解説しています。
学習費用が年間最大70%返ってくる!新しくなった教育訓練給付制度を知っていますか?
■資格・検定に関するその他の用語
バウチャー(受験チケット)
バウチャーとは、クレジットカード・コンビニ・Pay-easyを使わずに決済ができる電子的な金券です。
バウチャー番号をお持ちの場合、お支払い画面で「受験チケット」を選択し、番号を入力すれば決済が完了します。