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元サッカー日本代表が“風を操る男”に!「熱波師検定」合格の森脇良太に密着

インタビュー

元サッカー日本代表が“風を操る男”に!「熱波師検定」合格の森脇良太に密着

【元サッカー日本代表・森脇良太、熱波師を目指す!】
サウナブームが高まり続ける中、サウナ―たちからの熱視線を浴びている熱波師。元サッカー日本代表として、ピッチで風を切った男・森脇 良太が、今度は風を操る熱波師に挑戦する。

前回、熱波師の魅力や資格のアレコレについて学び、“仰ぐ世界”に驚きと興奮を覚え、「熱波師検定B」にチャレンジすることにした森脇 良太氏。

果たしてサウナで“風を届ける男”になれるのか!? その全貌をレポートする。

登場してくれたのは.……

森脇 良太氏

元プロサッカー選手。サンフレッチェ広島や浦和レッズなどで活躍し、日本代表としてもプレー。現役引退後は、指導者やサッカーの解説者、タレントとしてマルチに活動。好きな言葉は「太陽」「笑顔」。その明るさとフットワークの軽さで、サウナの世界にもノリノリで参戦!

熱ッスル大野氏

温浴施設「ファンタジーサウナ&スパおふろの国」の店長代理、浴室清掃主任を務める傍ら、日本サウナ熱波アウフグース協会(JSNA)推薦の熱波師兼「熱波師検定」講師として活動。全国各地のアウフグースイベントに出向き、サウナ文化の普及に尽力している。

この記事の連載
熱波師と激熱対談
【森脇 良太、熱波師になる!】・・・今回はコチラ
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座学で学ぶサウナの奥深さ

会場は「ファンタジーサウナ&スパおふろの国」の畳スペース。コチラで「熱波師検定B」の取得に必要な講義を森脇氏が受講する。

リラックスした雰囲気のなか、講師を務めるのは、日本サウナ熱波アウフグース協会(JSNA)の熱波師・熱ッスル大野氏だ。

最初に語られたのは、ロウリュウやアウフグースの歴史について。

「ロウリュウはフィンランド語で“蒸気”を意味します。一方、アウフグースとは蒸気をタオルなどで仰ぎ、入浴者に熱風を送る行為のこと。ドイツが発祥で、800年前から行われているサウナ文化の一部なんですよ」(大野氏)

「えっ800年も前から!? 日本でいう湯治みたいなものですね!」(森脇氏)

また、講義ではサウナの種類やメリットについても解説された。

「サウナは、暑熱順化(暑さに体が慣れること)や自律神経調整効果など、健康的な効能がたくさんあります。実は子どもの頃からサウナに慣れておくと、汗腺が増え、熱中症になりにくくなるといわれています」(大野氏)

「えー知らなかった! 親世代こそ知るべき知識ですね!」(森脇氏)

さらに、「サウナを出るタイミングは、心拍数が120回〜125回ぐらいになった頃。鼻水が出たら熱中症のサインですのでほどほどに」との大野氏の説明に「サウナは我慢してからが勝負と思ってました!」と森脇氏。

約60分の座学では、サウナの基本知識をみっちり吸収できたようだ。

“風”の技術を体得せよ!

続いて浴室へと場所を移し、実技トレーニングがスタート。

まずはタオルの扱い方から!

「専用のタオルを長方形に折って、両端を持ってください。頭の上から下に向かって、タオルの“重み”を使って風を送ります。弱・中・強と風を送る動作を学びますが、まずは弱から!」(大野氏)

シンプルに見える動作だが、いざやってみると……。

「うわ、めちゃくちゃ難しい! 意外と腕にもくる……!」(森脇氏)

「いい感じですよ。空間が狭いときは足を前後にして、段差がある場合は天井に当たらないよう、腰を落としてやりましょう」(大野氏)。

「これ、めっちゃ下半身も鍛えられます!」(森脇氏)

「熱波師の動きって、フィジカルトレーニングに匹敵しますね(汗)」(森脇氏)

次は、中程度の風にチャレンジ。同じフォームでスピードを上げ、風量を強くしていく。

「さっきよりも上半身全体を使いますね……。風が強すぎるとタオルが暴れるから、ちゃんと抑える力も必要!」(森脇氏)

サッカーボールを捉えるかのような真剣な眼差しに、取材チームからも感嘆の声が上がる。

「視線も大事です。お客さまの目を見ると圧があるので、“おでこ”を見るぐらいがベスト」(大野氏)

「目を見すぎるとプレッシャーをかけてしまうし、下を見すぎても怪しい(笑)。なるほど、塩梅が大事ですね!」(森脇氏)

いよいよクライマックス! 無事に風を操ることはできるのか?

最後は、サウナ室にて実技テストが行われる。弱・中・強の風を40回ずつ仰ぐ内容だ。

実際の温度(90℃)よりも低い温度(50℃)に設定されたサウナ室。「50℃でも暑いっす……」(森脇氏)

イザ、本番へ! まずは、弱の風を操れる男なのかが試される!

「おおぉ……。30回くらいで肩が限界に……。集中力を切らすとブレるから我慢っ!」(森脇氏)

「でもフォームは安定してますよ。丁寧に風が届いています」(大野氏)

続いては中の風だ。

「うわっ、これは脚にも背中にもくる! 筋トレしてる感覚ですっ」(森脇氏)

「姿勢、いいですよ。体幹が効いてる証拠です」(大野氏)

ほとんど休憩を入れずに、最後は、強の風にも果敢に挑戦した森脇氏。

計120回のアウフグースをやり遂げた。

「ぬおおお......! 腹筋が鍛えられますね! ガチでパンプアップしました!」(森脇氏)

「一般の人は、仰ぐ回数が増えるにつれ、身体の軸がブレたり、腕が上がりにくくなったりするんですが、森脇さんは、最後までフォームも崩れませんでした。何より心肺機能が強い!」(大野氏)

「しんどいときにどれだけできるか、サッカーと通じるものがありますわ……。僕、熱波師にハマりそう(笑)」(森脇氏)

合否結果やいかに!?

実技の熱波テストを終え、緊張の合否発表の時がやってきた。

サウナ室から出てきた森脇氏の顔には、達成感とほんの少しの緊張が混ざっている。

果たして森脇 良太、「熱波師検定B」に合格できるのか!?

「森脇さん、見事に熱波師検定B、合格です! 初心者とは思えないタオル捌きでした」(大野氏)

「いやぁ、ホントにありがとうございます! やってよかったです。体力も使うし、技術もいるし、想像以上でした」(森脇氏)

「熱波師検定B」に見事合格し、お風呂で安堵の表情を見せる森脇氏。

今回の挑戦で、彼のサウナ観は大きく変わり、熱波師の虜になったよう。「熱波師検定B」の上位級に位置づけられる「熱波師検定ステップ」「熱波師検定A」も視野にいれ、実際に熱波師として活動もしてみたいそうだ。

「僕の強味は、人間味あふれるトークだと思うんで、それを活かしながらお客さんを楽しませる熱波師になりたいですね」(森脇氏)

後日、「熱波師検定B」認定証との2ショットを送ってくれた森脇氏。


今後、サウナで彼のパフォーマンスを見る機会もそう遠くないかもしれない。

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撮影=河野 優太
文=SUGARBOY

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