元サッカー日本代表・森脇良太が語る、現役生活を支えた「心のコンディショニング術」
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日々、勉強や仕事に励む皆さんにとって、心の健康維持は欠かせない要素。
今回は、元サッカー日本代表として約20年に渡り活躍し、2024年に現役を引退した森脇 良太さんにインタビュー。長い現役生活を支えてきた、心のコンディショニング術について聞いた。
重要な場面での“緊張”との向き合い方とは?
──20年間という長い現役生活を送られた森脇さん。その間、心をどのようにととのえていたのでしょうか?
疲れているときもそうでないときも、意図的にリフレッシュの時間を取るようにしていました。
勉学に励む『日本の資格・検定』の読者の皆さんも同じだと思うのですが、目標に向かって集中しているときって、疲れを自覚できなくなったりしませんか?
だからこそ、スケジュールに「空白タイム=リフレッシュの時間」を組み込んでおくのがおススメです。
僕の場合は、この空白タイムを1週間に2時間取るようにしていました。その時間は好きなことをやる! と決め、大好きな銭湯やサウナに行ったり、浜辺でぼーっとしたり。こうして一旦サッカーから離れることで、その後のパフォーマンスにいい影響がありました。
──試合など大舞台の前には緊張するほうですか?
ぶっちゃけ、毎試合ものすごく緊張してました(笑)。
サッカーにおいては、緊張とリラックスのバランスが半々ぐらいの状態が最もパフォーマンスが高まるといわれているんですが、これが実に難しい……。
どうしても緊張の割合が多くなってしまうときには、自分の“良かったプレー”を集めた映像を見返して、イメージトレーニングをしてました。
これまでの努力や経験を再認識することで心が落ちつき、「今日も絶対に活躍できる!」という自信を取り戻していましたね。
森脇流・試合前の“験担ぎ”ルーティン
──“験担ぎ”のようなものはありましたか?
僕なりの試合前ルーティンとして、音楽は欠かせませんでした。
気分に合わせてプレイリストを変えるんです。試合前はノリのいい曲でテンションを上げたり、逆に落ち着いた曲で心をととのえたり。その日の自分の状態にぴったりの曲を選んでいました。
ジャンルは洋楽から邦楽まで幅広いのですが、玉置浩二さんの『夏の終りのハーモニー』や、あいみょんも良く聴きましたね。
──なるほど。音楽を聴くことで、緊張とリラックスの絶妙バランスに近づけていたんですね。
あとは、食べ物も重要ですよね。妻がつくってくれるそぼろが好きで、三色丼にしてもらって食べていました。僕の選手生活を語るうえで、三色丼は外せません(笑)。
──三色丼ですか?
妻がつくってくれる、そぼろと卵と絹さや(またはピーマン)からなるシンプルな丼なのですが、見た目もキレイでテンションが上がるんです。
栄養面でみてもタンパク質が豊富で、試合前にも最適。もちろん、もっと栄養のバランスの取れた献立はあると思うのですが、僕の場合は、三色丼がお守りのような存在だったワケです。
心を支えてくれる特別なもの……、それは何でもいいと思うのですが、そうした存在を見つけられると、試験や面接前など気合いを入れたいときに心強い味方になってくれると思います。
目標に向かって頑張っているときこそ、心の疲れに気付けないもの。自分なりの「心のコンディショニング術」をみつけて、目標達成に役立ててみよう。
お話を伺ったのは……

森脇 良太氏
元プロサッカー選手。サンフレッチェ広島や浦和レッズなどで活躍し、日本代表としてもプレー。現役引退後は、指導者やタレント、サッカーの解説者としてマルチに活動。好きな言葉は「太陽」「笑顔」。先日は「熱波師検定B」にも合格!
この記事の連載
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撮影=河野 優太
文=SUGARBOY