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勉強が捗る場所は、専用デスクとは限らない。『パリの幸せおこもり暮らし』井筒麻三子さんに学ぶ、家で集中するための空間づくり

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勉強が捗る場所は、専用デスクとは限らない。『パリの幸せおこもり暮らし』井筒麻三子さんに学ぶ、家で集中するための空間づくり

写真提供=井筒麻三子『パリの幸せおこもり暮らし』(講談社)

家で勉強しようと思っても、どうにも集中力が長続きしない……と悩む方も少なくないのではないでしょうか。そんなとき、無理に気合で乗り切ろうとする必要はないのかもしれません。

頑張って勉強のスイッチを入れるのではなく、そこに座れば自然と心が落ち着き、学ぶ姿勢がととのう。今回はそんな空間づくりのヒントを、登録者数が約50万人という人気YouTubeチャンネル『GOROGORO KITCHEN』で、パリの美しいライフスタイルを発信しているエッセイスト・井筒 麻三子さんに教えてもらいました。

【エッセイスト・井筒麻三子に学ぶ、学びの伸びしろの育て方】
40代でフランスへ移住し、未経験から始めたYouTubeを世界的人気チャンネルへと育て上げた井筒 麻三子さん。年齢や環境の壁を、彼女はどのようにして軽やかに飛び越えてきたのか。空間づくりから語学習得、未知への挑戦まで、大人になっても学びの歩みを止めないための実践的なヒントをお届け。

お話を伺ったのは……

井筒 麻三子さん
エッセイスト。米ボストン大学大学院修了後、婦人画報社(現ハースト婦人画報社)に入社。『25ans』等の編集者として7年勤めたのち退職し、フリーランスに。ビューティエディター&ライターとして活動する傍ら、文藝春秋『クレア・トラベラー』編集部にも5年在籍し、旅取材などを担当。2014年よりフランス在住。2020年より、パリでの日々の暮らしや蚤の市での買い物、レシピなどを紹介するYouTubeチャンネル『GOROGORO KITCHEN』をスタート。2025年には、自身のECストア『GOROGORO BOUTIQUE』もオープン。新著に『パリの幸せおこもり暮らし』(講談社)。

写真提供=井筒麻三子『パリの幸せおこもり暮らし』(講談社)

集中に必要なのは専用デスクではなかった

エッセイストとして活躍する井筒さんにとって、家は生活の場であると同時に仕事場でもあります。「あえてカフェなど外で仕事をする人もいますが、私にとっては家こそが一番捗る場所なんです」(井筒さん。以下同)。

写真提供=井筒麻三子『パリの幸せおこもり暮らし』(講談社)

自宅で仕事や勉強をするなら、まずは専用のデスクが必要だと考える人も多いでしょう。井筒さんも、現在の家に引っ越した当初は、リビングの端に仕事用の小さなデスクを置こうと考えていたそうです。

しかし、フランス人の友人からの一言で、その考えは一変します。

「『風水では、デスクの大きさは仕事の大きさに比例するの。端っこにある小さな机では、仕事に100パーセント向き合えなくなるよ。社長さんってみんなテーブルが大きいでしょ?』と言われて、ハッとしたんです。

確かに、ゆとりのある大きなテーブルにドシッと構えたほうが、いいアイデアが生まれそうだと納得しました」。

占いを特別信じるタイプではなかったものの、この論理的なアドバイスに共感し、井筒さんは仕事をするときに「ダイニングテーブルのど真ん中に座る」スタイルを取り入れることに。

写真提供=井筒麻三子『パリの幸せおこもり暮らし』(講談社)

実際に広々としたテーブルを使ってみると、複数の資料を広げても窮屈さがなく、思考までクリアになるような感覚があったといいます。テキストやノートを広げる勉強においても、ゆとりのある机なら窮屈さを感じにくく、目の前の学習に集中できそうです。

「また、『窓の外が見える位置に座るといい』というアドバイスももらって、それも実践しています。これがとても良くて、ふと目を上げたときに外が見えると解放感があり、疲れがスッと薄まるんです」。

資料をゆったりと広げられ、ふと顔を上げれば窓の外が見える。井筒さんにとっては、専用のデスクを設けるよりも、ダイニングテーブルのほうが心地良く仕事に集中できる場所になりました。

わざわざ専用のデスクを新調しなくても、今あるダイニングテーブルを使うだけ。このアイデアなら、今日からすぐに実践できそうです。

ダイニングテーブルだからできる「強制リセット」

実は、ダイニングテーブルを仕事机にしたことで、井筒さんは思いがけないメリットも感じているのだそう。

「というのも、ダイニングテーブルで作業をしていると、食事の際には絶対に片付けないといけません。

おかげで資料やノートを出しっぱなしにしなくなり、探し物をする時間もなくなりました。結果的に作業効率がとても上がったんです」。

現在は、必要な文具や資料だけをテーブルの引き出しに収め、かさばる資料は寝室の棚に集約する。食事のたびにこのルールを繰り返すことで、オンオフの切り替えが明確になったそう。

広さを求めてダイニングテーブルを使うことにしたはずが、日々の生活に心地良いメリハリまで生み出してくれたのです。

作業スペースから一転、華やかな食卓へ。食事のたびに必ず机の上を空にする、強制リセットが、日々の集中力をUP。写真提供=井筒麻三子『パリの幸せおこもり暮らし』(講談社)

「ダイニングテーブルを作業机として使う場合でも、椅子は食事のときとは分けた方が良いと思います。

以前、ダイニングチェアを使っていたら、腰痛になってしまって。食事よりも長い時間座るので、私はワークチェアを使っています」。

ダイニングテーブルは高さが固定されているけれど、ワークチェアなら座面を自分の身体に合わせて自由に調整が可能。広々としたテーブルのメリットを活かしつつ、椅子で正しい姿勢を保つ。そんな柔軟な組み合わせこそ、無理なく学び続けるうえでのスマートな工夫といえそうです。


井筒さんの空間づくりから見えてきたのは、仕事や勉強のために、必ずしも専用のデスクを用意する必要はないということ。広さや窓からの眺め、座りやすい椅子など、自分が心地良く集中できる条件を考えてみると、家の中に意外な学びの場所が見つかるかもしれません。

書籍紹介

『パリの幸せおこもり暮らし』 井筒 麻三子 著 講談社 1,980円

大人気YouTubeチャンネル『GOROGORO KITCHEN』でおなじみ、Mamiko(井筒 麻三子)さんが贈るライフスタイルエッセイ。パリのアパルトマンで実践するリアルな“おこもり生活”をはじめ、家で心地良く過ごすための小さな習慣や、パリのおすすめスポットをたっぷりと紹介。フォトグラファーの夫・Yas氏による美しい写真と、著者直筆のほっこりとしたイラストも必見。毎日の暮らしを豊かにする、幸せのヒントがギュッと凝縮された一冊。

写真提供=井筒麻三子『パリの幸せおこもり暮らし』(講談社)

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文=金子 優子

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